本日の映画レビューは、アカデミー賞7冠受賞の「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」です。
正直7冠も取っちゃうのと疑問を抱きつつアカデミー賞受賞後の鑑賞です。物語はみなさんご存知の通り、中華系の夫婦が営むコインランドリーを舞台に突如旦那が別の宇宙の夫なり妻に宇宙を支配する悪を倒すのは君だと世界の命運を託され、メタバース(仮想空間)で戦うカンフーアクションです。主演のエブリンを演じたのは、ジャッキー・チェンの作品でもおなじみのミシェル・ヨー。夫のウェイモンドを演じるのはインディージョーンズのかつての子役キー・ホイ・クァン。二人はアジア人初の主演女優と助演男優でオスカーを獲得しました。
内容は家族愛をテーマにしてますが、メタバースの世界を動き回るエブリンのドタバタ劇に振り回されるヒューマンコメディーって感じです。こういう作品は賛否がわかれるところですが一様に日本では一様に受け入れれた感じがします。エンターテーメントしての要素が十二分に感じられる作品ですが、個人的には作品賞に監督賞、主演女優の主要3部門を含めて男女助演に脚本賞、編集賞の7部門も取っちゃうのって感じです。まだ日本未公開の作品が数本あるので僕は少しこの結果を受け入れ難い気持ちでいます。
かつてはホワイトアカデミー賞と揶揄され、その反動からか黒人受賞が増えた昨今ですが、昨年に続きアジアの風は吹いているように感じます。僕はこの傾向を素直に喜べないでいます。ただし、ミシェル・ヨーの演技とキー・ホイ・クァン、助演女優のジェイミー・リー・カーティスの演技は最高でした。