福山雅治が中年パパラッチを熱演した映画「SCOOP!」を観賞
今回の映画、もはや国民的中年アイドルである福山雅治の本領発揮ともいえる作品。ラジオのパーソナリティーのエロオヤジぶりは、一部では有名なことですが初っ端から、中年パパラッチとして芸能人やスポーツ選手のスキャンダルを盗撮する姿は、マチャ様のイメージとは程遠いかもしれないけど、本当の福山像を知るファンにとっては、福山無くしては作れない映画だと思います。
また、音楽を川辺ヒロシが、主題歌を1990年代に一生を風靡した「TOKYO.NO.1.SOUL SET」が担当したところも、まさに中年オヤジたちが突きつけた最高のエンターテーメントです。
物語は、福山演じるフリーの中年パパラッチ静に写真週刊誌の新人の野火をアシスタントにつけて現場を経験させると言う内容です。新人には二階堂ふみが、副編集長には吉田羊と滝藤賢一、情報提供者で今回の映画の重要人物チャラ原をリーリーフランキーと他にも個性豊かな演技派がずらりと顔を揃えています。
静とチャラ源の過去がおぼろげに明かされながら、ラストの衝撃へと進む展開もエンターテーメントな手法で進む中で、強烈に印象に残りました。
映画は、モテキやバクマンのヒットの大根仁ですが、原田眞人監督の1985年の伝説のテレビ映画「盗写1/250秒」の原作のリメイク作品で、ほとんど記憶にない中年オヤジを過ぎた僕にとっては、原作映画のDVD化も期待したいところ。
日本映画界は、健全で良質な作品は数多くそんざいするものの、今回のような娯楽性の中に痛烈な毒をはなつ作品は少ないです。その意味でも、今回の作品は日本映画に殴り込みをかけた力作であることは間違いないです。