ー 頑張りまーす♪ ー
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「子どものまま中年化する若者たち」
鍋田 恭孝 幻冬舎新書
「頑張ります」が軽い。
月半ばを過ぎたというのに、目標の30パーセントしか達成していない状況だったとする。これを末日までに100パーセントに持って行ったのなら「頑張りました!」と言っていい。
しかし、昨今は50パーセントで終わったとしても当人に言わせると「頑張った」ことになるのだそうである。
なぜかと言えば、「頑張りました」という当人は、「頑張りました」の後に、口には出さないにしても、「自分なりに」というただし書きをつけている。そして、自分なりに精一杯やったからいいんだと考えるのである。
これを認めるかどうかは会社の考え方だ。
一方で目標を達成しなかったら即クビになる会社がある。他方では社員を怒ってはいけない、今の若者は“ガラスのハート”だから、壊れやすいからと、まるで親鳥が卵を抱くようにやさしく扱う会社がある。
以前、就活中の学生に「給料はいくら欲しいの?」と聞いたことがある。「食べられるだけでいいです」という答えが返ってきた。後者は多分こういう若者でも採用する。
しかしこれでは会社は立ち行かない。もし、つぶれないのであれば、それは一部の有能な社員が多くの “ 頑張った ” 社員を 扶養 してやっているからである。
精神科臨床30年という専門家は日本の若者は無気力である。欧米の若者は自分の主張を持っており、日本の若者に見られるようなモノトーンさはないとおっしゃっている。(「子どものまま中年化する若者たち」鍋田恭孝 幻冬舎新書〕
私見であるが、原因の多くは親の甘やかしである。子を甘やかすなと言っても、既に親自身が甘やかされて育っているとしたら、根が深い。
( 次回は ー キャベツがなくなった! ー )