「小笠原一族の群像」アマゾン電子書籍紹介。角川・BOOK★WAL」
中世信濃の武家。甲斐源治加賀美遠光の次男長清が、甲斐国巨摩にすんだのに始まる。長清は父と共に源頼朝に従い軍功を挙げたのが始まりと言う。信濃国伴野荘を得、阿波の守護になった。守護職は孫の長房の子孫に伝えられ、阿波に勢力を持った。長清の子孫長経は将軍源頼家の近臣として企比氏の乱に連座し北条氏に疎んじられた。小笠原貞宗は足利尊氏に仕えて信濃守護となった。彼は弓馬の儀礼の儀礼典故に通じ、後醍醐天皇の師として「神伝糾法修身論」を著して武家礼法として有名な小笠原流の中興の祖となった。信濃の小笠原氏は相続争いが原因で起こった嘉吉の内訌で1446年を契機に松尾と府中に分かれた。松尾小笠原氏信嶺の時武田信玄に属し、近世は大名となり、元禄4年(1691)以降は越前国勝山にうぃ領した。府中小笠原信玄に敗れて長時の代に信濃を去った。長時の子の貞慶は天正10年(1582)に府中を回復したが、1590年に秀政は下総国古河に封ぜられ、のちに信濃国飯田に移封された。大坂の陣で秀政父子は戦死すると、次男が忠真に播磨国・明石10万石、更に寛永9年(1632)豊前国小倉15万石に転じて幕末まで続いた。秀政の三男忠知は1632年豊後杵築4万石にのちに、三河吉田45000石、子孫は武蔵国岩槻、遠江掛川、陸奥棚倉の転封、文化14年(1817)長昌の時に肥前唐津6万石になり幕末まで続いた。
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