夢の中の部屋は個室の和室で、施設と言うより旅館のようだった。母が実際入っていたのは老健で、父が死んだ後独居生活を16年送ってからの事。老健には6年いたのかな。
元々認知度は低かったけど、長女と同居していたワンコが死んでからだんだん衰えて行った。生きていれば96歳。今年のような暑さはとても耐えきれなかっただろうなと思う。
母の親代わりみたいに世話をして、常に心配の種だった時期から母を避けて暮らした時期もあった。認知症が進んで知らん顔できず、在宅の介護サービスを頼みながら見守りをしての入所。施設に入ってからはイライラしたり、ヤキモキすることもなくなり良い距離が取れていた。そしてその後のコロナ。会えることが叶わなくなり、亡くなる1ヶ月前のリモート面会の時は、全くこちらを見ることはなく、呼びかけても返事がなかった。
精神科病院に勤務して、家庭で対応できない認知症の高齢者の終の住処に選ばれることを知った。もちろん建前上、良くなったら施設へ移行と言う約束の元で。
点滴を抜いたり、介護拒否をしたりと問題行動に支援する側は疲弊する。本人は悪意があるわけではなく、混乱と不安の結果なのだろうけど、年を取るって事自体障壁に阻まれ、生きづらさを余儀なくされる。幸せな老後ってあるのかな?