秋津蛉のモンスターリストⅡ

モンスターの生態情報に特化したブログです。咆哮、捕食シーン、生態行動、素材、防具、武器とその説明文まで全てを網羅!

ゴア・マガラの書 黒蝕竜 渾沌に呻くゴア・マガラ

2024-07-28 20:12:54 | 飛竜種









「黒蝕竜」
渾沌に呻くゴア・マガラ
Chaotic Gore Magala
???
古龍目 廻龍亜目 マガラ科
全長約1553.88〜2101.27cm
全高約618.5cm
脚の大きさ約240.9cm(翼脚)136.1cm(前脚)
狩猟地
天空山、遺跡平原、遺群嶺、密林、原生林、未知の樹海、大社跡、城塞高地





概要、特徴
黒蝕竜ゴア・マガラの特殊な個体
従来確認されていた個体とは明らかに異なる、まさしく"異形に堕ちた"と形容するべき風貌である事から、「渾沌に呻くゴア・マガラ」と称され、特別な調査が続けられている。




その悍ましい容貌には滅多なことでは動じない古参の観測隊員ですら震え、”異形の者” ”この世に生きとし生けるものと、決して相容れぬ存在”などと言わしめた。








通常、黒蝕竜は成長すると脱皮を行い、天廻龍へと変態するが、この渾沌に呻くゴア・マガラは黒蝕竜としての特徴を残しながら、部分的には天廻龍の特徴をも備えている。
左半身や下半身は紛れもなく黒蝕竜のそれであるが、脱皮に成功した半身の頭部や翼脚、背面の外殻などの外見と機能は天廻龍と同等となっているのである。
その翼膜は二律を纏う乱翼と呼ばれ、黒蝕竜が纏う闇の渦と、天廻龍が放つ七色の光彩を併せ持ち、骨子はうねるように脈動し続け、皮下から異なる甲殻を覗かせている。
白金と漆黒が入り交じり蠢動する竜鱗は角質層が黄白へ変わって形状が変化しつつあり、互いの存在を喰らおうと蠢いているようだという。






特に頭部は異様で、右側は天廻龍の剛角が発達しながら、左側は金色の筋が無数に走りながら触角のままであり、狂竜化の浸蝕時までは畳まれている。
展開時は節々が青みを帯びて輝くが、更に感知能力が高まると紫光を放つ角として起き上がり、剛角が輝く半身側と同じ形状を目指してミシミシと硬化が進む。
狂竜化(XX)
https://x.com/gagieru_seltas/status/1535535253762125824?s=19
また、黒蝕竜の形態である頭部の左側は眼が存在しない反面、天廻龍の形態となっている右側には黒い穴と眼が存在し、視覚があるかは不明だが、前述の感知能力が高まった状態ではこの部位に紅い光が宿り、より禍々しい風貌となったという報告もある。




・特殊個体化した経緯
その正体は、ゴア・マガラが成体であるシャガルマガラへの脱皮、成長を望むも叶わず、半身を残したまま脱皮、異形へと堕ちた特殊個体。
シャガルマガラの鱗粉にはゴア・マガラの脱皮を抑制する成分が含まれており、それによって脱皮不全に陥ったと考えられている。

ゴア・マガラからシャガルマガラに成れるものは禁足地に君臨する1体のみであり、孤高の天廻龍が種の統領として存在する限り、その他は眷属たる黒蝕竜としてのみ存在を許されるのである。この事から、全ての黒蝕竜が成体に成長できるわけではないとの結論にも至っている。




脱皮不全を起こし、この「渾沌に呻くゴア・マガラ」の形態に陥ると、その後シャガルマガラに至ることはおろかゴア・マガラに戻ることもできない。白と黒に半身を分かたれたまま、命が焼き切れるまで身をやつす他ないのである。





・生態
身体的特徴はゴア・マガラを維持しつつも、その半端な肉体では御しきれない、シャガルマガラの強大な力を発露した不安定な状態にあり、そのためか痛ましいまでに哭き呻く声を上げ、暴れている様な様子も見られる。

