85.年賀状を出しましょう(1)
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
造形リトミック教育研究所
*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー
おはようございます。
「年賀状は、12月25日までにお出しください」、と郵便局にありました。お子さんも年賀状作りをしてみたらいかがでしょう。まず誰に出すのか考えましょう。
名前をあげることは記憶の再生としての機能トレーニングになります。だれかひとり思いつけば、それに連なって複数の人を思い起こすことができるでしょう。再生が再生を呼びます。筆記能力が高ければ、思い出すままに自分でメモすればよいのですが、そうでない場合は隣でメモをとってあげましょう。
ランダムに思いついたら、次はお名前を見て分類してみましょう。先生、お友達、親戚、そのほか。小学校のときの友達、小学校のときの先生、お父さんの方の親戚、お母さんの方の親戚、○○関係の人・・・など、だんだん細かく分類できるようになるでしょう。
それらを表にすると、視覚的に把握しやすくなり、自分との関係がいっそうよく理解できます。そんな捉え方を経験しておくと、不意に「○○くんは、どこの友だち?」とか「○○さんは、いつの友だち?」と問われても何を聞かれているのか理解して、答えることができる可能性も出てきます。
「○○さんは、どっちの親戚?お父さん?お母さん?」と問われたときも同様です。場合によっては、「父方か母方か」なんて、そんな分け方があること自体知らなかった、というケースもあります。おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばあさんの関係が理解できていない、ということも稀ではありません。こんな折に、そのようなお話ができるのも良いチャンスです。
分類した表ができたら、全部で何人の人に出すのか、数えてみましょう。人数がわかったら、年賀はがきを何枚買ったら良いのか考えましょう。枚数の決め方は、いろいろあります。
・ぴったりの枚数を買う。
・書きまちがえた時のことも考えて、何枚か多く買っておく。
※そうすると、いざ書く段になっても、書きまちがえることを必要以上に嫌わなくなります。
・何枚多く買うかを考える(妥当な数)。
・では予備を含めて、全部で何枚買えば良いのか?
「年賀はがきは、1枚いくらでしょう? ○枚買うから、全部でいくらになるでしょう?」教えてあげながら、紙に式を大きく書いて、金額を求めましょう。かけざんをまだ学習していなくても、「こういうときはかけざんをするんだよ」とかけざんの式を書いて見せてあげましょう。答えは、電卓で求めても構いません。
自分の必要に応じた数を経験させることはとても大切です。自分にとっては無関係な文章題に出てくる数字より、ぐっと身近なものとなります。数の習得や操作にはある種の切実さが必要なのです。
金額がわかったら、バラバラと広げたお金の中からその金額分のお金を取り出して、ぴったりの金額を財布に入れて、年賀はがきを買いに行きましょう。
「年賀はがきはどこで買うの?」(あしたに、続きます)
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