会社は、知恵を絞った者が、合法的に、他者から金を巻き上げるための仕組み。
知恵と元手さえあれば、学歴や資格が無くても、会社を設立すれば、経営者になれる。
しかも、経営者として、競争に勝ち続ければ、資本主義社会の勝者になれる。ただし、その確率は、限りなくゼロに近い。
まあ、「イカゲーム」よりはましか。
勝者となった経営者は、莫大な報酬を得られる。政治家や医師や弁護士、高級官僚、芸能人などより、はるかに稼いでいる経営者は多い。
金こそが、資本主義の「万能の力」。経営者こそが、資本主義の「真の支配者」。
権力を持つ政治家か、資産を持つ経営者。どちらが、いいかと問われれば。昔なら、政治家、今なら経営者だろう。
社会が豊かになったおかげで、金の使い道は、格段に広がった。
ゴーン氏を見れば、分かる。金さえあれば、犯罪者となっても、レバノンに逃亡できる。
日本は、自由で民主的な国家。だが、会社は全体主義。
会社を支配するのは、経営者という独裁者。社員から、全ての自由を奪い取り、その人生をも支配する。
経営者は、人々から合法的に、富や自由を奪い取り、時には人権を踏みにじる。にもかかわらず、誰も、それには無頓着。
社員に至っては、自分もいつかは、経営者になれるなどと勘違いして、批判すらしない。悲しい限りだ。
経営者は、会社という独裁組織を、巧みに操り、利益を上げることで、莫大な報酬を得ている。
そろそろ、会社や経営者の在り方を、見直すべきときだろう。
とりわけ、法外な報酬は、経営者ばかりでなく、異常な格差を見せつけられる庶民の金銭感覚をも破壊する。
だから、こちらの改革が急務だ。
そもそも、経営者は、社員と違い、交際費や会社経費を、ふんだんに使えるので、日常生活では、1円も使わなくてすむ。そんな経営者に、莫大な報酬。
一方、社員は、下手をすると社用の場合でも自腹。通勤定期券ですら、最短ルートを買わないと、超過分は自腹。そんな、つましさの中で、家族を支えている。
サラリーマンの夢と言われる年収1000万円でも、その生活は地味。
所詮、経営者にとって、社員など、原価償却費数百万円/年の設備のようなもの。古くなって使えなくなった設備(社員)は、除却(リストラ)するだけ。
最近の資本主義は狂っている。経営者だけに、使い切れない報酬を支払って一体どうするつもりなのか。
高い報酬を払わないと、有能な経営者が、来ないなどと強弁する経済評論家もいる。しかし、法外な報酬に値する経営者など、本当に、いるのか。
たまたま、運がよかっただけとか、合法的に、他者から金を巻き上げる仕組み作りに長けているだけの経営者と、社員の格差が、デカ過ぎる。
株主も、ボーットしてないで、社会や新たな経済活動に還元されない、法外な経営者の報酬をカットして、本当に付加価値を生み出している社員の報酬アップを図るべきだ。
資本主義は、一握りの勝者を選ぶためのゲームではない。