秋津蛉のモンスターリストⅡ

モンスターの生態情報に特化したブログです。咆哮、捕食シーン、生態行動、素材、防具、武器とその説明文まで全てを網羅!

古龍種の書 虚幻獣 キリン亜種

2024-06-30 17:09:46 | 古龍種






「虚幻獣」

キリン亜種
Oroshi Kirin
古龍目 幻獣亜目 キリン科
全長約483.82〜687.25cm
全高約357.3cm
脚の大きさ約26cm
・狩猟地
未知の樹海、塔


・概要、特徴
“幻獣” と呼ばれるキリンの亜種。全身に冷気を纏い、 その力を操る。
近年バルバレのギルドが管轄する未知の樹海で存在が確認された。
目撃例が少なく調査が進まない個体であるが、偶然目にしたハンターの話では樹海を探索中、突如として冷気を感じたといい、数例の遭遇したという情報でも、周囲の気温が極度に下がり、蒸気の氷結が見られたと言う。
そして現れたその姿は、 漆黒の体を白い霜で覆い幻想的かつ神秘的ですらあったという。

通常種に輪をかけて目撃報告は稀な、正に幻の存在のため、出現時には大きな騒ぎとなる。



・能力
角を振りかざすだけで周囲を凍て付かせるほどの強力な冷気を魔法の如く自在に操る能力を持ち、キリン亜種の周囲には常に霜が発生している。
ある言い伝えでは、角に秘める力で一国を一夜にして凍らせたと語られている。






・危険度、戦闘能力
戦闘においてはこの冷気を操る能力により、地面から次々に氷の槍を生成、自身を中心に広範囲を氷漬けにする。
また、冷気のエネルギーを集約することで角を瞬間的に巨大化させ、落雷を落とすように大地を氷結させ、その直線上に一瞬で氷槍の道を生み出す。
怒ると自らを包む冷気がより強まり、首元を中心に冷気が渦巻く様子が見て取れるようになる。
嘶きとともに一定の範囲に『絶対零度空間』と呼ばれる冷気の結界を作りだし、立ち入った全てのものを一瞬にして氷漬けにしてしまうという恐るべき能力を有する。






・利用
キリン亜種の素材を用いた武器は刃に蓄積された冷気が斬撃と同時に獲物を凝固させ、刀身には常に冷気が漂う。その希少性から、武器以外に装飾品としての価値も高い。
それらの素材から織り成される防具は天界の冷気で編まれたとされる漆黒の衣であり、氷神が心身を守るとされる。
纏う者が疾走すれば通り過ぎた時間すら凍てつかせるという伝承で語られ、大気中の水分を氷に変えて守りを固める特性を持つ。
・ソース
MH4G
ハンター大全4 pg.54
モンスターハンター超百科


古龍種の書 幻獣 キリン

2024-06-29 21:19:42 | 古龍種







「幻獣」

キリン
Kirin
古龍目 幻獣亜目 キリン科
全長約483.82〜687.25cm
全高約220〜406.36cm
脚の大きさ約20〜24cm
・狩猟地
現大陸…未知の樹海、古代林、沼地、遺群嶺、雪山、塔など
新大陸…陸珊瑚の台地、渡りの凍て地、 導きの地





・概要、特徴

青き稲妻を纏い、雷雲とともに現れるとされる、額に角を持つ四脚の獣。
神々しいまでの白銀の毛並みと、気高さを感じさせる身のこなしから、 多くのハンターの憧れの対象となっており、一部の部族からは崇敬の対象としても見られている。
しかし、 神出鬼没で目撃情報も少なく、生涯一度も邂逅を成し遂げられない者も多い。
目撃者が極端に少ないうえに、かつては証言も”その姿は青白く光る牛のようだ”とも、 ”角の生えた狼の形をしている”とも言われ、曖昧なものしか無かったため “幻の獣” と呼ばれ、今なおその希少さから「幻獣」とも称される。
その進化系統や生態に関しては殆どが謎に包まれている。
倒す事に成功したハンターの話によれば、キリンから戦利品を得ようとしても、その皮は雷を帯びたままであり、 簡単に引き剥がせるものではなかったようだ。 それゆえキリンから採れた素材は、非常に高値で取引されたという。

