地底小人の日和たび

週末小旅行と地球のすきまにもぐる旅

伊東から城ヶ崎海岸を歩いて

2011年03月30日 18時19分17秒 | 週末旅行
3月20日、なんとなく海が見たいなと思って伊豆に出かけることにした。

でも先日からのみずほ銀行のシステムトラブルで所持金はわずかに2500円
そこで18切符を使って伊東まで行き、そこから城ヶ崎海岸まで歩いて、海の上にかかる吊橋を見に行くことにした。

8:20起きてからだらだらごろごろしてしまい、遅めの出発

11:20伊東に到着


湯の花通


ところどころにこんな七福神の像があってお湯が湧き出ている。
置いてある柄杓でお湯をすくって像にかけてご利益を祈願
お土産屋さんではあちらこちらで温泉饅頭が湯気を立てていて、かなり惹かれるもお財布の中身を考えてがまん

伊東のメインストリートの湯の花通からキネマ通を抜け、松川の川岸に出る。

松川沿いに建つ東海館
もとは昭和3年に始まった温泉旅館だそうだが、平成9年にその歴史に幕を閉じ、
現在は資料館兼日帰り入浴温泉になっているらしい
重厚で趣のある姿に、帰りは絶対ここでまったりしようとわくわくしながら海沿いの道へ

国道135号に出ると道のあちらこちらに干物屋さんが


こんな道端でもお魚が干されていました 天気もいいし絶好の干物日和


12:20伊東の街を抜けて川奈へ
磯の香りと波音に幸せな気分に


でもだんだんとこんな道になり海が木々の間しか見えなくなる


海岸に下りる道を発見
迷わず道を逸れるも、トラロープが張ってあり思ったより急ですべる


なんだかトラバースできそうな海岸


トラバースを試みるも海に落ちそうになり、あえなく退散
今度は藪こぎをして道に戻る。
そしてすぐに200mほどの長いトンネルに。
地震による節電の影響か、トンネルの中は電気ひとつない真っ暗闇
自他共に認める穴好きだけれども、こんなところで怪談話を一人思い出しびくびくしながら出口に急いだ
私も怖かったけど、人気のないトンネルでいきなり私を見ることになったドライバーさんもさぞや怖かったと思う・・・

やっと長いトンネルを抜けると、

こんなちょっと気になる木が
さっそくまた道を外れて海岸へ
すると

洞穴の中にお社が。きっと漁の安全を祈願しているものなんだろう。

そしてトラバースするはずだった海岸線を見ると

洞窟らしき影を発見


近づいてみるとやっぱり海蝕洞


入洞


貫通洞になっていて、海が見え、足元には大きな真っ白い流木が転がっていたり、いい雰囲気


洞窟を抜けると・・・

 
海にぽつんと立つ像が 説明も何にもないし不思議・・・
(後で調べたところによると、ここはまないた岩と言って、その昔日蓮が幕府によって伊豆に流された時に降ろされた場所とか)

13:05洞窟も堪能したし、満足してしばし海岸沿いを歩くことに

川奈の町が見える。
波が磯の石を転がす、からからという、澄んださまざまな音階の音が耳に心地よい
空は真っ青だし、潮の香りを胸いっぱいに吸い込みながらなんだか楽しい気分で川奈を目指す

でもしばらくすると、岩場の歩きづらさに飽きて岸壁をよじ登り道へ
そこで「海女の小屋」というよさそうなお店を発見
お昼も過ぎお腹も空いていたが、ここで食べてしまうと城ヶ崎海岸に着いたらお腹が空くとまたもやがまん
温泉饅頭を3つばかり買って来ればよかったとちょっと後悔


13:25川奈港

川奈の町はちっちゃかったけど、ダイバーがたくさんいて、ダイビングショップも何件かあった。
街を進むとT字路に「この先行き止まり」の看板が・・・
でも頭の中の地図では海沿いに道が続いていたはずと、庭先で水仙を採っているおばあちゃんに挨拶しつつ海沿いの道を進む。
岬には灯台が見えて、きっと道があるはずと進む。

しかし・・・

13:35道がいきなり砂利道に
それでも楽天的&めんどくさがりの私は、道があるなら何とかなるさ、と進むことに


こんな道を登ること10分あまり。
出た


ゴルフ場
「関係者以外立ち入り禁止」の看板を見ないふりをして、ゴルフ場のすみっこ、海を眼下にしつつすすむ
しかし・・・


これを見て一気に怖くなり、岬沿いのすみっこを歩くのをやめて
こともあろうに、わたしは誰もいないだだっ広いゴルフ場の真ん中を突っ切りだした

これがすべての間違い
広いゴルフ場の中で完全に方向感覚を失い、ゴルフコースを一人彷徨うことに・・・
この際警備員さんに怒られてもいいから、道に出たい
でもあるのはただゴルフコース・・・


