暑さもまだまだ続いている昨今。外に出かけるのも億劫な今年の9月ですが、そんな中で地元東海地方で足を運んだ美術展のレビューをしたいと思います。
今回訪れたのは愛知県のメナード美術館、愛知県美術館、名都美術館、豊田市美術館の4館での美術展をレビューします。
先ずは、いつも僕が仕事途中によく訪れるメナード美術館の額縁のむこうのFRANCE

メナード美術館のフランス画家の所蔵品を中心に展示された本展。ポスト印象派やフォービズムやキュビズムの有名画家たちの作品を美術拠点であったモンマルトルとモンパルナスにスポットを当て画家たちの隠れたエピソードも交えながら、構成されていて楽しい展示でした。
愛知県美術館のアブソリュート・チェアーズは椅子本来の機能からとどまらない現代美術家の椅子作品が並ぶユニークな展覧会

現代美術の先駆者であるマルセル・デュシャンや草間彌生、岡本太郎などの有名作家や現代美術を代表する座ることを拒否した作品群は圧巻です。また、ジョン・レノンの妻であるオノ・ヨーコの美術家時代の作品など展示されていて、世代を超えて楽しめる現代美術展でした。
名都美術館の旅する堀文子展は100才の長寿を全うした女性日本画家の作品展

旅を愛した画家のスケッチや旅が困難となりアトリエの庭にある身近な草花を描いた作品など。日本画の新境地を開いた造形的な作品と女史独自の色彩感覚に心和む展示です。女性に人気の高い画家だけに会場には数多くの女性ファンが訪れてました。こちらの展覧会は9月29日まで開催中です。
最後は愛知県での巡回展では最も注目度が高いエッシャー 不思議のヒミツ。

だまし絵、トリックアートの元祖として一般的にも知られているエッシャー。幾何学的に構成され、厳密さを追求した作品は、身近なモチーフを用いて解読され現代人にも視覚的に強く問いかける作品が網羅された大規模なエッシャー展です。美術館の敷地内に新設併設された豊田市博物館と共に楽しみが倍増されています。
今回の展覧会レビューは直近での鑑賞となり会期も迫っていますが、予定がない方をぜひ訪れてみてはどうでしょうか。どの展覧会も新しい発見があると思います。