発達障害・知的障害の生徒様の個性と可能性を伸ばす

86.年賀状を出しましょう(2)

知的障害・発達障害教室の造形リトミック教育研究所

86.年賀状を出しましょう(2)
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
  造形リトミック教育研究所  

*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー  

 おはようございます。
 「年賀はがきは、どこで買えばよいでしょう?」お子さんに質問してみましょう。まずは、郵便局で買うことを教えてあげましょう。その後に、コンビニやスーパー、またポストを置いているお店でも買えることをお子さんの理解の力に合わせて教えてあげましょう。

 年賀はがきを買うのがはじめてなら、コンビニやスーパーではなく郵便局で買うと良いでしょう。「郵便局」という名称を知り、どんなところなのか意識して見ておくことは良い経験になります。ただなんとなくお母さんの用事で付いていくのでなく、自分の目的で行くことが大事なのです。

 はじめは、郵便局ってどんな雰囲気のところなのか、何があるのか、何を売っているのか、そんなことを自分なりに感じて来れば十分です。あまり教え込もうとしないことです。これからも折あるごとに、用事を作って行けばよいのですから。

 順番待ちの番号札を取ることもいいですね。順番を待つということを学ぶチャンスです。競争と違って、自分の力とは無関係の順番ですから、そんなに一番にこだわらずにすむのではないでしょうか?

 何でも一番でないと大騒ぎになってしまうんです、というお子さんの問題を抱えている親御さんがよくおられます。学校やご家庭では、お友達や兄弟と競ってしまっても、郵便局は学校や家庭とは様子も異なりますから、周りの大人の人たちとは競うという気持ちは生じないかもしれませんね。「あと、何人だね。もう少し、待っていようね」「順番だね」と声をかけてあげましょう。

 落ち着いているときに、「順番」とか「待つ」という言葉を十分聞かせておいてあげることがとっても大切なのです。「待つってこういうことなのか」「順番ってこういうことなのか」ということを、何となくでも感得できるように。

 そして、いつもの「1番じゃなくてはダメ!」と気持ちが高ぶっているときに、「順番だよね」「待つんだよね」という言葉をそっと、かけてあげましょう。待てたときの経験を思い出して、少しでも、気持ちを押さえられるようになるかもしれません。

 「1番でなくてもいいんだ」「待っていれば、自分の順番が来るんだ」ということを徐々にでも体得できるといいですね。

 また順番には関係なく、じっと待つこと自体が苦手でしたら、好きな絵カードなどを持っていくなど、何か工夫をしましょう。かつての単語カードのように、リングで綴じたものは扱いやすく携帯にも便利です。もしあまり長く待つようでしたら、別の機会に出直しましょう。待ちすぎて、気持ちが続かなくなってしまっては逆効果ですから。

 今日は、年賀はがきから少しお話がずれてしまいましたが、年賀状作りと関連して、こんな経験も問題解決に生かせればと思います。

 ではあしたは、実際に年賀状を作ることのお話です。


 造形リトミック教育研究所
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なかのひと
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