早咲きの桜
汗だくになってもはや立ち止まる余裕もなし
やっとのことで休憩所を発見するも営業していなく無人
また彷徨うことしばし・・・
・・・どうやって出たのか覚えていないが、みかん畑を発見
その道を歩くことしばし・・・

やった民家発見救われた

岬の上の川奈の集落の中に出たらしい。
その後幹線道路と思しき道に出る。
やったーとひとりガッツポーズ

でも、でも町の中を抜けたら

ひたすらこんな道、道、道・・・
つまらない、海も見えない、お腹すいた(お饅頭絶対買うべきだったと激しく後悔

そしていきなりステンドグラスの美術館が現れる。
ここでようやく地図を出した(遅い
どうやら私は川奈ホテルのゴルフコースに迷い込んだらしかった。
そして、川奈港から道はゴルフコースに消えていた・・・
やっぱり地図は見るべし

もうひたすら歩くしかないと観念した私は頭を空っぽにして一歩一歩進んだ。
道沿いには民家もなく、道行く車もほとんどなく、ましてや人なんていない。そして天気も怪しく、雨が降りそうな空に
地図に載っているバス停の名前をひとずつ確認しながら・・・松ヶ崎、堀田、そして三の原。
ここでやっと自販機とベンチを見つけ、休憩。ミルクティーを一気飲みしちゃいました

ここまで来れば次は富戸だ
ほっとして疲れた足に力が入る。道沿いには民家が増えてきた。
そして、とうとうまた海が見えた
坂を下りどんどんまた海に近くなっていく。
坂を下ると小学校、交番、そして


15:15とうとう城ヶ崎海岸の文字が


遠くに城ヶ崎海岸らしき岬が見えてきた。
道はどんどん下り、とうとう海沿いの道になった。


城ヶ崎桜の並木道。いままで曇っていた空もなんと晴れてきた


どんどん近づいてくる城ヶ崎海岸

そして・・・

15:48とうとう来ましたピクニカルコース入り口


富戸の町がお日様の光できらきらと白く光ってきれい


ピクニカルコースは整備された歩きやすい散策路となっていました。

 
城ヶ崎海岸は大室山の噴火で流れてきた溶岩でできていて、そのごつごつとした岬に波が打ちつけるさまはなんとも雄大。


黒船防備砲台跡。


巨大な岩が海に向かってそそり立つ。写真で迫力が伝わらないのが残念


門脇崎灯台が見えた


到着門脇のつり橋だぁ


今までの疲れが吹き飛ぶ光景。
お日様が出ているうちにたどり着いてよかった。岩の上で光と影が織り成すコントラストにうっとり


岬から吊橋を見る。
この岬、手すりが途中までしかなくて、どこからでもダイブできそうで怖い・・・

 
門脇の吊橋は長さ48m、高さが23m。定員は100人らしい。
真ん中あたりを歩くとそれなりに揺れる人がいないのをいいことにわざとどたどた歩いて揺らしてみる
高いところ大好き

ということで、灯台にも昇ってみました

灯台から見た大室山。


灯台から見た吊橋。

16:30目的の吊橋にたどり着き、その岬の雄大さにも満足し、伊東に戻ることに。
このころにはもう、足はかなり疲れ切っていて、はやく東海館で温泉につかりた~い

城ヶ崎海岸駅までは、とっても静かでお洒落ですてきな家々が立ち並ぶ住宅街を通っていく。
案内看板がなかったら、駅は絶対わからなかったと思う。
そんな閑静な住宅街の中に忽然と駅舎が現れる。

ログハウス風のお洒落な駅舎で、2階は喫茶店になっているらしい(オフシーズンのためかやっていなかったけど)
そしてホームにはなんと足湯が

「ぽっぽの湯」といういかにも駅らしい名前で、ぜひとも疲れた足を休めたかったのだが、先客のカップルに遠慮して入れませんでした

17:14伊豆急に乗って伊東へ。
車窓から見える道はさっき歩いてきた道ばかり。
「ここ通った!」「ここも!」「がんばった自分(しんみり・・・)」
5時間かけて歩いた道のりを、電車では20分で伊東駅に到着。

ぽつぽつと雨が降り出す中、いざ東海館へ
でもその前にお腹すいた~
海岸通を行くも干物屋さんはもうみんな閉まっていた
一箇所よさげな食堂を見つけるも女一人では入りづらく、かなり迷うも離れ、次に目に入ったカフェ風のお店に入った。

お目当ては、看板にあった「カニオムライス」
でもなんと頼むときになって気がついた・・・「カニオムレツ」だった

しかもこんだけで900円

そして悲劇は続く・・・

なんと東海館は地震による節電の影響で17時までだった。
ガイドブックには21時までって書いてあったのに~

一人旅はまだまだひよっこだと思った結末でした
もっといっぱい旅して目を養うぞー