君たちは、内村鑑三の「後世への最大遺物」岩波文庫を知っているだろうか?
彼は【後世に残す最大なる遺物は何だろうか? お金だろうか? 仕事だろうか?未来の世の中にいったい何をのこしたらいいのだろうか?と問う。
そこで、内村鑑三は、私は、苦難に打ち勝つ信念や信条ではなかろうか?】と講演している。
さらに彼は下記のごとく人生を解説しているので、ご紹介したい。
【もし私に家族の関係がなかったならば、私にも大事業ができたであろう、
あるいはもし、私にお金があって大学を卒業し欧米へ行って知識を磨いてきたならば私にも大事業ができたであろう、
もし私にいい友人があったならば大事業ができたであろう、
こういう考えは人々に実際起る考えであります。
しかれども種々の不幸に打ち勝つことによって大事業というものができる、それが大事業であります。
それゆえにわれわれがこの考えをもってみますと、われわれに邪魔のあるのは、もっとも愉快なことであります。
邪魔があればあるほど、われわれの事業ができる。勇ましい生涯と事業を後世に遺すことができる。
とにかく反対があればあるほど面白い。われわれに友達がない、われわれに金がない、われわれに学問がないというのが面白い。】