65オヤジのスタイルブック

加山又造展

加山又造・横山操

集英社

このアイテムの詳細を見る

○画友加山又造と横山操の芸術を研究した一書。

昨日、仕事の寸暇を惜しみ名古屋にて加山又造展を観る。
僕がもっとも愛する日本画家の一人であり、この仕事に興味を抱くきっかけになった作家だ。

先生は、京都の西陣織の衣装図案を業とした家の長男として生まれる。今回の展覧は全貌展でもあり、初期の作品にその特徴が見られた。そしてその作品が実にモダンで日本画では斬新だ。

その後、京都に生まれた先生の源流として琳派、大和絵の様式から中国南宋、北宋の水墨画への原点回帰の作品へと変化していく。
特に水墨画は、先生の盟友である、横山操先生の中国端渓の硯や古墨を譲り受け制作に挑んだのは有名なエピソードで、盟友の魂をも感じ静かな加山先生に激しく散った横山先生の迫力も感じさせる。

また、先生は日本画の枠を超え多彩な活動をされた。加山先生の銅版画は、制作のすべてを手がけられ評価も高い。陶芸、着物絵付けなども手がけられこれまた高い評価を得られている。

そして、特筆すべきは主題の猫と裸婦の作品だろう。
今回展示された、素描の裸婦を見るにつけ先生の芸術性の高さを改めて実感した。
先生は、2年前の2004年4月6日77歳で逝去された。今は天国で横山操先生と芸術談義に華を咲かせながら、ともに制作を競い合っておられるに違いない。

今後の「加山又造展展」展覧予定は
長野展/4月15日から5月14日まで 水野美術館
富山展/5月19日から6月25日まで 富山県水墨美術館
で開催されます。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「【エッセイ・コラム】」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事