gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

父の終戦と満州ひきあげ記 13〈日本へ〉

2021-03-07 20:55:00 | 日記
スマホで簡単にいろんなブログを読めるようになっている現代。

5年前に肺癌でなくなった父が
残した幼い日の記録を

私たち家族だけではなく
どこかの誰かにも読んで欲しいと
ふと 思いついて書きます。
父の満州の思い出を。


引き揚げ船に乗る

家を出てから何日も歩き、野宿をし汽車に乗り、また歩いた。

汽車は 牛や馬や豚を乗せる貨物車だったり、囲いのない ただ土台だけの無蓋車だったりで、人が乗る汽車ではない。

そこに、潰れて死ぬのではないかと思うほど詰め込まれた。
現実に窒息死した人もいたと聞く。

汽車の中で死んだ人は、走っている汽車から捨てられた。
汽車が停車すると、男も女も一斉に降りて、いつ汽車が出てもすぐ乗れるように、
線路の脇で、何百人もの人が大便をする。
大変な景色ではあるが
それは今だから思うことである。
他のサイトより引用



船の先端が鯨の口のように大きく開く所から乗り込んだ、戦車上陸用舟艇はたいへんに揺れた。

わずかな船旅の間にも、日本を目の前にしながら たくさんの人が亡くなり、何度も水葬を見た。

水葬をした場所を、船は汽笛を鳴らしながら一周するのだ。

船に乗る前に、引き揚げ者全員、頭から服の中までDDTをかけられ、シラミ退治をした。
おかげで、痒さから決別できたのである。







最新の画像もっと見る