松田洋子のアトリエ絵リアル

松田洋子(マツダヨウコ)の絵画創作活動軌跡 ~ときどきポエムも登場します~☆⇒「麻生洋乃のライティング詩リアル」で検索

絵と詩のコラボレーション(4) <川崎 洋の詩とともに>

2012-03-06 09:36:08 | 美術

はくちょう                                 川崎 洋(1930~)かわさきひろし

                                       東京生まれ。父の急死により西南学院英文中退。
                                       米軍基地ガードマンなどの職を転々とする。ともに
                                       『詩学』の投稿入選者だった茨木のり子と『櫂』創刊。
                                       ナイーヴな感覚を駆使した詩集「はくちょう」はじめ
                                       方言採集、童話、放送作家としての活動も旺盛。
                                       ★『はくちょう』(昭和30年刊)

はねが ぬれるよ はくちょう

みつめれば 

くだかれそうになりながら

かすかに はねのおとが

 

ゆめにぬれるよ はくちょう

たれのゆめに みられている?

 

そして みちてきては したたりおち

そのかげ が はねにさしこむように

さまざま はなしかけてくる ほし

 

かげは あおいそらに うつると

しろい いろになる?

 

うまれたときから ひみつをしっている

はくちょう は やがて

ひかり の もようのなかに

におう あさひの そむ なかに

そらへ

 

すでに かたち が あたえられ

それは

はじらい のために しろい はくちょう

もうすこしで

しきさい に なってしまいそうで

 

はくちょうよ