技術の力は偉大だ。
その昔、技術の力が、産業革命をもたらした。
そして今、コンピュータとインターネットという技術の力が、間接金融から直接金融への転換という革命をもたらしている。
その昔、「銀行よさようなら、証券よこんにちは」と言うフレーズが流行ったことがある。
企業が、資金を銀行などの金融機関からの借入により調達する「間接金融」から、銀行などを介さず投資家からの出資により調達する「直接金融」に変わっていくと言われた時代があった。
結局、その時は「銀行よさようなら」とはならずに、「証券よさようなら」となった。
ところが、それから時を経て、コンピュータとインターネットが発達してきたせいで、間接金融が衰退し、直接金融の時代に変わりつつある。
金融緩和・ゼロ金利のせいもあって、ローリスクだが、ローリターンの間接金融は、不人気となった。
その一方、ハイリスクだが、ハイリターンの直接金融は、政府の後押しもあって、大人気だ。
結局、金融の世界でも、コンピュータとインターネットという技術革新によって、間接金融から直接金融へと、大きな革命が起こったのだ。
技術の力は、本当に偉大だ。
金融革命ばかりでなく、「自己責任」と言う新しい価値観まで生み出したのだから。