一時期は分類不明の生物として扱われていたが、その後の研究によって「古龍種」として分類されるべき存在と結論付けられた。
まだまだ研究と調査が必要ではあるが、遠い東の島国に同じく "麒麟"と呼ばれる伝説の獣がおり、 それは雷を司るという。







・能力
小柄な体格のキリンが古龍種として認定された最たる理由が、周囲の環境への影響力にある。
それまで快晴だった空もキリンの出現とともに突然暗雲に覆われ、 雷鳴が鳴り響くという。
そして自身に仇なす者には雷を自在に操り、まるで豪雨のように落雷をつぎつぎと降り注がせる。
自然現象にも影響を及ぼすその力は、天災とも称される古龍種に相応しい。



とくに強力な落雷を落とす際は、額の角に雷エネルギーが集中する。 この角が落雷の発生源であり、雷の力を制御する役割を担うと考えられている。
天に向かって嘶く度に発生する雷の威力は凄まじく、この落雷の一撃を受けたランゴメイルは真っ黒に焦げ付いたという例もある。
また、雷を見えない壁のように操ってリオレイアのブレスを防いだという目撃例もある。


雷を対象に落とすだけでなく、キリン自ら落雷をうけるところも目撃されている。
その行為については傷の回復、自己防衛のためなど諸説ああるが、テオ・テスカトルの粉塵爆発のような新陳代謝を促すための行動とも考えられる。
純白のキリンのたてがみを持ち帰り調査したところ、 それ自体が蓄電可能で、同時に帯電体でもあることが判明した。
フルフルの体内にある電気袋も同じ性質を持っているが、これはより多くの電気を蓄え、帯びることができるようだ。
淡い光を纏う美しい肢体に眩惑した者は、白雷光の閃きの前に、ただ立ち尽くす事となるだろう。



・生態
人間に対して非常に攻撃的であることは間違いないようであり、キリンの怒りに触れて、その雷により壊滅させられた村の伝記も残されている。
概して危険な生物ではあるようだが、人前に姿を現すことは稀である。


その異常な遭遇率の低さは、特定のすみかを持たず、個体数が少ない上、小柄で身のこなしがとても素早いためとされる。
目撃報告は少ないものの、出現が確認された地域は極めて広範囲に及ぶ。
フラヒヤ山脈の雪山、メタペ湿密林、クルプティオス湿地帯、フォンロンの古塔、エルデ地方の火山帯、未知の樹海、絶海の孤島たる古代林や高地に聳える遺群嶺、更には新大陸からも報告が挙がっている。






キリンの脚や蹄は地面に力を伝え蹴り出すのに特化した形状のため、跳躍力や走力に非常に優れる。 地面を滑るように走り、多少の崖であればジャンプで飛び越えてしまううえに、自身の何倍もの高さのある垂直の産でも、跳躍力と高いバランス能力によって、まるで平地を飛び回るかのように登って見せる。
これは、 筋肉を流れる電気信号をコントロールすることで、 驚異的な身体能力を得ているとも考えられる。
新大陸においては陸珊瑚の台地、それも高地での目撃例が多く、調査が進み始めたことで、これまで殆ど謎とされていた生態についてもその一部が明るみになりつつある。
新大陸にて発見された他の古龍種は、地脈エネルギーが豊富な龍結晶の地に多く生息するが、キリンは陸珊瑚の台地以外では観測されていない。
このことから、未だ調査団も辿り着けない秘境地にも生息している可能性が指摘されている。
現在では、熔山龍の渡りにより新大陸の生態系やエネルギーの流れが変化したことで、調査区域近くにまで足を延ばすようになったのである。