しかしその一方で、岩壁などに身体をぶつけながらふらつくように飛行した後に地上へ転げ落ち、一時的にそのまま倒れ込んでしまう姿や、身体を震わせながら苦しげに悶える姿等が目撃されており、その様子は見るに堪えないほど苦悶に満ち、絶望と狂気に支配されているかのようだったという。
・食性
肉食性。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1612720587633496067?s=19
・危険度、戦闘能力
相対する者には、天廻龍にも黒蝕竜にも似た独特な咆哮をあげて襲いかかる。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1535534724298420225?s=19










絶望からか周囲への攻撃衝動が高く、周囲一帯に大量の鱗粉を振り撒き、自ら狂竜化する事で秘められた古龍の力を解放、感知したもの全てを排除しようとする。
そのため、危険度は成体である天廻龍に比肩、あるいはそれすら上回るほどとされている。


対峙したハンターの証言によれば、本個体は戦闘中は翼脚の格納と不規則に展開を繰り返し、まるで不安定な状態を体現するかのようにその姿は定まることがなく、また通常の黒蝕竜には見られない行動を取る事もあったという。
攻撃性の高さを示す危険な行動として、標的を翼脚で拘束して投げ飛ばし、身動きを封じたところをブレスで撃滅するというものがあり、本個体との戦闘において最も警戒すべき行動といっても過言ではない。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1604022470125973504?s=19





戦闘によって傷つき、追い詰められると右半身を掻いて苦しみだす。そして、感知能力が極まると、ついに触角は赤紫色の光を灯し、眼孔に深紅の光を灯し狂竜化する。
この形態では前脚の薙ぎ払いに伴って直線上に紫紺の色に輝く波動が発生。攻撃範囲と威力が著しく増大する。




シャガルマガラと交戦した経験のあるハンターからは、こうして感知能力が高まると天廻龍を彷彿とさせる挙動をとることが増えた、咆哮なども天廻龍のそれに近い響きを伴うように変化していった、とも報告されている。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1612713352589086720?s=19




特にブレスはゴア・マガラのものともシャガルマガラのものとも似た性質のものを操り、感知能力が高まって触角の色が変化するに伴って、天廻龍のブレスに酷似したものを扱うように行動を変化させたという。
さらにはゴア・マガラともシャガルマガラとも異なる、着弾地点から特大規模の爆発を発生させる狂竜ブレスを用いたとの報告もあるが、この大技を使った直後はまるで御しきれない力を無理に使った反動に苦しむかのように身悶えする様子も見られたという。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1612717006775812096?s=19
また、この状態となると仕掛けられた落とし穴を察知して回避されたという報告もある。
ただし、不安定ないち黒蝕竜であることに変わりはなく、他の大型モンスター同様に罠にかけることができれば麻酔玉による捕獲が可能である。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1613410154724360192?s=19






・利用
本個体からは黒蝕竜の素材と天廻龍の素材のどちらもが得られる場合もあり、特に天廻龍のものは入手できればまたとない貴重な素材となる。また、中にはそのどちらの特性も入り交じった特異な素材も存在する。


この特殊な素材を利用した武具は使い手に呼応して会心率が変化し、使用者が狂竜ウイルスを克服した時こそ真の威力を発揮するという。
・ソース
MH4G
MHXX
MHR:S
ハンター大全4 pg. 60.61
モンスターハンター発想の法則 2 禁忌の書 pg.86.87
HAUNTING OF THE SUN モンスターハンターライズ:サンブレイク 公式設定資料集 pg.170.171


ゴア・マガラの書 黒蝕竜 ゴア・マガラ 下巻

2024-07-27 20:56:22 | 飛竜種

鱗粉の散布により感知能力がピークに達すると、更に空を覆い隠すほどの大量の鱗粉を漆黒のオーラの如く放出する。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1533409251225268224?s=19








それと同時に、頭部から紫色に明滅する一対の触角が生え、さらに翼脚をせり出して地に降ろし、六本脚で行動する体型へ変化。体色も黒から赤黒く、そして毒々しい紫色へ変貌する。
これはゴア・マガラ自身が「狂竜化」に浸蝕された状態であり、この状態となったゴア・マガラは、鱗粉の撒かれた範囲一帯をテリトリーとし、その領域に踏み入っている相手により激しい攻撃を加える。








