今回は、気仙沼市の北に位置する峠を訪ねてみます。
場所は、気仙沼から陸前高田に向かうJR大船渡線と並行に走る気仙沼陸前高田線(県道34号)の県境にある「飯森峠」、そして陸前高田と一関を結ぶ今泉街道(国道343号)を西に進んだ一関市大東の「笹ノ田峠」です。
鹿折からJR大船渡線に沿うように北へ車を進め、気仙沼街道(国道45号)をくぐり、鹿折川を渡り、左岸を川に沿ってゆったりと上っていきます。
道はそれほど広くはなく、ところどころ大型車とのすれ違いが困難な場所もあります。


JR大船渡線との交差場面がありますが、今は走る電車の姿はありません。
それをなおさらに感じるのが踏切です。遮断機は外され、レールはサビて、軌道敷に草が伸びている光景が目に入ってきます。あらためて、電車が走っていないことを強く感じてしまいます。

川と道とが離れ、勾配が増した辺りから路面の改修工事が進められていて、間もなく先の空間が広がり、「飯森峠」の目印である地蔵堂が見えてきました。
「飯森峠」は県境となっていて、峠から先が交互通行2車線となっています。

すぐさま道は狭くなりましたが、交差に支障となるようなところはなく、空が広がりを見せてきました。

最後に交差するJR大船渡線の鉄橋をくぐると、そこから先は直線的な快適な道が続きます。

ほどなく今泉街道(国道343号)と合流し、奥州・一関方面へと西に進路を取り、次の目的地「笹の田峠」を目指します。
お昼にしたいところですが、何もなさそうなので大東の街場まで我慢の子かと思っていたら、田んぼが広がる街道沿いにポツンと食堂が見えました。

わりと最近にできた、プレハブのような建物の「やはぎ食堂」。
思いのほか中は広く、夏油温泉のポスターと温泉宿バスツアーの募集チラシが目に止まります。そして、何故ここに食堂があるのかちょっと不思議。
尋ねると、震災復興支援のため北上市の事業者が新規に店を出し、働いている女性2人が雇用されたとのこと。
注文したのはカツ丼。一関ではカツ丼と言えば「あんかけ」という秘密のケンミンSHOWの事実も確認しましょう。しかし、ここは一関市と言っても元大東町。やはり、定番の普通のカツ丼でした。
お店をカメラに収め、出発します。
峠までは10km程で、手前のループ橋当たりが陸前高田と一関の境のようです。

陸前高田と一関の境に建設されたループ橋「小黒山ループ」が見えてきました。よく見ると、奥の山際にも赤い橋梁が見えます。
緩やかな勾配で、大きなRで上っています。手前の高い橋が「笹ノ田大橋」のようです。

ループ橋に進んでいくと、その高さが相当なものであることが分かります。ループ橋と山際の3つのトンネルによって、高度を稼ぎながら方向を360度回転させ、元の進行方向に戻しているのです。
この「小黒山ループ」は大きなRを描いて1回転していますが、伊豆の天城峠に近い「河津七滝ループ」は、一気に2回転し、Rがきつく勾配のある、らせん階段のような構造となっています。
岩手にはもう一つ、ループ橋ではないですが、釜石と遠野を結ぶ釜石街道に、360度にループしている道路「仙人大橋」があります。
実は、ループしている道路は宮城にもありました。
それは仙台から川崎を通って蔵王町遠刈田に向い、「すずらん峠」へ上る途中から蔵王町円田に抜ける農道仙南線(コスモスライン)にある「新・羽前街道ループ」で進行方向を270度に変えています。
ループとトンネルを通過し、山々の広がりを楽しんでいるうちに、またトンネルが見えてきました、「笹ノ田トンネル」です。
手前を右に折れ、「笹ノ田峠」へと上っていきます。
緩やかな上りの広い道に、両サイドの広葉樹もいい雰囲気です。