・食性
現大陸においては草を食むような様子が観察された例がある。
新大陸においては陸珊瑚の台地の上層に出現することが分かっていたが、移動した先々で植物に付着した水滴の摂取が確認された。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1527820996694056960?s=19
口の構造などから肉食ではないとの推測はすでにあったが、水場での水飲みやその他の摂食行動すらも確認されていないことから、 微量の水を分解して発電に利用している仮説も立てられている。
また、多くの場合で水滴を摂取した際に体毛を落としていた。 これらの関連性は不明だが、わずかな水分のみでどのようにエネルギーを生成しているのか、その仕組みとの関わりが指摘されている。




・危険度、戦闘能力
人知の及ばない圧倒的な能力を有する古龍種のなかでは極めて小柄な体躯だが、雷を自在に操るその危険度は大型の古龍と並び、相対した者に畏怖の念を抱かせる。
キリンに遭遇し、倒す事に成功したハンター達の話によれば、 俊敏な動きで敵を翻弄しつつ角で刺し貫き、あるいは天に咆哮して雷を落とすといった行動が見られたという。
虚空から自在に雷を呼び出し操るその方法は実に多様。
落雷一つをとっても予測は困難で、その激烈な威力に力尽きてしまうハンターも多い。
嘶きながら額の角に膨大な電力を集約させ、そのまま地を穿つように振り下ろして巨大な雷の束を落とす大技は特に危険で、雷撃に掠りでもすれば命の保証はない。






非常に発達した脚力から放たれる後ろ蹴りも非常に強力。
新大陸に生息する個体のみに見られる落雷現象として、“地面と平行に走る稲妻” を発生させるというものがある。この横向きの電撃は上空からの落雷よりも範囲が広く、極めて危険である。

新大陸の気候条件がそうした落雷を可能にしていると考えられるが、 新大陸の個体群自体が環境に適応してそうした能力を身に着けた可能性も否定できない。
光速で地を走る雷撃は、直撃すればいかなる強者といえど致命傷は避けられない。
稲妻が走る前には地面が淡く光るが、これは地中に含まれる鉱物などが強い電気に反応していることから起きる現象である。
通常でも高い俊敏性と攻撃能力を誇るキリンだが、自身に仇なす者に怒りが頂点に達すると体内で強大な電圧/電流を発生させる。
このときキリン本体への落雷を伴うが、これは誘雷の一種と考えられる。
膨大な雷のエネルギーを体内に宿すことで、体表には青白い小さな雷が漏れ出して纏ったようになる。
体内に電気を蓄えることで通常時を超える大規模な放電を可能にするほか、 電気信号による刺激によって全身の筋肉が飛躍的に硬化することも判明。 硬質化した筋肉は生半可な武器をまったく受け付けなくなり、相対するものの脅威となるだろう。



・利用

キリンから得られる素材はそのいずれもが至高の珍品と評され、その極めて高い希少性から常に高値で取引される。
闇夜を照らすほど眩く輝く蒼角に魅了される者は多く、幻獣から得られる素材の中では最も価値のある逸品とされることが多い。
なお、剛蒼角は人の手には余る逸品、特上皮は狩人なら誰もが入手を夢見る品である。






キリンの素材は常に雷気を帯びているので取り扱いが難しく、加工できるのは熟練の職人に限られる。
その分性能は折り紙つきで高い防御能力を誇り、蒼角やたてがみなど、幻獣の持つ美しさそのままにあつらえた防具は、 雷の力を我がものとし、精霊たちの加護も得られるという。
それは東方では天を裂く雷で編まれた神衣であると伝わっており、纏えば雷神が心身を護るとされる。
また、その角飾りは幻獣を崇める部族が身につけるものを模したものであるという。



そうした武具は万雷を伴う神々しささえ感じられる幻想的な姿をした古龍の力を、職人の卓越した技術により身に纏える形へと昇華させた逸品とされ、蒼白の衣は白光を以て衝撃を遮断し、振るいし武器は雷を纏うが如き威風を放つ。
・ソース
MH4G
MHXX
モンスター生態全書vol③pg.8.9
復刻ハンター大全pg. 83.112
DIVE TO MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE モンスターハンターワールド:アイスボーン 公式設定資料集 pg 288〜291、460


