ロシアとウクライナの戦いや西側諸国のロシアに対する経済制裁を見ていると、ついつい、吉本興業の舞台劇を思い浮かべてしまう。
喧嘩でボコボコにやられた方が、「よっしゃ、今日はこれぐらいにしといたるは」と、いかにも勝ち誇ったかのように言う、有名なギャグだ。
以下、大変無礼な話だと、お叱りを受けるかもしれないが、ご容赦願いたい。
ロシアとウクライナの戦いは、西側陣営の強力な支援で、ウクライナは善戦している。
しかし、ウクライナ国内が戦場になっているのだから、どう考えても、ボコボコになっているのはウクライナの方だろう。
西側諸国による経済制裁だって、経済制裁を行なっている西側諸国の方が、疲弊してボコボコになっているくらいだ。
いずれにしても、西側諸国が、束になって、ウクライナを強力に支援しているというのに、何もかもが一進一退だ。
状況は、西側諸国にとっては、決して楽観できるものではないにもかかわらず、日本のメディアは、「よっしゃ、今日はこれぐらいにしといたるは」と、いかにも日本がロシアに勝ち誇ったかのような報道ばかり。
戦場でのドンパチと勝ち負けばかりに焦点をあてて、ウクライナ国内の状況や、ウクライナから周辺国へ脱出した、多くのウクライナ人の苦難などには無関心。
経済制裁だって、西側諸国に、強烈なブーメランとなって帰ってくる影響には無関心。
もう少し、ニュートラルで客観性のある報道をして欲しいが、「大本営発表」状態の、今の日本のメディアには無理なのだろう。
アメリカとロシアと中国の覇権争いが、激化する世界。
日本は、その立ち位置次第で、ウクライナと同じ、地獄のような運命を辿りかねない。
ニュートラルで客観性のある報道ができない日本のメディアなんて、百害あって一利なしだ。