兵藤庄左衛門、批評

芸術、芸能批評

六曜のいい加減さ、七曜日の新迷信

2007-10-10 23:41:22 | 暦、気象、天候、季節
 日常生活で何気なく使われている「暦」って、けっこう迷信なんですね。これを日本の伝統だなんて思われる方は、まさにだまされています。例えば「友引の日に葬式をしない。仏滅の日に結婚式を挙げない。大安の日に結婚するのがよい。」なんて、まさに迷信そのもの。
 インターネット検索や百科事典、民俗学の本などで調べると一目瞭然です。ただし占いの本や資料では、占いを正当化するため迷信をまことしやかに書いてあるかもしれないので信用度が落ちます。ただそれでも占いの本や暦の本なのに客観的科学的記述のあるものもあります。

・友引
 トモビキとはともに引き合い相打ちということで引き分けで勝ち負け無しの意味。ということは葬式で友を引いて道連れにするなんて、意味を無視して、当て字の字面だけをとったまやかしである。ただし別の暦の「ともびきづれ」からの誤用かもしれない。

・大安
 この日は吉日でおめでたいこと、特に結婚式によいらしい。でも元の意はそんなんではないらしい。

・仏滅
 物が滅し負ける日のようだ。ギャンブルや勝負をやめたほうがいいということらしい。しかし仏が滅するというのは、まったくの当て字で仏教とはなんの関係もない。別にこの日に結婚しないという意味はない。


・六曜「友引、大安、仏滅、先勝、先負、赤口」
 この友引はじめ大安、仏滅などは六曜、六輝、六宿と言い、六種類の曜日をただ順番に回していくだけのこと。つまり今私たちが使っている「七曜日」の「日月火水木金土」と同じようなものである。ただし「六曜」では毎月一日の曜日が決まっているので、一ヶ月を超えて必ず順番どおりになるのではなく、一ヵ月ごと後破産となり、その決められた曜日から始まり、また順番どおり流れていくだけのことである。ということは友引などはただ順番で回っているだけで、なんでその日がいいとか悪いとか決められるのか。ばかばかしいのだ。
 この六曜を使うようになったのは、江戸時代後期ないしは末期で、流行したのは明治期らしく、古くから使われている伝統だなんてものではない。
 六曜にかこつけていいとかわるいとか言うのなら、今の七曜だって、そうしたらいいのではないか。

・七曜日の新おばかな迷信  「日月火水木金土」
 上記にかこつけてジャジャジャジャーン、新迷信、発表。
「日曜日」…この日、太陽、お日様に照らされると悪いことが起きるといわれる日。太陽を避けてすごさねばならない。
「月曜日」…この日、月に照らされると狼になってしまうといわれる。
「火曜日」…この日、火を使うと火のたたりにあうといわれる。
「水曜日」…この日、水を使うと水のたたりにあうといわれる。
「木曜日」…この日、木に関する物を使うとたたりがあるといわれる。
「金曜日」…この日、カネやキンを使うとたたりがあるといわれる。
「土曜日」…この日、土に触るとたたりがあるといわれる。
 どうせ「六曜」がまことしやかに使われているのなら、この「七曜日のたたり」だって使ってくださいな。こんなのうそだって。なら六曜なんて使うのやめなさい。