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中国人の考え方を説明した ニュース

2020年07月19日 | グチばかり

なぜ中国は国際社会と激しく衝突し始めたのか

 川島 博之 2020/07/18 06:00  https://www.msn.com/ja-jp/news/world/ © JBpress 提供
 新型コロナウイルスに対する初期の対応を巡って、中国は米国を中心とした国際社会と対立を深めている。
 
 さらに香港の統制を強化する「香港国家安全維持法」を成立させたことによって、米国だけでなく旧宗主国の英国とも対立することになった。
インドとは国境を巡って死者を出すまでの事態を引き起こしている。それによって、それまでもよくなかった両国の関係は一層悪化してしまった。南シナ海では空母を含む艦隊に演習を行わせて、ベトナムなど周辺諸国の神経を逆撫でしている。
  
 米国と日本を同時に敵にしたくないとの戦略的思惑から、日本に対しては見え透いた融和的なアプローチを行っているが、その一方で尖閣諸島周辺に頻繁に公船を送り込んでいる。
 中国は少し前まで一帯一路構想やAIIBなどといった経済的な手法によって国際社会への影響力を強めようとしていた。しかし、ここに来てそのような動きはほとんど見られなくなってしまった。今は、より直接的な手法で自国の意思を国際社会に押し付けようとしている。まるで世界を敵に回してもよいと思っているようだ。
 
 ここでは現代中国を流れる大きな流れについて考えてみたい。

🔶豊かになって芽生えた素朴な感情
 中国が国際社会と対立し始めた真の原因は、豊かになったことにある。香港が中国に返還された1997年の時点において中国のGDPは米国の11%、英国の62%に過ぎなかった。それが2019年には米国の67%、英国に対してはそのGDPの5倍にもなった。ちなみに日本の2.8倍である。中国人は自信を深めた。そんな中国では、現在、多くの人が国際社会のルールに違和感を抱いている。
 香港の問題を考えてみよう。そもそも香港はアヘン戦争、アロー戦争の結果、無理やりに割譲させられたものである。1949年に新生中国ができた際に武力で解放してもよかったのだ。しかし、当時の中国の国力では実行できなかった。
 
 その後、香港が西側との窓口として便利であることが分かったために利用してきたが、深センのGDPが香港を上回るようになると、香港は重要な地域ではなくなった。香港が西側との窓口ではなくなっても、それほどの実害を被ることはない。
 
 一国二制度を採用したのは、英国と交渉していた1990年代に中国が英国より弱かったからだ。弱者が強者から領土を返還してもらうためには譲歩が必要だった。だが、もし今交渉するなら文句なく全面返還してもらうことになるだろう。
 このような感情は習近平や共産党幹部だけが持つものではない。一般民衆もアヘン戦争以来の欧米の侵略に怒りの感情を有している。江沢民政権が行った反日教育の結果として日本の侵略ばかりが取り上げられているが、中国人は心の底で西欧を恨んでいる。
 中国には西欧に勝るとも劣らない歴史と文化がある。その結果、経済的に成功した現在、なにも米国を中心とした国際社会のルールに従う必要はないと思い始めた。
 中国には中国のルールがある。中国は長い間、皇帝と科挙によって選ばれた優秀な官僚が国を統治してきた。民主主義は英国を中心とした西欧が考え出したものであり、杓子定規に香港にそれを適応すべきではない。また、「由(よ)らしむべし知らしむべからず」(為政者は定めた方針によって人民を従わせればよい、その道理を理解させることはない)は中国政治の伝統である。コロナ騒動に対する中国政府の対応も、この原理から考えれば、決しておかしなものではなかった。

 香港やコロナ騒動を巡って中国が強硬な手段に出る背景には、政府だけではなく多くの中国人が、このように思っていることがある。
 
 昨今の中国と国際社会との軋轢は習近平の個性が生み出したものではない。それは、中国の一般民衆の素朴な感情の延長上にある。

🔶孤立をいとわない道を選び始めた中国
 このように考えると中国のこれからが見えてくる。今後、中国はますます国際社会と衝突する。それが熱い戦争に発展するとは思わないが、貿易戦争のような形で、多くの国と争うことになろう。現にオーストラリアとも貿易戦争を開始した。
 中国は人口が多いために、ある程度発展すれば自国の市場だけで経済を回して行くことができる。中国にだけに通用するアプリを作っても採算に合う。グーグルを使わなくともよい。
 