古龍種の書 老山龍 ラオシャンロン

2024-06-27 21:28:36 | 古龍種





「老山龍」

ラオシャンロン
Lao-Shan Lung
古龍種
古龍目 山龍亜目
ラオシャンロン科
全長6960cm(約60m〜70m以上)
全高1294cm
足の直径388cm
・狩猟地





・概要、特徴
飛竜たちとは異なる祖を起源とする、”龍”と呼ばれる種族。
人前に姿を現すことは滅多になく、その名のとおり、動く山と見紛うほどの巨大な体躯を持つ。 背には翼がないが、これは巨大化という進化の道筋の中で退化したものと考えられている。





茶褐色の岩盤のような分厚い表皮に覆われた頭部の鼻先からは巨大な角が生えており、これで目の前に立ちはだかる障害物を粉砕していく。


歩くだけで大地を揺るがし、吠えれば周囲にある岩という岩を崩落させるその姿から「動く霊峰」とも称される。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1528158591391125504?s=19
鱗の一枚でさえ飛竜の重殻に匹敵する堅牢さを誇り、悠久の時を経て形成された甲殻は岩盤の如く堅く分厚いという。






通常は四足で歩行するが、稀に尾と後ろ足で体を支え立ち上がることもあるようだ。
他の古龍種のように炎や毒の息を放つことはない。
そのような機能をもつ器官が存在するのか現在も調査中だが、 そもそもラオシャンロンを脅かすような存在がいるはずもなく、 よってそのような攻撃手段をもつ必要もないのであろう。
姿形こそ龍と分かるものの、そうした攻撃手段を持たず翼もないラオシャンロンは、その巨大な体と相まって非常に特異な存在である。
ラオシャンロンが属する古龍目 山龍亜目には熔山龍ゾラ・マグダラオスも属しており、両種は古龍種では珍しく近縁種の関係があるものとなっている。






・生態
ラオシャンロンは、 その姿を目にする者が多いものの、生態については確かな情報をいまだ得られていない古龍である。
どのように繁殖するのか、寿命はいかほどなのか、何を食べて生きているのか、すべてが謎のままなのだ。
そして故意ではないにせよ、後述の直接的な被害を人間にもたらすため、早い段階から研究が続けられてきた。
性格は比較的穏やかであり、他の生物に対して攻撃を仕掛ける事は殆どないが、60mを超えようかという巨体がひとたび動き始めれば、目の前に立ちはだかる街や村など(その意志があるかどうかともかく)自然物であろうと人造物であろうと、すべてがなぎ払われ、踏み潰されて破壊し尽くされてしまい、そして何処かへ去っていってしまう。
ハンター達が拠点として活用するメタペタット村などは、大昔にラオシャンロンが通過したときにできた道を利用して作られたほどだ。文献によると、そうとは知らずにラオシャンロンの進行ルートに作られてしまったこの龍がただ歩いただけで、 その通り道にあった街も城も、単なる瓦礫の山と化し、簡単に壊滅させられてしまった例がある。
このような巨大な龍を人間の手で倒すことはとてもできないため、当時の人々はせめてその進行方向を人間の居住地から逸らすべく抵抗を試みたが、結局かすり傷ひとつすらまともにつけることができなかったと言われている。
いくらか誇張された表現も混じっているのだろうが、実際にこのような姿を現した場合は、とにかく一目散に逃げることを至上の命題とすべきだろう。しかし、なかには高所からその背に飛び乗り、鱗を剥ぎ取ったという無鉄砲な若者の逸話も残っている。
しかし、 こうした被害は本来ラオシャンロンの移動ルートだった地域に人間が住み着いてしまったことが発端であり、天災と同じく防ぎようがないのである。





