愛染隼人の女の詩集 懐かしい女よ

　　　懐かしい女よ

暗い酒場の隅で　うわさに咲いた

お前は横浜あたりの

酒場女で　いるらしい

あんなに惚れて

恋した人だけど　遠い人だけど

少し未練な　うわさの女(おんな)

二人の恋のように　氷がとけて

時には見窄らしくもなる

それも恋だと　嘆いても

お前は夢の向こう側に

遠くに逃げていて　手が届かない

疲れたけれど　昨日の女(おんな)

明日の未来は来ない　蘇らない

そんな恋でも諦めずに

頑張り抜いて　愛だけを

大切に育ててゆきたい

未練であっても　譲りはしない

我侭だけど　夢咲く女(おんな)