この状態となると鱗粉を散布するために翼脚を使う必要がなくなるため、翼脚を積極的に攻撃に用いるようになる。
翼脚が発揮する膂力はかの雪鬼獣の剛腕をも容易く捩じ伏せてしまうほどで、翼腕に備わる鉤爪も獲物の傷口を抉り、治癒不可能とされるほどの致命的な傷跡を残すほどに殺傷能力は高い。
このように翼脚を「翼」ではなく「脚」として使うようになるのは、鱗粉が拡散している領域に留まるという意思表示の意味合いもあるようで、狂竜化状態の黒蝕竜は飛行して攻撃を仕掛けることこそあれど、長距離を飛行してその場から移動することは少ない(強い敵意を抱いている交戦相手が逃走を図った場合は追うこともある)。








狂竜化状態で展開される触角は、狂竜ウイルスに触れた動物の位置を敏感に察知するゴア・マガラの生命線とも言える受容器であるが、繊細な器官であるため脆く、また火や龍の属性への耐性も低いという弱点も持ち、ゴア・マガラにとって最大の弱点でもある。
狂竜化状態で過剰な反撃を受けた場合は触角を収納し、鱗粉の放出を抑えて狂竜化状態を解除する様子も確認されている。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1533413310007169024?s=19
その他、外敵との戦闘で一度も狂竜化状態にならないうちに急激に追い詰められた場合、通常とは違う低い咆哮と共に感知能力を急激に上昇させて狂竜化状態となったという報告もある。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1533412335871590405?s=19




ただし、この方法を用いた場合、暫くはこの方法で狂竜化状態になることはないという。
・食性
肉食性。
草食性の小型モンスターやその死骸を捕食する姿が確認されている。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1532673889699975174?s=19
また、疲労すると、黒い唾液を垂らす様子が目撃されている。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1800101876354150905?s=19
・危険度、戦闘能力
敵対者の存在を確認すると、絶叫するような咆哮をあげて襲いかかってくる。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1533411008659615745?s=19








戦闘においては、禍々しくも美しい紫紺色に輝くブレスを吐く様子が確認されている。
このブレスには前述した狂竜ウイルスと同様の効果があり、着弾点にはしばらくの間、そこを中心に狂竜ウイルスが円を描くように広がり、そのまま滞留する。
無論、この円に踏み入ったりブレスの直撃を受けたりした生物には、狂竜症の初期段階に見られる症状が発現する。
また、このブレスは大気中に拡散した鱗粉に反応して爆発を起こす性質を持っており、特に周囲に鱗粉が蔓延している狂竜化状態では、広範囲に連鎖的な大爆発を発生させる。




加えてブレスは地を這うように対象を追尾するものや、3方向に独特の軌道を描いて放たれるもの、前面を広く爆破するように薙ぎ払うものなど複数のパターンが存在し、多くのモンスターの放つ直線的なブレスとは大きく異なる性質を持つ。




優れた飛行能力から空中から攻撃を仕掛けてくる事も多く、滞空しながらのブレスは勿論のこと、攻撃対象を追尾しながらの滑空突進や、高く飛び上がってから強襲するように突撃する攻撃を繰り出すこともある。
肉弾戦においては尾を鞭のようにしならせて外敵を打ち据えつつ鋭利な鱗で敵の外皮を切り刻み、骨を抉ることでウイルスの侵蝕を容易にする他、左右に噛み付くようにしてジグザグの軌道を描く突進を繰り出す。
しかし、黒蝕竜の戦闘能力は狂竜化状態になってからその本領を発揮する。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1533411279586545664?s=19








狂竜化状態では前述の通りブレスの規模、威力共に大幅に上昇する他、翼脚を振り上げて勢いよく大地に叩きつける、敵対者を翼爪で捕縛する、連続で翼爪を叩きつけるなど、展開された翼脚による苛烈な攻撃を仕掛ける。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1532672225937018880?s=19








機動力も上昇し、縦横無尽に動き回りながら外敵を攻撃する、六足で駆け抜けて敵対者に突進するといった俊敏性を見せるようになる。
また、ゴア・マガラは通常では鱗粉によって把握した1体の標的を執拗に襲うと言われるが、この形態では複数の標的に対して行動を起こすという報告もある。
このように、狂竜化状態となると肉弾戦、ブレス攻撃共に威力、範囲が跳ね上がるために非常に危険度が高まる。
これらの脅威から、ギルドでは黒蝕竜の危険度を千刃竜などと同等とし、高い実力を認められたハンターにしか狩猟に挑むことを許可していない。



