トム・クルーズがアメリカ政府をあざむいた実在の人物を演じた「バリー・シール/アメリカをはめた男」を観賞してきました。
1980年代に、CIAを手玉にとって、武器や麻薬を運んだ敏腕パイロット、バリー・シールをトム・クルーズが演じると言うことで、かなり話題になってましたね。先行で上映された「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」が、僕のまわりのトムファンには、内容が簡略過ぎて、トムの魅力が引き出されてないと不評でした。アクションにおいては、ミッションインポッシブルやアウトローの方が上ですから、致し方ないなと思ってました。
今回の作品アクションにおいては、飛行機をトム自らが操縦しているくらいですが、実在の人物が知らなくてもトムのキャラクターにピタリとはまったコミカルな部分が前面に出ていて小気味よく楽しい作品でした。
たぶん、1980年代の初頭のアメリカの軽い空気感もあってだと思いますが、アメリカという国が民主主義の旗の下で世界を征するためなら、何でもありという思考がバリー・シールを生んだとことが良く理解できる作品でした。
アメリカをはめて、アメリカにはめられた何とも言えない結末も、自由の国アメリカの闇を感じました。
というわけで、軽さの裏にある重さを十分感じるいい映画でした。