東京アート紀行の最終回は、帰路の東京駅に向かう前に立ち寄った、三菱一号館美術館で開催されている「ワシントン・ナショナルギャラリー展」です。
東京駅周辺には、私設の美術館が数多くあり、三菱一号館は1894年に建設された赤レンガの歴史ある建物のなかに美術館がある独特な雰囲気を持つ美術館です。コレクションは、その建物の雰囲気にふさわしい19世紀末の西洋美術を中心で、企画展もその時代を反映したものが多いいです。
今回は、印象派前後の作品を多く収蔵するワシントンナショナルギャラリーから選りすぐりの秀作が並ぶ展覧会です。
ルノワール、ヴァイヤールの作品が数多く並び、マネ、ドガ、シスレー、ボナール等の印象派以降の作品が展示されてます。どの作品も4号から10号程度の大きさの秀作が多いのですが、建物は、暖炉がある小さな部屋で構成されているので、客間で絵画を鑑賞するようなアットホームな雰囲気が漂い心が和む空間です。
そして、東京アート紀行の1回目のルーブル展で述べた共通点をご紹介します。実は、ルーブルのコローのアトリエと同じ構図の作品がワシントンナショナルギャラリーにあると言う共通点。本展の作品は、ルーブルよりも早く描かれており、ほぼ同一の構図ながら一部分に決定的な違いがあります。ぜひ、両館の作品の違いを見比べてみてはどうでしょう。
そのような空間で一級の美術品をゆっくり鑑賞できる良い空間だと思いました。
今回の展覧会は5月24日まで開催されますので一度味わい深い空間でアートを観賞してみてはいかがでしょうか。
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