・利用
ゴア・マガラから得られる鱗は光沢のない漆黒に染まっており、その無尽の闇色は光の反射さえ起こらないほどだが、その独特な色に魅了される者も少なくない。
特に天鱗と呼ばれる希少な鱗は、武具に用いれば人を超越した力を得られると云われている。
しかし、翼脚に備わる鉤爪などは加工に携わっただけで病に侵されるなどとも噂されており、謎の病魔に侵される事を恐れて黒蝕竜の素材を忌避する職人は少なくない。
特に、触角は優れた武具素材となるにも関わらず持ち帰ることすら禁忌とされた代物である。
それらの素材は非常に希少で取り扱いも難しく、限られた熟練の職人のみが製作を許されている。









鱗を加工して生産された武具はやがては使用者をも飲み込む魔装と化すと云われ、甲殻を加工した武具を使う者は正気を保てる保証はないともされているが、それらの素材から生産された防具は災厄を治めた者を称える装備としても知られている。
防具をデザインした職人は 「黒蝕竜の特性を活かして新種の細菌に対する抵抗力は高まったが、反面火を嫌う特性を排除できず残念だ。すまないが火を使うモンスターには十分注意してほしい」と語る。




ゴア・マガラの素材を用いた武器は持ち主に慟哭の呪いを齎す、死を刈り取る者が好んで使う、屠られた黒蝕竜の無念が宿るといった不吉な噂が絶えない。その刃は相対する者を冥府へ誘い、闇を纏う一閃は光をも切り裂くと云われる。



謎に満ちた狂竜ウイルスだが、近年はそれについての研究が多少進んでおり、一部では意図的に狂竜症を発症しての狩猟法まで考案されている。
また、狂竜結晶と呼ばれる狂竜ウイルスが凝固したと思しき物体も確認されているが、その潜在的な危険性から現在ではギルドへの提出が義務付けられている。
・ソース
MH4G
MHXX
MHR:S
ハンター大全4 pg. 58.59.240.241
モンスターハンター発想の法則 メインモンスター誕生秘話 pg.66〜71
HAUNTING OF THE SUN モンスターハンターライズ:サンブレイク 公式設定資料集 pg.142、143
https://youtu.be/FKECSNV5T-A

ゴア・マガラの書 黒蝕竜 ゴア・マガラ 上巻

2024-07-27 20:55:30 | 飛竜種










「黒蝕竜」
ゴア・マガラ
Gore Magala
???
古龍目 廻龍亜目 マガラ科
全長約1571.54〜2201.12cm
全高約542.5cm
脚の大きさ約240.9cm(翼脚)、136.1cm(前脚)
・狩猟地
大海原、遺跡平原、大社跡、原生林、水没林、未知の樹海、古代林、城塞高地、遺群嶺、禁足地






・概要、特徴
現大陸の各地で稀に出現報告が挙がる、漆黒の鱗に全身を包む異形の飛竜。
非常に神出鬼没で目撃例は少なく、存在が知られたのもつい最近の事であるが、古龍同等に危険な存在として研究が続けられている。
調査の結果、恐るべき能力を有することが判明し、その能力から「黒蝕竜」とも通称される。
骨格は古龍種に相当するとされながら、生態に不明な点が多すぎる謎の存在として長らく生物学上の分類が行われてこなかった。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1661329916674310144?s=19





黒蝕竜はつい近年まで王立学術院や書士隊の資料にすら情報が皆無であったが、バルバレギルドの管轄地域を中心に目撃報告や被害が相次ぎ、度々その報告がハンターズギルドに寄せられていた事を契機に、生態調査と討伐作戦が決行された。
その結果、討伐された件の黒蝕竜は脱け殻を残して姿を眩ませてしまう。
このことから、正体不明のモンスターである黒蝕竜は脱皮を繰り返すことで成長を遂げることが判明した。

そして、これまでの生態調査やシナト村に伝わる伝承も併せて調査した結果、ギルドは本種の正体を、古龍種である天廻龍シャガルマガラの未成熟個体である、という結論を出すに至った。