この存在に対抗するため、王国では路上に砦を築き、可能な限りの攻撃を加えてその進路を変更させようと試みているのだ。
ラオシャンロンを早期発見し、警戒体勢を整えるための対策をどうするかの論議がつねに重ねられている。
これまで、 なぜラオシャンロンがそのような破壊を行うのか知られていなかったが、 長年にわたり行われた調査によって、 それは一定の周期で生息域の移動を繰り返しているということが判明した。
ではなぜその行為、移動を行うのかという動機については、いまだ不明である。




その理由について、ある時、ココット村の近隣に老山龍が出現、ハンターを中心とした防衛戦の末に撃退されたが、その様子を観察していた一部の竜人族は「まるで何かに怯えるように逃げていった」と語る。
”キョダイリュウノゼツメイニヨリ、デンセツハヨミガエル”
この御伽噺として語られる童歌の一説に関連があるとの説もあるが、論拠に乏しい。
もうひとつ、その生態をつかめずにいる理由として、移動していない時のラオシャンロンが、どこで何をして過ごしているのか全く分かっていないことが挙げられる。
あれだけの巨体を持ちながら、移動している時以外の目撃情報が極めて少ないのだ。
「ラオシャンロンは留まることなく、常に移動し続けているのだ」という仮説も立てられたが、それはあまりにも非現実的であると調査を担当したサー・ベイヌ書士は語る。
ラオシャンロンの甲殻を研究している古龍学者の仮説によると、彼らの表皮は堆積した塵や鉱物、 火山灰などが長きにわたり降り積もり、それがラオシャンロンの体の熱で徐々に溶かされ、やがて甲殻の層を形成する、 と分析している。
甲殻の形成には良質の堆積物と多くの時間が必要となる。
このことから、 おそらく彼らは数百年以上におよぶ長い年月を堆積物に埋もれながら休眠して過ごし、少しずつ成長しているのではないだろうか、とも考えられる。

例えば、山腹に大規模な鉱物精錬所が建築された時、地震と共に地下からラオシャンロンが現れ、奥地へと去っていった実例もある。
実は休眠しその間に成長することが我々人間でいう通常の生活であり、 なんらかの理由で眠りと食事を妨げられた時にだけ活動するのかもしれない。
現在はこの仮説が有力ではあるが、 一定周期で生息域の移動を繰り返しているという生態に矛盾している。
いずれにせよ、ラオシャンロンがひとたび動き始めたら、 誰も、どのような手立てを講じても止めることはできない。


飛竜であれば成体がまるまる中に入ってしまうような、小山ほどもある卵の化石の発見談が伝えられており、それはラオシャンロンの卵だろうという説がある。
しかし、それほど大きな卵であれば自重を支えきれずに潰れてしまうだろうし、潰れないほどの強度と厚みを持つ殻であれば呼吸ができないはずだ、という意見もある。
化石の発見談を除いては、卵が全く発見されないことから、 最 近ではラオシャンロン胎生説を唱える学者が増えてきている。いずれにせよ情報があまりにも乏しく、全ては謎のままである。






・危険度、戦闘能力
途轍もない巨体を持つ老山龍の「徘徊」は、それそのものが天災級の被害を及ぼす。
人の生活圏内に侵入した場合、前述の通り計り知れない被害をもたらす結果となることから、ハンターズギルドはその被害を最小にとどめるため、過去に確認された侵攻ルート上に「砦」を建造している。






老山龍は基本的に目の前に障害物があるだけではルートを変えることは無く、その障害物を体当たりなどで破壊し、強引に進行しようとする。
老山龍の巨体が繰り出す攻撃に長時間晒されれば砦と言えども崩落は免れず、現場のハンターには砦を防衛しつつ、可能な限り迅速に老山龍を撃退することが求められる。








砦にはバリスタや大砲をはじめ、撃龍槍、最終兵器である巨龍砲といった迎撃兵器が完備されているが、これらを以ってしても圧倒的な巨体と驚異的な生命力を持つ老山龍を足止めすることは容易ではない。
歩くだけで大きな震動が発生し、無意識に振られる尻尾ですらハンターを打ち飛ばす凶器と化し、例え敵意を持たずとも一挙手一投足が近づく者を悉く蹴散らす巨龍の侵攻を退けるのは、熟練のハンターが集った防衛拠点であっても至難の業である。




