前から秋になるとコキアを見に行きたいと思っていた。
10月4日。色づいたコキアに会いに朝9時、家を出発。
行先はひるがのピクニックガーデン(のはずだった)。
曇り空が少し気になったが主人が「雨は降らない」と、断言するので素直に信じて家を後にした。
高鷲で高速を降りるとHPのアクセスでは書かれていたが、その1つ手前のひるがの高原スマートICのほうが近いだろうとそこで降りたのが、今日の予定をすべて替えた。
降りたはずなのに高速道路が続いている。
おかしい。とりあえず次の荘川で降りた。
その時、12時前。小雨が降り出していた。
お蕎麦屋さんが多いところとみえて家周辺のコンビニの間隔くらいだ。
2件のお蕎麦屋さんを通り越した3件目が際立って賑わっていた。蕎麦好きの主人が見逃すはずがない。即決で入ることにした。
なかなか頑固そうな親爺さんが外食店にしては珍しく検温したり、トランプの悪口を言ったり存在感を醸し出している。
蕎麦にもこだわりがあるに違いないと感じしばし順番を待った。
主人はおろしそばセット、私は源流そばセットを注文。
うーん、確かに美味しい。そばがもちもちしている。
大満足の主人は珍しく食事代を支払ってくれた。機嫌がいいとたまに自腹を切る。
外はまだ小雨があたりを湿らせている。
こんな天気の時に濡れる覚悟で、わざわざコキアを見に行くこともないだろう。それに今年は猛暑で、木が小ぶりだという。何年か前に茶臼山で雨に濡れながら色づきの悪い芝桜を見に行き、がっかりしたことがある。
なんだかあの時の二の舞になりそうで、今回は諦めることにした。
ピクニックガーデンを横目に2番候補のひるがの分水嶺公園に行くことにした。隣に湿原公園も続いている。
湿原に入ると人の気配が全くない。歩いていくほどに次々とかわいい植物が目を楽しませてくれた。
ヤマラッキョムラサキツメクサムラサキシキブ
ミゾソバマツムシソウブナシメジ
ナガボノアカワレモコウ
ツリフネソウツリガネニンジン(花)
サワシロギクサラシナショウマ
エゾリンドウアケボノソウ
サラシナショウマ
主人と10年近く前、1泊のバスツアーで確か新潟方面の山間部に行ったとき、早朝近くの森を散策したことがある。自動車も人影もなく、ただ自然だけが横たわっている。小さな森に靄がかかり、何とも幻想的だった。
なんて豊かな気持ちになれるんだろう!!自然だけがおおらかに広がり、湿気を帯びた樹木の香りが鼻孔をくすぐる。
ぐるっとひとまわりして目印の山小屋風の建物横に戻ってきた。
なんの建物だろう?ふと看板を見るとベーコン小舎グリュンと書かれている。
ちょっと興味を持ってそうろっとドアを開けた。
説明書きによると、添加物0、アンデスのローズソルトだけで味付けしスモークしたベーコンとハム、鶏むね肉の燻製が売られていた。添加物0というのが気に入り、京都の母、2人の息子夫婦、家遣いの分を買ったら、ベーコンを1塊おまけしてもらった。
うーん、なんて今日は出たとこ勝負のラッキーな1日だったんだろう!!
予定通りピクニックガーデンに行っていたら、経験できなかったに違いない。
明日は私の赤い洋服を着る誕生日。
ちょっとうまく出来過ぎてはいまいかと心地よい疲れを感じた。