映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は「冬の小鳥」です。
誰もが、楽しめるエンターテイメントな映画の一方で、地味ながら、心にしみ入り静かな感動を与えてくれる作品があります。
今回の作品は、前回紹介したアジョシにも出演していた、キム・セロンの主演作品です。
監督のウニールコントが脚本を書き、自伝映画とも言われています。
ジニ役の、キム・セロンの演技がとても印象深く、主人公の心情を見事に表現しています。
物語は、1975年の韓国のカトリックの児童養護施設。9歳のジニは、父親から離れ施設に預かられることに。里親を待つ子どもたち。ジニは、捨てられた事実を受け入れられず、反抗を繰り返し、殻に閉じこもります。
そんな中で、アメリカに憧れ、里親を待つ年上にジニと傷ついた小鳥の世話をするうちに、心を開いていきます。
養女として、海外に旅立つ子ども達の複雑な思いがスッキとジニの好対照な態度を通して描かれ、施設の子ども達が抱える闇の部分も感じられた作品でした。
そして、人はどんな境遇であっても、そこから逃げず行き続けていくことの大切さを学んだような気がします。