こうして正体が判明したにも関わらず、未だに黒蝕竜が分類不能の存在として記録されるのは、成体である天廻龍は他の古龍種と同じ特性を多々持つのに対し、黒蝕竜にはそうした特徴が確認されていないため。
王立古生物書士隊では、生物学的には同種であるためゴア・マガラをシャガルマガラと同じ古龍目 廻龍亜目 マガラ科に分類しているが、リスト上では「古龍種」への分類には至っておらず、モンスターリストではあくまで「分類不明」の生物として記載されている。








発達した四肢を持ち、普段は前脚で上体を支えた牙竜種にも似た体勢をとる。首元から尾にかけての腹側には鋭利な棘状の鱗が立ち並ぶ。
そして、驚くべきことに眼が存在せず、眼が備わるべき頭部には角状の器官「触角」が沿って折りたたまれている。








そして、黒蝕竜を象徴する特徴のとしてはもう一つ、赤黒い鉤爪を備えた巨大な一対の翼「翼脚」を持つ点が挙げられる。
翼脚はその名の通り「翼」というよりは、強靭な腕のような形状をしている。
しかし、その翼膜は展開すれば恰も黒雲が渦巻くような様相を呈し、羽の1片1片が蠢きながら空を覆うように広がる。
それをなびかせて飛来する姿は見る者に強い畏怖の念を抱かせ、古くからの伝承では『昏き病魔の化身』とされ、死神同様に語られてきた。



黒蝕竜の躯体を外套の如く覆う様から「黒き衣を纏う竜」とも称され、嵐の中を高速で飛行するなど、その大きさに違わず飛行能力は非常に高い。
この特徴的な翼膜には暗紫色の非常に細かい毛状の鱗が生えているが、異常に代謝が高いために常に生え代わりを繰り返しており、大量の鱗粉となって常時大気中へ放出されている。
これによって、平時からゴア・マガラの周囲一帯には常に視認できない程度の量の鱗粉が散布されている。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1533410237666840577?s=19







・生態
その生態には謎が多く、様々な報告がギルドに集まる。
性格は非常に獰猛で、一度出現すれば見境なく暴挙の限りを尽くしては姿を消し、更には後述の能力によって出現地域の生態系に甚大な影響を齎す。
その凶暴性は轟竜や雪鬼獣といった強大なモンスターを奇襲し叩き伏せた、千刃竜と激しい縄張り争いを繰り広げていたという報告から、航海中の大型船を襲撃した例もあり、その危険度の高さは並に非ずとして、ギルドの総力を挙げた討伐対象に定められていた時期もあった。
近年では小高い地形に訪れては翼脚を大きく展開し、鱗粉を周囲に散布するような行動が確認されている。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1586319069640560640?s=19

しかし、稀に個体によっては「苦痛に身をよじる」様子が観測されており、その後の変態を予感させる。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1557316381896425472?s=19






黒蝕竜には眼が存在しないが、鱗粉を翼膜から振り撒き、その反射・反響で環境を把握、動物に対しても鱗粉を吸い込ませたり付着させる事で、その位置や熱量を把握して行動する。
また、捕捉対象に鱗粉が取り込まれることで感知能力が高まるにつれ、黒蝕竜自身の体色が変化する様子も確認されている。


なお、黒蝕竜の鱗粉を体内に取り込んでしまった動物には吸入した量に応じて身体に様々な異常をきたし、黒蝕竜のブレスに酷似した黒い吐息を吐き、体色も紫紺を帯びた禍々しいものへと変化してしまう。
大量の鱗粉を体内に吸収してしまうとその症状は深刻化、自然回復力の低下と攻撃性の増加が引き起こされ、その動物から別の動物にも同様の症状が伝染する。
しかし、原理は不明ながら発症前にゴア・マガラへ攻撃を続けることで狂竜症の悪影響を受けず、逆に能力向上につながる例も判明している。これを「克服」という。