 18世紀後半に中国との交易を求めてやってきた英国の使者マッカートニーに対して、清の乾隆帝は「中国は地大物博(土地が広く物資が豊か)だから、他国と交易する必要はない」と言い切った。これが中国人の基本的な考え方である。
 改革開放路線に転じた1978年以降、中国は安い労働力を使って工業製品をつくり、それを輸出することによって富を蓄積した。その結果、豊かになったので、乾隆帝の時代に戻ることが可能になった。戻れるなら戻りたい。多くの人がそう考えていることが、今の中国の行動の背景にある。
 中国は孤立をいとわない道を選び始めた。その方針は今後も変わることはない。中国が再び国際社会とうまくやっていきたいと思うようになるのは、孤立によって経済や科学技術の面で大きく遅れてしまったと感じる時である。その時には中国国内で大きな混乱が起こることになるが、それはまだだいぶ先の話になろう。
 過去30年ほど急成長していたために、中国を魅力ある市場とみる日本企業は多い。
 
しかし、それは過去のことになった。これから中国は自国のルールに従わない国や企業とは取引しないと言い出すはずだ。
 面倒くさい市場に変わった。中国は豊かになる方便として「政経分離」を言っていたのだが、豊かになった中国はプライドが高いために、他国に「政経一体」を求めてくる。中国と取引したい企業は、その辺りのことについて覚悟しておく必要があろう。
(川島 博之:ベトナム・ビングループ、Martial Research & Management 主席経済顧問)

なるほど なるほど でした。

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6 コメント

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ただ・・・ (maru36)
2020-07-19 18:46:02
ただ、一般人は、日本を含め 西洋に憧れは、凄く持っています。
そして、自国を信じてる人達は、少ないようにも思います。。。
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maruさん (ブログ管理者)
2020-07-19 18:52:43
こんばんは。実は、私も『中国人とひとくくり』にして中国人を考えたくはありません。日本人だってゴミみたいなヤツ多いですし。
 漢民族はプライド高いでしょうが自分たちのことを理解している人も大勢いると信じています。共産党政府を転覆してくれるような良心を持った人民のビックウエーブを期待しています。
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な、なにを!! (maru36)
2020-07-19 19:38:25
協賛島転覆!!
何てこと 仰るんですか!!!!

って感じで良いですか??(笑)
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maruさん (ブログ管理者)
2020-07-19 19:44:28
『って感じで良いですか??』を除いて投稿された方が安心ですよ。
 でも過去に遡って、既に政府官憲には『暴徒』とか『テロリスト』と登録されているのカモ?

業務上の都合もあるでしょうが、早く日本に帰って来てください。奥さまと尊君も連れてきてくださいね。
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Unknown (びよ!)
2020-07-20 05:55:27
ご無沙汰致しております。
隣にちうごく人家族が引っ越して来ました。
日本語の達者な可愛らしい小学生の女の子2人と日本語の不自由なご主人ですが、この旦那が働き者で毎日コツコツと作業して、あばら屋があっという間に鉄板で囲まれたヤードに変身、彼の国には国家動員法とか何とかいう法律があるとのことで、いざという時には中から武器でも持って出てくるんじゃないかと、半ば本気で危惧しています(ま、今のところ会えば挨拶も交わし、穏やかな印象ですが)。
北海道の住宅街でも軍用のパラボラアンテナを設置した中国人の家が複数見っおり、ネットで話題になっています。
また、これとは別にアイヌ利権問題に関し怪しげなウポポイ、に対し、昔の本当のアイヌの祈り(踊り)の動画が発掘されたりして、この団体への様々な優遇措置にも疑問の声が上がってツィッターで沸騰しています。
コロナで難しい状況ですが、フットワークの軽い主様には、いつかこれらのレポートもお願いしたいですね。
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びょ! さん (ブログ管理者)
2020-07-20 10:43:22
お久しぶりです。
地球上の危険な国、ロシアと北朝鮮とちうごく。
中でもズルくて、金持ちで、資源持ちで、高慢な中華思想のちうごくは危険ですよね。この3国に共通しているのが最高権威者が際限なくその立場に居座っている。だから長期的に物事を計画できるということでしょうか。
 地球に米国という国が無かったら今頃は世界制覇しているでしょうね。
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