深い森の奥にある重度障害者施設。夫と2人でつましく暮らしている元有名作家の堂島洋子が、ここで職員として働き始める。すぐに職員による入所者への暴力を目の当たりにするが、自分ではどうすることもできずに無力感を募らせる洋子。しかし同僚のさとくんは、そんな理不尽に洋子以上に憤っていたのだったが…。
映画館 ★★★★
本来★の数で評価できるようなお話ではなく、もちろん賛否両論なのも承知していますが、このテーマを取り上げた監督並びにプロデューサー、熱演した俳優さんたちの演技に★4つです。
「相模原障害者施設殺傷事件」をモチーフに・・・ていうか、磯村クン演じる犯人の行動はほとんど植松死刑囚と同じだと思います。それを取り巻く宮沢りえとオダギリジョー夫婦や、二階堂ふみのエピソードなどがオリジナルです。
松山ケンイチと長澤まさみのW主人公で「ロストケア」という映画がありましたが、アレはあくまでもフィクションって感じですが、この「月」の磯村クンは・・・てか、正直彼がこの映画の主人公だと思いますが、「すごい」という短絡的な評価が憚れるほどのすごさでした(笑)
毎年のように報じられる障害者施設や重度老人ホームなどでの職員による虐待は事実としてありますし、この映画のもととなった相模原の事件ほど極端ではないにせよ、職業として弱者と接する人の感情はめちゃ複雑なのでしょうね。
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