・利用
ラオシャンロンから得られる素材は角と紅蓮石の相性が良い事が判明しているなど比較的研究が進んでおり、龍の属性を宿す性質から、主に対古龍種を想定した武器の加工などに用いられている。また、結晶硬質化した鱗は生薬として珍重される。




雄大なる老山龍を退けた者のみが振るう事を許される業物の数々は、そのあまりの硬度に加工が不可能とされた大爪をそのまま用い、老山龍素材と相性の良い紅蓮石で加工することで圧倒的な破壊力を実現した龍殺しの槌など、「龍殺しの武器」と呼ばれ、振るえば古龍をも一蹴すると云われる。
とりわけ熟練の職人ですら加工が困難な甲殻を惜しみなく用いて完成した老山龍砲は「ヘビィボウガンの最高峰」と称されるほどの高い威力と防御性能を持っている。




これらの素材は防具の素材としても究極の品々で、並の防具とは比べ物にならない防御力をもつ防具を仕立てることを可能とする。
東方伝来の精巧な技術で仕上げられた鎧は美しく煌めき、それを纏う姿は狩人の究極の姿であるとまで評される。
・ソース
MH4G
MHXX
復刻ハンター大全pg.70.111
モンスターハンター発想の法則2 禁忌の書 pg.13
モンスター生態全書vol.③pg.13
モンスター生態全書vol.④裏表紙


飛竜種の書 崩竜 ウカムルバス

2024-06-25 23:07:48 | 飛竜種




「崩竜」

ウカムルバス
Ukanlos
飛竜種
竜盤目 不明 ウカム科
全長約3188cm
全高約1403cm
足の大きさ約227m
・狩猟地
雪山深奥、極圏
・白き雪神の伝承
フラヒヤ山脈より以北、極寒の地に語り継がれる、猛々しい白き雪神の伝承。
曰く、神の声は海を切り刻み、神の叫びは太陽を叩き落とし、神の指は月を握り潰す。
神のひと睨みに空と星は貫かれ、 神の手足は世に蠢く生き物を踏みつける。
そして、神の怒りによって世界は壊される……………。
これは、過酷な北方地方の自然を “神” としてれ敬うための伝承と、誰しも思っていた。
しかし、“白き雪神” は実在したのだ。 ある日、フラヒヤ山脈のさらに北に位置する雪山の深奥部にて巨大な雪崩が発生。
氷雪で隔絶されていた極寒の地から“何か”が現れた。
そしてこの“何か”が現れてから、雪山の深奥部に近い村からの連絡が途絶えるようになったのだ。





急遽調査に向かった古龍観測局、 ハンターズギルドの面々が目にしたものは、ギルドではその存在を把握していなかった、白い飛竜だった。
複数の村を壊滅させたこの飛竜は、伝承にある神の名を冠し、 ウカムルバス (現地語で、雪の白い神の意)と名づけられ、急遽、ハンターズギルドにより迎撃体制がとられることとなった。



・概要、特徴
長い年月の間、その存在自体が伝承として語り継がれていたが、ついに棲息が確認された伝説の飛竜。
雪山が動いた、と錯覚するような体躯の大きさと、立ち塞がるものには容赦のない攻撃を加える凶暴性を持つ。



またその巨大さに反して跳躍力もあり、自身の数倍の幅を持つクレバスを華麗に飛び越えることもできるという。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525823425201065985?s=19
その姿を人々は、 世界を突き崩す竜、すなわち“崩竜” と畏敬の念を込めて呼ぶ。
雪山深奥部を住処とするため、 身体の各部位が硬い氷と深く積もった万年雪の中を行動するのに適した形状となっている。




大あごは氷を砕き雪を掻き揚げるために大きく鋭利に発達し、 分厚い氷を穿つための強靭な爪、 体を覆う鱗も独特の形状をしている。
頭から背中を覆う大振りのヒレは、鋸のように鋭利で小さい刃が並んでいる。


