143.新年度に向けて(5)
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所
新年度に向けて療育の方針を立てています。療育の方針は、生徒さんそれぞれに対して立てられますが、大きくは3つのタイプを考えることができます。
・学校での学習の進度に従って学習を行っている生徒さん。
・自己の興味・関心によって学習している生徒さん。
・生活の中での文字や数その他の知識を習得していく生徒さん。
きょうは、「自己の興味・関心によって学習している生徒さん」の場合:
このタイプの生徒さんの中には、却って本当に数字が好きとか、計算が好きとか、漢字が好き、興味のある事柄についての話題に触れているだけで楽しい、興味のあることについて調べることが好き、という生徒さんが少なくありません。いわゆる「学究肌」といった感じです。
そうなると学習も「あそび」となります。この「あそび」というのは、「あそび半分」というような「いいかげん」「てきとう」という意味ではありません。「好きで、面白くて、そのことに夢中になる、没頭する」、という意味です。そして、
心から楽しんでいるようです。そんなタイプの生徒さんには、興味に従いどんどんその世界を深めていくことができるようなプログラムを立てます。講師にとっても、はじめて知るようなことに出くわすことがあり、一緒に楽しめます。
興味のあることに取り組んでいるとき、また取り組むことによって、
・脳にいいリズムが生まれているようです。
・精神的に良い状況になり、笑顔が見られます。
・時間を忘れて取り組みます。
・集中度が高まります。
・持続性が高まります。
・新しく知ることを喜び、相手の話や説明を聞くことができます。
・関心ある事柄から、他の分野へと知識が関連して拡がっていきます。
「こんなことばっかり、好きなんだから」「自分勝手なんだから」「気の向くことだけは、やるんですよ」なんて言わないでくださいね。
・その世界を認め評価してあげましょう。自信につながります。
・一緒に楽しみましょう。共感性につながります。
・お子さんが詳しい世界のことは、尋ねて教えてもらいましょう。自分の存在価値を見出すことにつながります。
上述の7つの治療効果的メリットに加え、このような社会性も伴って育まれます。
どんな分野について、どのような意味合いで学習を進めるか。ひとつの「興味のきっかけ」に対して、それがどのように「興味の世界」へと成りうるか、このようなことを熟慮することも療育方針を立てることに含まれてきます。
造形リトミック教育研究所
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