我々建築家は、お客様の家を設計するにあたってエコの事を良く考える。
しかし、生活に直結する住宅という器では、エコロジーは光熱費という尺度によって計られる事が多いのです。
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エコでかつ光熱費が安くなれば採用の価値あり。
太陽光発電など、電気代等の元が取れないならば採用に至らない。
という考えが一般的。
地球環境の為に良くても、そのために自分ひとりが余分にお金を掛けたりしないものです。
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私の中にも、迷いはあって・・・
住宅を設計する側から提案しない事にはこういったエコロジー活動は進まないと思う反面、実際の事が良く解らないのです。
例えば、太陽光発電。
一見、太陽から無尽蔵にエレルギーを作り出す魔法のようにも思えるのですが、実際取り付ける角度によって効率が随分落ちる事、また年数を重ねると発電効率そのものが低下する事は、あまり知られていません。
そして、一番問題なのは、その生産時のエネルギー。
太陽光発電のセルを生産するのにも多大なエネルギーを消費する為、エレルギー収支は実際どれほどなのか良く解らないのです。
学説では20数倍という話もあるけど、一説では1~5倍くらいだったり・・・
思うほどエコじゃないのかも知れないのです。
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だから、目先のエコに飛びついてはいけません。
というのが私の持論。
何度かこのブログでも触れていますが、”オール電化=エコ”というのは私は間違っていると思うのです。
電気は政府の政略的に安く抑えられているわけで、やはり元はガスで発電してたりするわけなので、エコ的に得ではないと思うのです。
よく、エコキュートを使うと効率が3倍なのでエコ!
と謳っているものを見ますが、そもそも発電所から家庭に届くまでに、通電ロスで1/3になってるのです。
そのこともキチンと考えて判断せねばなりません。
■詳しくはこちらをご覧ください
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と、本題に入る前に大分脱線しましたが・・・
私が購読しているナショナルジオグラフィックに面白い記事が出ていました。
「2007年10月号・地球の悲鳴 バイオ燃料 救世主それとも悪魔」
↑こちらから今回紹介する詳細データをご覧いただけます
昨今騒がれているバイオエタノールは決してエコでないという警笛。
特にアメリカを中心として促進されている”トウモロコシ”によるコーンエタノール。
コーンエタノールを生産するのに使う化石燃料(石油)と作られるバイオ燃料との比は、たった1.3。
温室効果ガスの排出量は22%少ないだけなのです。
肥料も天然ガス由来の窒素肥料だし、エタノール蒸留段階でも対象のCO2を発生すのだそうです。
↑これは理論上の話で、一説では、この収支は赤字若しくはわずかにプラスなだけのようなのです。
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ブラジルではサトウキビエタノールが盛んに精製されています。
エネルギー収支は8倍。
温室効果ガスは56%低いとされます。
コレはかなり優秀だなぁと思うのですが・・・
今は手作業で収穫などをしている為で、工業化が進むともっと効率は悪くなる。
そして、問題なのがサトウキビを刈り易くする為に収穫前に畑に火を入れること。
その際に、強力な温室効果ガスであるメタンを大量に放出しているというのです。
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試算的な数値は良く解らないのですが、ナショジオではエネルギー収支の観点からはコレラのバイオ燃料は、得でないという方向で記述しています。
むしろ、そこから広がる食糧難や、新たな開拓による環境被害の方が、バイオ燃料による恩恵より大きいと警告してます。
エコって一体なんなんでしょう?
経済的という指標(光熱費)と発生するCO2量という物差しでしか物事を考えない産業界。
生態系を崩し、またCO2以上の温室効果ガスを大量排出する事が本当にエコなのでしょうか?