快適な上りで、たちまちのうちに「笹ノ田峠」に到着しました。
地図では峠付近は十字路のはず、しかし見た感じはT字路で、よくよく見ると左手に駐車スペースのような舗装部分が見えます。
果樹園にでも入っていくような道があります。これが旧道なのでしょうか。

まっすぐに峠を越えてみますが、整備された道がその先も続き、やはり峠にあった狭隘な道が旧道のようです。
遠回りになるので、来た道を街道まで戻ることにします。

途中、街道から峠に上るときに気になっていた分岐に立ち寄ります。
街道とほぼ並行に走っている旧道位置に合致し、やはり旧道のようです。

少し先に下っていくと、ヒューム管設置時に盛ったような路面は大きくぬかるみ、オフロード車のものと思われる大経のタイヤ痕が残っています。
道は手前でカーブしていて広く、車両交差のための待機所のようです。
これら旧道は、地図によっては既に削除されているものもあります。

街道に出て、笹ノ田トンネルを西に抜けます。
トンネルを抜けると間もなく、「アストロ・ロマン大東」への案内看板が見え、このルートで帰路に着くことにします。

快適な道をどんどん上っていくと大きな案内板があり、その先が「アストロ・ロマン大東」となっています。
間もなく、山側にアスレチックなどのある場所に着き、上がっていくと、管理棟や体験施設などがあり、アスレチックやバーベキューをする人達が大勢いて、駐車場も満車状態でした。

駐車場から出て道を少し上ると、空が広がり、道はT字路となっています。右に折れると室根山ですが、山は今日もガスに覆われていて、国道284号の案内に従って気仙沼方面へと山を下ります。

山を覆っているガスは時折、切れそうにもなりますが、山頂を見せてはくれません。

国道に抜ける道は県道263号。道幅が広がると間もなく、室根山への分岐が現れ、緩やかな傾斜の棚田は黄金色に光り輝いていました。
これから山も色づき始めます、また近いうちに足を延ばしてみましょう。
(O.920)
場所は、気仙沼から陸前高田に向かうJR大船渡線と並行に走る気仙沼陸前高田線(県道34号)の県境にある「飯森峠」、そして陸前高田と一関を結ぶ今泉街道(国道343号)を西に進んだ一関市大東の「笹ノ田峠」です。
鹿折からJR大船渡線に沿うように北へ車を進め、気仙沼街道(国道45号)をくぐり、鹿折川を渡り、左岸を川に沿ってゆったりと上っていきます。
道はそれほど広くはなく、ところどころ大型車とのすれ違いが困難な場所もあります。



JR大船渡線との交差場面がありますが、今は走る電車の姿はありません。
それをなおさらに感じるのが踏切です。遮断機は外され、レールはサビて、軌道敷に草が伸びている光景が目に入ってきます。あらためて、電車が走っていないことを強く感じてしまいます。


川と道とが離れ、勾配が増した辺りから路面の改修工事が進められていて、間もなく先の空間が広がり、「飯森峠」の目印である地蔵堂が見えてきました。
「飯森峠」は県境となっていて、峠から先が交互通行2車線となっています。


すぐさま道は狭くなりましたが、交差に支障となるようなところはなく、空が広がりを見せてきました。


最後に交差するJR大船渡線の鉄橋をくぐると、そこから先は直線的な快適な道が続きます。

ほどなく今泉街道(国道343号)と合流し、奥州・一関方面へと西に進路を取り、次の目的地「笹の田峠」を目指します。
お昼にしたいところですが、何もなさそうなので大東の街場まで我慢の子かと思っていたら、田んぼが広がる街道沿いにポツンと食堂が見えました。


