評判の良い翻訳本「帰れない山」を読了しました
噂に違わない素晴らしい物語でした
わたしという人間は「本読みが好き」と「山歩きが好き」という面がありますので
ふたつの方向で思いを記しておこうと思います
まずは、本読みとしての感想
文章が良かったですね
イタリア北部モンテローザ山麓を舞台に山を通じての親友との人生の流転を
多角的に読み込ませる作者さんの手腕
元の文章も良いのでしょうが翻訳者、関口英子さんの文章も素晴らしく
翻訳本にありがちな違和感はまったく感じられず流れるように読み進められました
文章の中身も作者さん自身が(ほんとうに山が好きなんだな)と共鳴できる表現が
いたるところに見られ、自然描写も細やかに書かれており視覚的感覚も
イメージしながら読み進めるのはとても楽しかったです
「帰れない山」はずっと手元に置いて
たまに無作為にページをひらいてspend my lifeする愛読書になりました
映画化されて日本では来年公開されるそうですが
楽しみでもあり、怖くもあり… ですが期待をもって劇場に足を運ぶでしょう