また下あごから腹部、尾の腹にかけてはスパイク状の鋭利な鱗で覆われている。
これは身体全体で氷を砕くためでもあり、 氷上で滑らないための滑り止めの役割を持つ。
ウカムルバスと相対し、生還した数少ないハンターの証言と、そこから描き起こされたスケッチがある。
それによるとウカムルバスの鋭く、そして大きく発達した下顎は、主に氷を砕き雪を掻き分けることに使用しているという。


大あごに牙のように見える突起があるが、本来の捕食用の歯はその内側に存在するようなのだ。


・危険度、戦闘能力
非常に凶暴な性格の持ち主であり、行く手を阻むあらゆるものを悉く叩き潰し破壊する。
咆哮すればその音圧が大気を震撼させ、氷塊を次々に落下させる他、尻尾を振り上げれば大気は啼き、振り下ろせば氷河が割れるとされる。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525822903539085312?s=19



氷河をも抉り取る大顎を突き立てて氷原を砕き、潜行しながら敵対者を追跡するように突進することもあり、その永久凍土をも断ち切るヒレは行く手を阻む全てを切り払う。



また、ハンターの証言によれば、口中より霙(みぞれ)を高圧で放つ“氷息”を吐くことも確認されている。
砕いた氷や雪を体内で圧縮し放出するこのブレスは、岩をも砕くほどの威力を持つ。


アカムトルム同様に後ろ足の力が非常に強く発達しており、尻尾を支えに立ち上がる事もできる。
そうして立ち上がってから前述のブレスを放ち、前方を薙ぎ払うという恐るべき攻撃を見せる事もある。



・利用
ウカムルバスから得られた素材は、長い時をかけて緩やかに鉱物を取り込んだ結果極めて堅固なものとなっている。
ウカムルバスのヒレは硬度が高く、ヒレの先には鋸状の突起が無数に並んでおり、この小さな刃をそのものが武器としても機能するという、攻守そろった素材として重宝されている。
なお、本種の体内に眠る宝玉はかつて世界を破滅に導いた王が手にしていたものとされ、それから放たれる威圧感は近づく者の心を打ち崩すという。



そうした素材から生産された武器はこの世を打ち崩す白き雪神の具現とされ、全ての名前に“崩”という文字が冠された、現時点では最高峰の部類に入る武器群である。
「この世を打ち崩す白き雪神」が持つ十三の力”をそれぞれに配した設計が成されており、使用者に多大なる力を与えるという。その詳細は謎に包まれており、ごく僅かの職人のみが制作することを許されている。



ウカムルバスの素材を使用した防具は、 現在の工房技術で制作できる防具において、 究極と言える防具である。 世界を崩すと伝えられるほどの脅威を討伐する、 すなわち「世界を司る神を打ち倒した」者のみが着用を許される。
素材の形はそのままに、防具として成立するように苦心して加工されたその構造は、あらゆる技術を結集してもなお、 これ以上の処理は難しいことを表している。 逆に言えば、特別な処理を加えなくとも、この防具は完璧に近いということである。
身体に纏えば例え天が落ちても使用者を守り、太陽の突進すら受け止めることが出来るとされる恐るべき防御力を得られ、また手刀で海を叩き割り、一飛びで星々に追いつくだけの力を授かるという。
・ソース
MH4G
MHXX
復刻ハンター大全pg.136.137.188.208



