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名品と出会う 一宮市三岸節子記念美術館

先日の長沢芦雪展とは打って変わり、今回は近代洋画の歴史をめぐる美術展です。繊維の町一宮市にあるノコギリ屋根が特徴的な三岸節子記念美術館で開催されている「名品と出会う・企業コレクションによる近代洋画展」を観賞。

製糖業者による公益社団法人糖業協会は、元は北海道製糖の創業者だった松方正熊氏のコレクションを所有し、公立公共美術館に無償貸出を行っており、当協会の所蔵する65点の近代洋画の名品の内61点が展示されています。

近代洋画は、海外の芸術運動を同時代に吸収しながら急速に発展、戦前に数々の近代絵画を代表する洋画家が誕生します。今回の展覧会は、洋画家たちの作品を洋画界の芸術運動を紹介しながら、それぞれの運動を担ってきた画家たちの名品でたどっています。

近代絵画の先駆者の満谷国四郎や和田英作、藤島武二に当協会のコレクションの代表作である安井曽太郎の「女と犬」、フォーヴィスムの林武、野口弥太郎、高畠達四郎、戦後に活躍する森芳雄、梅原龍三郎など、一度は耳にした日本の有名洋画家たちの油絵作品がずらりと並んでいます。現在の洋画界の今日の礎を築き上げてきた偉大な洋画家たちの名品をこの機会にぜひご鑑賞してみてください。

また、日本を代表する女性洋画家のひとり三岸節子の作品も毎回テーマを設けて常設展示されてます。今回は学芸員の指導の下で、三岸作品を中学生が解説したキャプションにも注目して、併せて観賞してみてください。新しい発見を感じると思います。


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