お盆休みに入り、取引先に所用で出かける前に、メナード美術館で開催中のなつやすみ所蔵企画展「サーカス・サーカス」展を観賞しました。
メナード美術館の所蔵品の中から、サーカスに関連した作品が展示された今回の展覧会。
入り口には、陶芸家の鈴木五郎氏の大きなクレイ・パッチワークがあり、サーカスの成り立ちや歴史が説明されています。
サーカスは、古代ローマ時代に端を発し、ラテン語のキルクス(円形競技場)が元となっているそうで、今日のサーカスの原型はイギリスからヨーロッパに広まり、ソ連のボルショイサーカス以外は、1衰退し、1970年代に、フランスのシルク・ディヴェールにより復興したそうです。
そのサーカスに魅了された画家たちには、ロートレック、ルオー、マリノ・マリーニ、シャガールなど多くの巨匠により、モチーフとして描かれています。
中でも、シャガール、ルオーなど「サーカス」をタイトルにシリーズの版画作品を展示されています。また、マチスの晩年のコラージュ作品「ジャズ」が当初はサーカスのタイトルにする予定が、その作品のリズム感あふれる表現に「ジャズ」となったことなどのエピソードが紹介され、新たな発見をしました。
表現方法は、違えど彼等のサーカスに対する思いが強く感じられました。また、登場する演技者の表や裏の部分も描かれ、サーカスの持つ魅力を最大限にアートの世界で表現した魅力的な展覧会となっていました。
夏休み、美術館で涼を得ながら、いつもとは違うサーカスの世界を味わってみてください。
入り口に掲示された観賞ガイドは、とてもわかりやすく、大人が見ても観賞でのマナーをやさしく伝えてくれます。公共の美術館でも参考にしてもらいたいです。