この事からギルドは、ゴア・マガラの鱗粉をその性質から便宜上「狂竜ウイルス」、それに晒され続けることで浸蝕、発症する症状を「狂竜症」と名付けた。

文字数制限の関係で、本記事は分割記事となります。続きは【ゴア・マガラの書 黒蝕竜 ゴア・マガラ 下巻】をご覧下さい。

飛竜種の書 崩竜 ウカムルバス

2024-06-25 23:07:48 | 飛竜種




「崩竜」

ウカムルバス
Ukanlos
飛竜種
竜盤目 不明 ウカム科
全長約3188cm
全高約1403cm
足の大きさ約227m
・狩猟地
雪山深奥、極圏
・白き雪神の伝承
フラヒヤ山脈より以北、極寒の地に語り継がれる、猛々しい白き雪神の伝承。
曰く、神の声は海を切り刻み、神の叫びは太陽を叩き落とし、神の指は月を握り潰す。
神のひと睨みに空と星は貫かれ、 神の手足は世に蠢く生き物を踏みつける。
そして、神の怒りによって世界は壊される……………。
これは、過酷な北方地方の自然を “神” としてれ敬うための伝承と、誰しも思っていた。
しかし、“白き雪神” は実在したのだ。 ある日、フラヒヤ山脈のさらに北に位置する雪山の深奥部にて巨大な雪崩が発生。
氷雪で隔絶されていた極寒の地から“何か”が現れた。
そしてこの“何か”が現れてから、雪山の深奥部に近い村からの連絡が途絶えるようになったのだ。





急遽調査に向かった古龍観測局、 ハンターズギルドの面々が目にしたものは、ギルドではその存在を把握していなかった、白い飛竜だった。
複数の村を壊滅させたこの飛竜は、伝承にある神の名を冠し、 ウカムルバス (現地語で、雪の白い神の意)と名づけられ、急遽、ハンターズギルドにより迎撃体制がとられることとなった。



・概要、特徴
長い年月の間、その存在自体が伝承として語り継がれていたが、ついに棲息が確認された伝説の飛竜。
雪山が動いた、と錯覚するような体躯の大きさと、立ち塞がるものには容赦のない攻撃を加える凶暴性を持つ。



またその巨大さに反して跳躍力もあり、自身の数倍の幅を持つクレバスを華麗に飛び越えることもできるという。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525823425201065985?s=19
その姿を人々は、 世界を突き崩す竜、すなわち“崩竜” と畏敬の念を込めて呼ぶ。
雪山深奥部を住処とするため、 身体の各部位が硬い氷と深く積もった万年雪の中を行動するのに適した形状となっている。




大あごは氷を砕き雪を掻き揚げるために大きく鋭利に発達し、 分厚い氷を穿つための強靭な爪、 体を覆う鱗も独特の形状をしている。
頭から背中を覆う大振りのヒレは、鋸のように鋭利で小さい刃が並んでいる。


また下あごから腹部、尾の腹にかけてはスパイク状の鋭利な鱗で覆われている。
これは身体全体で氷を砕くためでもあり、 氷上で滑らないための滑り止めの役割を持つ。
ウカムルバスと相対し、生還した数少ないハンターの証言と、そこから描き起こされたスケッチがある。
それによるとウカムルバスの鋭く、そして大きく発達した下顎は、主に氷を砕き雪を掻き分けることに使用しているという。


大あごに牙のように見える突起があるが、本来の捕食用の歯はその内側に存在するようなのだ。


・危険度、戦闘能力
非常に凶暴な性格の持ち主であり、行く手を阻むあらゆるものを悉く叩き潰し破壊する。
咆哮すればその音圧が大気を震撼させ、氷塊を次々に落下させる他、尻尾を振り上げれば大気は啼き、振り下ろせば氷河が割れるとされる。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525822903539085312?s=19



氷河をも抉り取る大顎を突き立てて氷原を砕き、潜行しながら敵対者を追跡するように突進することもあり、その永久凍土をも断ち切るヒレは行く手を阻む全てを切り払う。



また、ハンターの証言によれば、口中より霙(みぞれ)を高圧で放つ“氷息”を吐くことも確認されている。
砕いた氷や雪を体内で圧縮し放出するこのブレスは、岩をも砕くほどの威力を持つ。


アカムトルム同様に後ろ足の力が非常に強く発達しており、尻尾を支えに立ち上がる事もできる。
そうして立ち上がってから前述のブレスを放ち、前方を薙ぎ払うという恐るべき攻撃を見せる事もある。



