焼き鳥屋で住み込みアルバイトとして働いていた三知子だったが、折からのパンデミックでバイトを突然クビになり、寮からも追い出されてしまう。新しい仕事を見つけるどころか、パンデミックのせいでファミレスや漫画喫茶も閉まっていて、行くあてもないまま途方に暮れてしまう三知子だったが…。
WOWOW ★★★☆
この映画は2020年11月に起きた渋谷ホームレス殺人事件をモチーフにしていますが、映画自体はコロナ禍における飲食業の閉鎖&従業員の首切りに伴う「住む場所」すら無くなってしまう悲劇ですが、実際にあの時期には世間でどれくらいの人がこの映画の登場人物のような境遇に落ちたことでしょう。
あの頃、「焼け太り」と違いますが、店を閉めることによって保証金太りした飲食業個人オーナーが大勢いたのも事実ですし、パートアルバイト店員たちが非常に苦しい思いをしたのも事実でしょう。それこそコロナ禍により、そこに至るまで綱渡りの生活をしている人も多かったでしょうし、政府自体も何もかも正社員じゃなければならないってことでもなかったですし、バイトを掛け持ちすることすら奨励されていた・・・とまでは言いませんが、日本どころか世界中で伝染病によって経済が全く回らなくなるなんて2020年春くらいまでは思っていなかったでしょう。
ヒロイン役の板谷由夏は確かにアラフィフですが、美人だし、スタイルもいいので、まったく「ホームレス感」を感じなかったのがちょっと残念でした。ただ、のちの時代に「2020年代前半はこんな事があったなぁ」なんて感じることができるのは間違いがありません。
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