わりと最近にできた、プレハブのような建物の「やはぎ食堂」。
思いのほか中は広く、夏油温泉のポスターと温泉宿バスツアーの募集チラシが目に止まります。そして、何故ここに食堂があるのかちょっと不思議。
尋ねると、震災復興支援のため北上市の事業者が新規に店を出し、働いている女性2人が雇用されたとのこと。
注文したのはカツ丼。一関ではカツ丼と言えば「あんかけ」という秘密のケンミンSHOWの事実も確認しましょう。しかし、ここは一関市と言っても元大東町。やはり、定番の普通のカツ丼でした。
お店をカメラに収め、出発します。
峠までは10km程で、手前のループ橋当たりが陸前高田と一関の境のようです。


陸前高田と一関の境に建設されたループ橋「小黒山ループ」が見えてきました。よく見ると、奥の山際にも赤い橋梁が見えます。
緩やかな勾配で、大きなRで上っています。手前の高い橋が「笹ノ田大橋」のようです。

ループ橋に進んでいくと、その高さが相当なものであることが分かります。ループ橋と山際の3つのトンネルによって、高度を稼ぎながら方向を360度回転させ、元の進行方向に戻しているのです。
この「小黒山ループ」は大きなRを描いて1回転していますが、伊豆の天城峠に近い「河津七滝ループ」は、一気に2回転し、Rがきつく勾配のある、らせん階段のような構造となっています。
岩手にはもう一つ、ループ橋ではないですが、釜石と遠野を結ぶ釜石街道に、360度にループしている道路「仙人大橋」があります。
実は、ループしている道路は宮城にもありました。
それは仙台から川崎を通って蔵王町遠刈田に向い、「すずらん峠」へ上る途中から蔵王町円田に抜ける農道仙南線(コスモスライン)にある「新・羽前街道ループ」で進行方向を270度に変えています。


ループとトンネルを通過し、山々の広がりを楽しんでいるうちに、またトンネルが見えてきました、「笹ノ田トンネル」です。
手前を右に折れ、「笹ノ田峠」へと上っていきます。
緩やかな上りの広い道に、両サイドの広葉樹もいい雰囲気です。


快適な上りで、たちまちのうちに「笹ノ田峠」に到着しました。
地図では峠付近は十字路のはず、しかし見た感じはT字路で、よくよく見ると左手に駐車スペースのような舗装部分が見えます。
果樹園にでも入っていくような道があります。これが旧道なのでしょうか。

まっすぐに峠を越えてみますが、整備された道がその先も続き、やはり峠にあった狭隘な道が旧道のようです。
遠回りになるので、来た道を街道まで戻ることにします。


途中、街道から峠に上るときに気になっていた分岐に立ち寄ります。
街道とほぼ並行に走っている旧道位置に合致し、やはり旧道のようです。

少し先に下っていくと、ヒューム管設置時に盛ったような路面は大きくぬかるみ、オフロード車のものと思われる大経のタイヤ痕が残っています。
道は手前でカーブしていて広く、車両交差のための待機所のようです。
これら旧道は、地図によっては既に削除されているものもあります。

街道に出て、笹ノ田トンネルを西に抜けます。
トンネルを抜けると間もなく、「アストロ・ロマン大東」への案内看板が見え、このルートで帰路に着くことにします。


快適な道をどんどん上っていくと大きな案内板があり、その先が「アストロ・ロマン大東」となっています。
間もなく、山側にアスレチックなどのある場所に着き、上がっていくと、管理棟や体験施設などがあり、アスレチックやバーベキューをする人達が大勢いて、駐車場も満車状態でした。


駐車場から出て道を少し上ると、空が広がり、道はT字路となっています。右に折れると室根山ですが、山は今日もガスに覆われていて、国道284号の案内に従って気仙沼方面へと山を下ります。

山を覆っているガスは時折、切れそうにもなりますが、山頂を見せてはくれません。


国道に抜ける道は県道263号。道幅が広がると間もなく、室根山への分岐が現れ、緩やかな傾斜の棚田は黄金色に光り輝いていました。
これから山も色づき始めます、また近いうちに足を延ばしてみましょう。
(O.920)