昨日、キューバの英雄、フィデル・カストロ前議長が亡くなりました。自由主義、民主主義を支持する僕にとって、社会主義国家キューバ指導者であっても尊敬する人物の一人です。また、親日家でもあり、広島の慰霊碑に献花をし平和を思う気持ちが強い指導者としても親近感がわきます。
僕がカストロ氏を尊敬するのは、社会主義国家の指導者とは異なる人間性を持っていることです。理想を追い求め、教育と医療の無償化を行い、経済制裁の中で農業国家を推進し、人種差別のほとんどない国家を築きあげたことは、どの社会主義国家がなし得なかった功績です。また、国家体制を観れば、反体制との対立は当然ですが、亡命者への黙認も、ある意味でカストロ氏の人間性を物語っていると思います。
そして、逝去に対する遺言とて火葬での埋葬を望んでいることも、自らの力を知った上で、国家としての共同指導体制への移行だと思います。
今もなお時代を超えて若者のカリスマであるキューバ革命を成し遂げたひとりのチェ・ゲバラが革命の元で死んでいった英雄に対して、長年にわたり国を支え、富を分配し、革命の下で生きたカストロも英雄であることは、間違いないと感じます。