先日、映画「陰日向に咲く」を見てきて、V6の岡田君のファンになりました。 私に似て短足ですが、私に似ないイケメンでした。 内容はというと、やや浪速節調のストーリーでしたが、演出家:劇団一人の特色出てて 結果、おもしろかったです。
黄色いパラソルが監督の演出でなく、劇団一人のアイディアだったら、 こりゃすごい!と感じましたが、本を読むと出てこないんで当たり前ですが、やはり監督の演出でした。画面を通過する黄色のパラソルが、我々の脳裏に余韻を与えます。黄色って子供が一番好きな色だそうで、実は子供が集まって来てほしいので私の職場も黄色を多く使っているのです。
この黄色のパラソルを見て、白黒映画「シンドラーのリスト」の中の真っ赤なバラを連想してしまいました。映画を見終わって時間が経っても、このパラソルやバラが網膜にライトの残像のようにちかちかと点滅する。
表ではないような社会というより、浮かばれない、どうしようもないやるせなさみたいなものを表現しようとしたのかな?劇団ひとりも同じ境遇にいたことは事実だろう。なんかでも弱い人やさびしい人にスポットライトを当てている映像や本なんかを見るとついほっとする。
公園で寝泊りするホームレスのおじさんは、大ほら吹き男の役だったけど、脳の研究の本を読むと、私たち人間は記憶の大半を表現しようと言葉に出そうとすると、そのほとんどがあいまいで事実無根な話しばかりだそうだ。もちろん、記憶も目で捉えた映像もすべてあいまいだからこそ、毎日めくるめくる異なる天候や場所や人に対応できるのであって、600万画素の映像やロボットのような記憶を備えていたら、生きては行けぬだろうと研究者は説明する。
人生を長く歩むほど、こんな映画ほど余韻が残るようだ。