石油燃料を枯渇させない事も重要ですが、結局の所、石油を使う事が今のところ一番エコなんでしょうね。
そして、消費を少なくする事。
そのことなくしてエコは成り立ちません・・・
う=む。
難しい問題です。
※学術的な文献を読んでいるわけではないので誤っていたらすみません・・・
しかし、生活に直結する住宅という器では、エコロジーは光熱費という尺度によって計られる事が多いのです。
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エコでかつ光熱費が安くなれば採用の価値あり。
太陽光発電など、電気代等の元が取れないならば採用に至らない。
という考えが一般的。
地球環境の為に良くても、そのために自分ひとりが余分にお金を掛けたりしないものです。
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私の中にも、迷いはあって・・・
住宅を設計する側から提案しない事にはこういったエコロジー活動は進まないと思う反面、実際の事が良く解らないのです。
例えば、太陽光発電。
一見、太陽から無尽蔵にエレルギーを作り出す魔法のようにも思えるのですが、実際取り付ける角度によって効率が随分落ちる事、また年数を重ねると発電効率そのものが低下する事は、あまり知られていません。
そして、一番問題なのは、その生産時のエネルギー。
太陽光発電のセルを生産するのにも多大なエネルギーを消費する為、エレルギー収支は実際どれほどなのか良く解らないのです。
学説では20数倍という話もあるけど、一説では1~5倍くらいだったり・・・
思うほどエコじゃないのかも知れないのです。
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だから、目先のエコに飛びついてはいけません。
というのが私の持論。
何度かこのブログでも触れていますが、”オール電化=エコ”というのは私は間違っていると思うのです。
電気は政府の政略的に安く抑えられているわけで、やはり元はガスで発電してたりするわけなので、エコ的に得ではないと思うのです。
よく、エコキュートを使うと効率が3倍なのでエコ!
と謳っているものを見ますが、そもそも発電所から家庭に届くまでに、通電ロスで1/3になってるのです。
そのこともキチンと考えて判断せねばなりません。
■詳しくはこちらをご覧ください
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と、本題に入る前に大分脱線しましたが・・・
私が購読しているナショナルジオグラフィックに面白い記事が出ていました。
「2007年10月号・地球の悲鳴 バイオ燃料 救世主それとも悪魔」
↑こちらから今回紹介する詳細データをご覧いただけます
昨今騒がれているバイオエタノールは決してエコでないという警笛。
特にアメリカを中心として促進されている”トウモロコシ”によるコーンエタノール。
コーンエタノールを生産するのに使う化石燃料(石油)と作られるバイオ燃料との比は、たった1.3。
温室効果ガスの排出量は22%少ないだけなのです。
肥料も天然ガス由来の窒素肥料だし、エタノール蒸留段階でも対象のCO2を発生すのだそうです。
↑これは理論上の話で、一説では、この収支は赤字若しくはわずかにプラスなだけのようなのです。
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ブラジルではサトウキビエタノールが盛んに精製されています。
エネルギー収支は8倍。
温室効果ガスは56%低いとされます。
コレはかなり優秀だなぁと思うのですが・・・
今は手作業で収穫などをしている為で、工業化が進むともっと効率は悪くなる。
そして、問題なのがサトウキビを刈り易くする為に収穫前に畑に火を入れること。
その際に、強力な温室効果ガスであるメタンを大量に放出しているというのです。
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試算的な数値は良く解らないのですが、ナショジオではエネルギー収支の観点からはコレラのバイオ燃料は、得でないという方向で記述しています。
むしろ、そこから広がる食糧難や、新たな開拓による環境被害の方が、バイオ燃料による恩恵より大きいと警告してます。
エコって一体なんなんでしょう?
経済的という指標(光熱費)と発生するCO2量という物差しでしか物事を考えない産業界。
生態系を崩し、またCO2以上の温室効果ガスを大量排出する事が本当にエコなのでしょうか?
石油燃料を枯渇させない事も重要ですが、結局の所、石油を使う事が今のところ一番エコなんでしょうね。
そして、消費を少なくする事。
そのことなくしてエコは成り立ちません・・・
う=む。
難しい問題です。
※学術的な文献を読んでいるわけではないので誤っていたらすみません・・・
こちらこそご無沙汰です。
まだブラジルにいるんですね(^-^ )
ブラジルのサトウキビエタノールは手本にすべき例なのですが、森林破壊という面では問題があるようです。
労働者もかなり過酷な状況だそうですね。
生産効率をあげる=儲ける=エコじゃない
やはり、石油価格が適正にならないと無理な生産で地球をダメにしてしまう気がします。
コレはブラジルの問題だけではありませんよね。
う=む。難し=い。
ここブラジルでも、日本同様、サトウキビから作られた燃料をもとに走るフレックス車がたくさん走っています。
今やサトウキビはブラジルの主要な輸出作物の一つでもあるわけです。
しかし、サトウキビの需要が増えたためにアマゾンの森林を破壊してサトウキビ畑に作り変え・・・というのでは何のためのエコ燃料なのか分かりません。
エコ燃料・・・と騒ぐ前に、もっともっとブラジルの現状を知ってもらいたいです・・・。
地球の裏側の出来事・・・ではもはやないですよね。