国連が「核兵器のない平和な世界」をテーマに募集した絵画コンテストでアメリカ在住の日本人高校生、庄司はるかさんが13から17才の部門で1位に輝きました。
この作品は、少女が遠くからさす光に向かって立ち、足元には核兵器の墓がある構図で、絵の説明で「あなたの子供か、孫か、もっとあとの世代かが核兵器にさよならを言うだろう」とコメントしているそうです。
東日本大震災以降、原発廃止の市民運動が広がるなか、経団連会長などの大飯原発稼動発言と理想と現実の両面を抱えています。
一部では、日本が原発を廃止しても中国など近隣が抱える原発が、もし事故を起こせば無意味だとの意見もあります。ヨーロッパでも、同じことが言えますし、原発容認のアメリカにも、近隣諸国への危険度を抱えている事実は否定できません。
だからと言って、現実だけに目を向けることなく、グローバルな視点で理想を掲げていく必要があると思います。
原発廃止の市民運動も経済社会での原発容認も自国にだけ目を向けた発想では、極論を言えばエゴイスティックなものになってしまうのでは思います。
その意味で、彼女の絵画を通して発しられたメッセージは大切な意味を持っています。
大きな理想を掲げて実現するまで進んでいく。それが果てしない目標であっても「核廃絶にさよなら」を叫び続けることが大切だと改めて感じました。