ドラマ「光る君へ」を見ていると、時々今の画面はなあに?とドキっとする時があります。また、まるで映像から語りかけられたような錯覚に陥いる事もあります。
「君をおきて」の回では、一条天皇が寝所で星の光に照らされながら、自分の掌をじっと見つめるシーンです。とても大事なメッセージがあるように映像が訴えてきます。
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同じ回の道長と中宮彰子の次の東宮をめぐって対立する場面も、台詞以上にもの言いたげな画面が胸に迫ってきます。どなたかがまるで人形浄瑠璃のような様式美とコメントされていましたが、本当に印象に残る場面です。
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映像の力をこんなに強く感じるのは、テレビドラマとしては久しぶり、私にとっては初めてかもしれません。毎週日曜日、今度はどんな映像を見せてくれるか、どんな画面と対面できるか、夜八時を心待ちにしています。
以前の回で特に印象に残ったシーンのいくつかを選んでみました。テレビ画面から撮ったものとNHKのインスタグラムからお借りしましたものが混じっています。
竜笛を吹く一条天皇と笛の音に聞きほれる中宮定子のツーショットです。
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第1回から登場していた安倍晴明が亡くなったシーンです。毎日天体を見つめ、月や星から世の中の動きを見極め、占い続けた陰陽師安倍晴明が死に、その魂は天に上り宇宙と一体化したような印象を与える画面です。
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第十話「月夜の陰謀」での主人公まひろと道長の廃邸での逢瀬のシーンです。情熱的ではあるのになぜか静かな美しいラブシーンです。「幸せで悲しい」というまひろのセリフが胸をうちます。銀粉の魔術師、黛りんたろう演出の忘れられない映像です。
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