映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、二人の天才プロテニスプレーヤーの死闘と知られざる姿を描いた「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」です。
僕が大学生だった頃、ポパイによりもたらされた空前のテニスブームが起こりました。誰もがテニスに夢中になり、各地でテニスコートは予約でいっぱいに、コンクリートの壁に向かって一人テニスを楽しむ姿が見向けられました。
高価なデカラケが流行り、持っているだけでもてた時代、お金がなかった僕は木製のラケットで、デカラケを持つ友人のお伴で付き合う程度でしたが、そんな僕も1980年、ボルグとマッケンローのウインブルドン決勝での死闘は記憶に残っています。
当時のボルグは、テニス界の帝王として君臨し、誰もが憧れた存在、その帝王に当時、彗星のごとく現れたマッケンロー。しかも、彼は感情を露わにし、審判の判定に食ってかかる悪童。当然、そんな彼に批判が集まります。当時の僕はというとアンチなところがあってマッケンローを応援していました。
今回の作品、そんな二人の姿とは異なる一面と二人の持つ不思議な絆があふれる作品です。あの伝説の死闘に至る二人の生い立ちが相互に描かれとっても面白いです。それは、ボルグ役を演じたスベリル・グドナソンとマッケンロー役を演じたシャイア・ラブーフが当時の雰囲気にクリソツです。そして、当時はやったヘアバンドにも注目、二人がヘアバンドの意味が何気なく感じました。
スポーツ、テニスファンならずとも、この作品生い立ちや性格など人間ドラマとしての一面もとても素晴らしい作品です。ドキュメントの死闘も組み合わさって、当時の迫力も感じます。ぜひ見てほしい作品です。