・利用
ウカムルバスから得られた素材は、長い時をかけて緩やかに鉱物を取り込んだ結果極めて堅固なものとなっている。
ウカムルバスのヒレは硬度が高く、ヒレの先には鋸状の突起が無数に並んでおり、この小さな刃をそのものが武器としても機能するという、攻守そろった素材として重宝されている。
なお、本種の体内に眠る宝玉はかつて世界を破滅に導いた王が手にしていたものとされ、それから放たれる威圧感は近づく者の心を打ち崩すという。



そうした素材から生産された武器はこの世を打ち崩す白き雪神の具現とされ、全ての名前に“崩”という文字が冠された、現時点では最高峰の部類に入る武器群である。
「この世を打ち崩す白き雪神」が持つ十三の力”をそれぞれに配した設計が成されており、使用者に多大なる力を与えるという。その詳細は謎に包まれており、ごく僅かの職人のみが制作することを許されている。



ウカムルバスの素材を使用した防具は、 現在の工房技術で制作できる防具において、 究極と言える防具である。 世界を崩すと伝えられるほどの脅威を討伐する、 すなわち「世界を司る神を打ち倒した」者のみが着用を許される。
素材の形はそのままに、防具として成立するように苦心して加工されたその構造は、あらゆる技術を結集してもなお、 これ以上の処理は難しいことを表している。 逆に言えば、特別な処理を加えなくとも、この防具は完璧に近いということである。
身体に纏えば例え天が落ちても使用者を守り、太陽の突進すら受け止めることが出来るとされる恐るべき防御力を得られ、また手刀で海を叩き割り、一飛びで星々に追いつくだけの力を授かるという。
・ソース
MH4G
MHXX
復刻ハンター大全pg.136.137.188.208



飛竜種の書 覇竜 アカムトルム

2024-06-24 21:10:56 | 飛竜種





「覇竜」

アカムトルム
Akantor
飛竜種
竜盤目 不明 アカム科
全長約2994cm
全高約977cm
足の大きさ約304cm
・狩猟地
溶岩島など





・概要、特徴
火山地帯に棲むモンスターの中でも1、2を争う巨躯を誇る、 謎に包まれた飛竜。
“黒き神"" 火山の暴君”など数々の異名で呼ばれており、 ギルドでは“覇竜”と称して、情報を収集している。
全身は黒光りする鱗と重厚な甲殻、大棘に覆われ、巨大な顎には二本の大牙を備える。
その鈍く光る黒々とした上鱗や堅殻は溶岩にも溶けぬ堅牢さを誇り、岩盤を容易に砕く剛爪や先端に三本の鉤爪を備えた長大な尻尾による攻撃は、 大岩が飛来するかの迫力を持つ。
背中から突き出た大棘は巨躯の外敵に対する防衛の為に進化したと考えられており、脊椎骨に添って一列に並び、その横をひとまわり小型の第2列、 第3列が並行に突起している。
大棘を支えて背甲と筋肉と繋ぎ合わす役割を果たしているのが、アカム科特有の強靭で肉厚な腱である。これらの腱は、交互に絡み合って網目状の構造となり、大地を砕いて進む頑健な背甲を作り上げる。
外殻には生体組織はないが、体表からカルシウムを含む体液が分泌され、 そこから火山帯の獄炎石など希少鉱物が沈着していくことで、さらに黒光りし硬度を増していく。





この鈍く黒光りする外殻は並大抵の攻撃にはびくともせず、高熱のマグマはもちろん、グラビモスが放つ熱線すら全く通用しない圧倒的な堅牢さを誇る。
下顎から伸びる双牙は大地を容易に抉り取り、これを用いて地面を掘り返すことで、マグマの中へ潜行する。





この尖塔のように聳える豪壮な牙の表層には、年輪のような模様が浮かび上がる。これは、口元に近い節から薄皮が剥けるように牙が伸長するためだと考えられている。


火炎袋、 電気袋、 睡眠袋といったブレス生成器官は持たないが、音速を超えるとも言われる衝撃波を発生させる未知の器官を持つ。
首回りの襟のような骨板は、首の保護が目的と推測されるが、個体数が極めて少ないために調査ははかどらず、憶測の範疇を越えることはない。




アカムトルムの名はポッケ村の古い言葉で“災厄”を意味し、 伝承では「其の口は血の海、二は三日月の如く、陽を喰らう」 と伝えられ、 村人からは現在でも忌避されている。
アカムトルムが目撃された年には、大雨や干ばつなどの異常気象や、 ガウシカなど動物たちが警戒行動をとり続けて麓から姿を消すといった奇妙な行動が見られるという。





