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ドラマ・私は貝になりたい。

昨日、中村獅童主演のドラマ「真実の手記BC級戦犯加藤哲太郎-私は貝になりたい-」を見た。

新潟の捕虜収容所で部下に射殺された脱走兵の罪を被り逃亡。投獄、死刑判決、そして家族の嘆願により減刑、釈放までの過程を家族との絆を通して描かれた秀作だった。

先日、昨年から今年に入り戦争を描いた映画が数多くあった。
その、ほとんどが戦争により命を失った兵士の思いを描いた作品に集中していた。
死を通して、戦争の悲惨さを描いている。

このドラマは、生きることへの執着を捨て、何者にも影響されない貝になりたいとまで思うようになった男が、家族の絆により生きることへ希望を見出しBC級戦犯に対する無実の罪を明らかにした男の姿を描いたことに価値がある。

BC級戦犯。600名近い人が、絞首刑と言う最高刑を受けている。その中には生活習慣の違いや偏見誤解により生じた事実も多いと言う。

人間は、争いを好む者と好まない者に分かれる。
好む者は、自己の責任を問い命を絶つことで己の罪を昇華していく。
そこには、他人の価値観など存在しない。
また、権力の後ろ盾を失うと、嘘や裏切りを起こす者も多い。

好まない者は、自らの犯した罪を悔い、その苦悩に悩みあるものは自らの命を絶つ。そこには悔悟と無念が残るのだ。
そして、生きることを選んだものは、戦争という運命を自ら背負い一生を過ごしていく。そこには、他人に対する思いやりが存在する。

今の社会に照らし合わせてみても、いじめ社会も戦争と似たところがある。

加藤哲太郎さんが、戦後の一生をBC戦犯のために賭していったことは、崇高で価値が高い。
彼のなかに流れるものは、すべての人間は平等あり、差別されるべきではないあたり前の思想。

この当たり前の思想が語り継がれない限り、戦争は世の中からなくなりはしない。





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