「ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行」のマーク・カズンズ監督がサスペンス映画の巨匠アルフレッド・ヒッチコックをテーマに、その作品の魅力を分析・考察していくドキュメンタリー。ヒッチコック映画に隠された様々な演出テクニックや映像トリックを、ヒッチコック本人が詳細に解説していく異色のスタイルで、ヒッチコックが作品に仕掛けた観客を楽しませるためのいくつもの秘密が解き明かされていく。
WOWOW ★★★
アルフレッド・ヒッチコック監督が自らテーマを決めて、自分の作品の映像を見せるというヒッチコキアンにしか受けないドキュメンタリーです。もちろんヒッチコック監督は1980年に亡くなっているので、この作品は彼が言いそうなことを彼の声に似た人がナレーションするというものですが。
でね、私は彼の作品を20作以上観ていますが、そういう私ですら観たことのない1920年~30年代のイギリス時代の作品も数多く紹介されていますが、彼の作品を数本しか観たことのない人にとっては、苦痛な作品ですし、このドキュメンタリーを見て「ヒッチコックを観てみよう」なんて若い世代が一人でも増えることを祈りますが、まずそういう人はいないでしょうし。
ただ、私のようなヒッチコキアンにとっては持っている作品をもう一度見たくなるのは事実です。
ちなみに彼の作品をフランソワーズトリュフォーがインタビュー方式で本にした「映画術」は全く関係ありません。この本は私も持っていますが、今は絶版となっているようですね。文庫本や新書で発売したらいいのにな。
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