周辺地域の安全を守るため、王都やギルドは人知れず人員を配置し、覇竜の襲来を防ぐべく火山地帯の警戒を強めている。
かつてアカムトルムの襲撃を受けた王国も存在し、覇竜の出現時にはハンターズギルドでは総力を結集し、生息域の一角へ追い込む作戦が取られる。
伝説上の存在と思われていたアカムトルムに関しては、最新の研究で飛竜種と定められたが、むしろ分類不能の古龍種では、という議論の火種は燻ったままである。
爪の形状や、 興奮すると体表の一部が赤く染まるなど、 飛竜種と共通する特徴を数多く備えているのは事実だが、 直接の祖先に該当する飛竜種は化石すら存在しないのである。
“走る飛竜” という観点から、最も原始的な飛竜とされるティガレックスや、さらに絶滅した甲殻竜シェルレウスに外骨格の共通性を見出す書士もいる。
このため、進化系統樹の改訂の動きが再燃し、つい先日、長らく獣脚亜目とされていた飛竜種が、新たに”竜脚亜目” として設定されるという大幅な見直しも行われた。
・食性
肉食性。
食性も伝説を彩るのにふさわしく、 バサルモスやグラビモスなど、火山帯に生息する大型モンスターを捕食して、 その肉からエネルギーを得るといわれる。
https://youtu.be/4MZrJ6tuxx4


発達した二本の牙は、 彼らの厚い装甲を突き貫く頑健さを誇り、 狩りに活用されているようだ。 実際、 テリトリーに迷い込んだグラビモスの首を、 強靱な下顎で咥え込み、その巨体を横投げして地面に押さえ込んだという信じがたい報告もあり、 狩り場での捕食は人知れず行われている。





・危険度、戦闘能力
咆哮は岩をも砕き、溶岩を噴出させながら大地を潜行する。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525483257713741824?s=19
重量感溢れる尻尾は巨体のバランスを取る役割を果たす以外にも、側面の外敵を一瞬にしてなぎ払う武器と化す。
突進のスピードこそ遅いが、ハンターとの間合いを計りながら進むので、遠くから狙われた場合、 目測を誤れば逃げ場を失うことになるだろう。


また『ソニックブラスト』と呼ばれる竜巻状の衝撃波を吐く姿も確認されている。
龍の力を帯びたその衝撃波は壊滅的な威力を誇り、大型船を一撃で破壊・転覆させたという衝撃的な記録も存在する。
正面の獲物を牙で救い上げて動きを封じた後に強靭な前脚を用いて外敵を抑え込み、至近距離からソニックブラストを放つ荒業も見せることがあり、大地に向けた超音速の衝撃波を拡散させ、外敵もろとも周囲を巻き込んで木端微塵にしてしまう。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525483759222460422?s=19


怒りが頂点に達すると外殻の節々がマグマのような赤い光を放つと共に緑色だった瞳も赤々と輝き、口からは強力な酸性の唾液が分泌され、喰らい付いた獲物の甲殻や鎧を瞬く間に腐食させる。



・利用
アカムトルムから得られる素材は上等な鉱物を遥かに凌駕する圧倒的な堅牢さを持ち、その鈍く光る黒々とした上鱗や堅殻の加工は極めて困難。
また溶岩で熱されているために非常に熱く、特に上質な鱗は加工の際には冷却処理を必須とする。
なお、覇竜の体内に眠る宝玉はかつて世界を統べた王が手にしていた至高の宝とされ、何者も近づけない恐るべき覇気を漂わせるという。




覇竜の素材を用いた武器は黒き神の力を宿し、覇竜の素材を用いた防具は黒き神を打ち倒した証である。
溶岩の激流にも耐えうる強度と、見る者の魂を凍りつかせるほどの威圧感を持つ。
しかし、これらの武具は身につける栄光と引き換えに、“神殺し”を成し遂げた代償として、地の底からの咆哮を耳にすることになるとも言われ、心に雑念が生じてしまう危険性もあるという。
・ソース
MH4G
MHXX
復刻ハンター大全pg.130.131.209