アフガンでタリバンに包囲された米軍基地で戦った兵士たちの実話による映画「アウトポスト」を鑑賞してきました。
舞台は、2009年のアフガニスタンで陸の孤島ともいえる米軍の前哨基地。四方を険しい山に囲まれ谷底に位置するこの基地の兵士は僅か50人。いつ起こるかもしれないタリバン兵との戦闘に備えながら、米軍の補給経路として重要な基地となっている状況下で300人以上のタリバン兵と僅か50人の兵士だけで戦ったカムデシュの戦いを、ロッド・リー監督は、何と実際にこの戦いを経験した兵士をキャスティングしていて、さらに生き残った兵士の証言を基に再現したリアルミリタリー映画です。
彼らに与えられた安息に時間は、タリバン兵のイスラムの礼拝時間のみ、24時間谷底から銃を構えいつ来るかも知れない攻撃に備えるという緊迫感と死と隣わせの中でジョークを交わしながら終結の日を待つ姿が対照的に描かれていて不謹慎ながら面白い。また、オーランド・ブルーム演じる最初の大尉から3人の大尉が交替し兵士の指揮が変化する様も興味深い内容でした。
そして、何により作品の肝である圧巻の銃撃を中心に繰り広げられる戦闘シーンに兵士たちの人間模様も証言を通じて詳細に描かれて良い作品でした。当然のことながらアメリカ偏重の感はあるけど、あの状況下では戦う選択しかなかったなと感じるし、何より最前線で戦う兵士たち同士の熱い人間関係に感動しました。戦争映画ファンには、必見の映画です。