名古屋では、ミリオン座のみの単館上映。久しぶりに御園座あたりを散策しながら、夜映画館に出かけてた。
郊外にいると、シネコンに慣れてしまい、小さい頃の胸踊り映画館に向かう気持ちが薄らいでいたが、今回は、そんな昔の気分も味わえた。
しかも、レイトショーの割引きで電車賃分が少々得した気分になった。
さて、本題の映画「闇の子供たち」タイで行われる幼児買春。臓器売買を描いた梁石日(ヤンスギル)の小説の映画化。監督は、亡国のイージスが記憶に新しい、阪本順治。
新聞記者江口洋介、NGO宮崎あおい、カメラマン妻夫木聡と言う人気の顔ぶれに、渋い中堅の俳優が脇を固める。
全編タイでロケされたこの作品は、真正面からこの問題をとらえリアリティを追求する。そのリアリティのためか、目を覆うようなシーンの連続ながら、観る人の心を釘付けにし、センチメンタルな涙さえこぼれさすことを許さないような衝撃が胸をさす。
また、異なる正義に立つ、ジャーナリストやNGOが抱える、理想と現実の中で抱える葛藤を江口と宮崎が演じきっている。
そして、衝撃的なラストは、何を問いかけているのか、未だ僕の中では結論が出ていない。むしろ、結論を出すことなくこの問題と対峙しつづけることが、闇の中の一筋の光かもしれない。
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