発達障害・知的障害の生徒様の個性と可能性を伸ばす

98.2008年冬休み(2)

知的障害・発達障害教室の造形リトミック教育研究所

98.2008年冬休み(2)
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
  造形リトミック教育研究所  

*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー 

 冬休みには、独自のいろいろなチャンスがあります。

 ・いろいろな行事を楽しむチャンス
 ・日本の伝統に触れるチャンス
 ・いろいろな人と交流するチャンス
 ・お年玉、お金に触れるチャンス
 ・3学期に向けて、準備をするチャンス

 それぞれについて日を追って考えていきたいと思います。今日はその2回目。

(2)「いろいろな人と交流しましょう」
 街で人と突然出会うことや、人の訪問が苦手なお子さんが少なくありません。クリスマスの回のときにも、お話したとおりです。その背景はそれぞれいろいろありますが、できるならば折に触れ、その苦手を少しずつ克服していくことを試みましょう。

 突然出会うケースはさておきまして、普段あまり交流のないおじいちゃん、おばあちゃんや、おじさん、おばあさん、いとこを訪問したり、訪問を受けたりするケース。

1)昨日用意した冬休みカレンダーに、誰に合うか書き込みましょう。カレンダーに書き込むことは、「予告」をすることと同じです。「予告」は、お子さんをどんなにか安心させるかわかりません。

2)「予告」ができたら時間のあるときに、関係の図(家系図)を書いて見せることも興味を示すでしょう。そのとき家系図の範囲は、お子さんが理解できる範囲にしましょう。教室で授業を通して見ている限りでは、その関係が理解できていない場合がとても多いのです。

 混乱の原因には、「私にとってはおじさんなのに、お母さんはその人のことをお兄さんと呼ぶ」というようなケースもあります。関係は相対的なものだから、難しいですね。家系図を見せながら、関係の名称を教えましょう。相対的な見方がまだ難しい場合は、お子さんから見た名称を教えましょう。

3)一人ひとりの年齢を教えましょう。子どもにとっては年齢を見分けることも難しいことです。「赤ちゃん」とか「小さい子」というのはある程度わかっても、「40代」「60代」「80代」なんてなると分からないものです。経験のない年齢は感覚的に分からないのです。

 私自身も小学生のころ、見た目で曽祖父と祖父の区別がつきませんでした。どちらも、私にとっては年に1度だけ帰省して会う「おじいさん」だったのです。子どもにとって、年齢というものは、分かりにくいもののひとつです。

4)年齢と一緒に、それぞれの人の情報を与えてあげましょう。「○○ちゃんは、○年生。電車が好きなんだって」「○○くんは、大学○年生。学校の先生になりたいんだって」「○○さんは、もうお仕事しているの。看護婦さんよ」・・・というように。お子さんが親しみを持ち、自分との関係性を作り出すことができるでしょう。

 では実際の場ではどうしたら良いのでしょうか、つづきはまた明日にします。
 

造形リトミック教育研究所
>>ホームページ http://www.zoukei-rythmique.jp/
>>お問い合せメール info@zoukei-rythmique.jp

なかのひと
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