映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、スティーブ・ジョブズ のプレゼンテーション前の舞台裏にスポットをあてた作品「スティーブ・ジョブズ」です。
2011年56歳でこの世を去った天才スティーブ・ジョブズ。彼を取り上げた作品は、数多くあり、その作品の大半は伝記的なものです。
しかし、今回の作品は、彼の生涯の中で欠かせない伝説のプレゼンの舞台裏を描いたもっとも刺激的で魅力的な作品です。その作品を手掛けたのが二人のオスカー受賞者「スラムドッグ＄ミリオネア」のダニーボイル監督と「ソーシャルネットワーク」の脚本・アーロン・ソーキンによるもの。
今回の作品の主題は、ジョブズファンならご存知の1984年のMacintoshと1988年アップル社を追われ作った1988年のNextCube、そして1998年のiMacの3つのプレゼン前の舞台裏が描かれています。
ジョブズ役には、マイケルファスベンダー。冷徹であり感情的な一面を持つ人間ジョブズを巧みに演じてます。また、ジョブズのビジネスパートナーのジョアンナ役はケイト・ウインスレット。清楚で華麗なイメージとは異なるジョブズに心酔しながらも、冷静な判断力を持つ女性を演じ、彼女の違う側面が生みでてました。
そして、ジョブズと並び重要な役どころは、娘のリサ。ジョブズの才能を引き継ぎながら、父親の愛情に飢えた娘が引き起こす騒動と最後に訪れる二人の絆が感動的です。
聴衆を魅了するプレゼンシーンがなくとも、また、ジョブズでしか不可能なプレゼンだからこそ、その舞台裏に集約された時間だけでジョブズの魅力が十二分に表現された逸作です。