飛竜種の書 覇竜 アカムトルム

2024-06-24 21:10:56 | 飛竜種





「覇竜」

アカムトルム
Akantor
飛竜種
竜盤目 不明 アカム科
全長約2994cm
全高約977cm
足の大きさ約304cm
・狩猟地
溶岩島など





・概要、特徴
火山地帯に棲むモンスターの中でも1、2を争う巨躯を誇る、 謎に包まれた飛竜。
“黒き神"" 火山の暴君”など数々の異名で呼ばれており、 ギルドでは“覇竜”と称して、情報を収集している。
全身は黒光りする鱗と重厚な甲殻、大棘に覆われ、巨大な顎には二本の大牙を備える。
その鈍く光る黒々とした上鱗や堅殻は溶岩にも溶けぬ堅牢さを誇り、岩盤を容易に砕く剛爪や先端に三本の鉤爪を備えた長大な尻尾による攻撃は、 大岩が飛来するかの迫力を持つ。
背中から突き出た大棘は巨躯の外敵に対する防衛の為に進化したと考えられており、脊椎骨に添って一列に並び、その横をひとまわり小型の第2列、 第3列が並行に突起している。
大棘を支えて背甲と筋肉と繋ぎ合わす役割を果たしているのが、アカム科特有の強靭で肉厚な腱である。これらの腱は、交互に絡み合って網目状の構造となり、大地を砕いて進む頑健な背甲を作り上げる。
外殻には生体組織はないが、体表からカルシウムを含む体液が分泌され、 そこから火山帯の獄炎石など希少鉱物が沈着していくことで、さらに黒光りし硬度を増していく。





この鈍く黒光りする外殻は並大抵の攻撃にはびくともせず、高熱のマグマはもちろん、グラビモスが放つ熱線すら全く通用しない圧倒的な堅牢さを誇る。
下顎から伸びる双牙は大地を容易に抉り取り、これを用いて地面を掘り返すことで、マグマの中へ潜行する。





この尖塔のように聳える豪壮な牙の表層には、年輪のような模様が浮かび上がる。これは、口元に近い節から薄皮が剥けるように牙が伸長するためだと考えられている。


火炎袋、 電気袋、 睡眠袋といったブレス生成器官は持たないが、音速を超えるとも言われる衝撃波を発生させる未知の器官を持つ。
首回りの襟のような骨板は、首の保護が目的と推測されるが、個体数が極めて少ないために調査ははかどらず、憶測の範疇を越えることはない。




アカムトルムの名はポッケ村の古い言葉で“災厄”を意味し、 伝承では「其の口は血の海、二は三日月の如く、陽を喰らう」 と伝えられ、 村人からは現在でも忌避されている。
アカムトルムが目撃された年には、大雨や干ばつなどの異常気象や、 ガウシカなど動物たちが警戒行動をとり続けて麓から姿を消すといった奇妙な行動が見られるという。





周辺地域の安全を守るため、王都やギルドは人知れず人員を配置し、覇竜の襲来を防ぐべく火山地帯の警戒を強めている。
かつてアカムトルムの襲撃を受けた王国も存在し、覇竜の出現時にはハンターズギルドでは総力を結集し、生息域の一角へ追い込む作戦が取られる。
伝説上の存在と思われていたアカムトルムに関しては、最新の研究で飛竜種と定められたが、むしろ分類不能の古龍種では、という議論の火種は燻ったままである。
爪の形状や、 興奮すると体表の一部が赤く染まるなど、 飛竜種と共通する特徴を数多く備えているのは事実だが、 直接の祖先に該当する飛竜種は化石すら存在しないのである。
“走る飛竜” という観点から、最も原始的な飛竜とされるティガレックスや、さらに絶滅した甲殻竜シェルレウスに外骨格の共通性を見出す書士もいる。
このため、進化系統樹の改訂の動きが再燃し、つい先日、長らく獣脚亜目とされていた飛竜種が、新たに”竜脚亜目” として設定されるという大幅な見直しも行われた。
・食性
肉食性。
食性も伝説を彩るのにふさわしく、 バサルモスやグラビモスなど、火山帯に生息する大型モンスターを捕食して、 その肉からエネルギーを得るといわれる。
https://youtu.be/4MZrJ6tuxx4


発達した二本の牙は、 彼らの厚い装甲を突き貫く頑健さを誇り、 狩りに活用されているようだ。 実際、 テリトリーに迷い込んだグラビモスの首を、 強靱な下顎で咥え込み、その巨体を横投げして地面に押さえ込んだという信じがたい報告もあり、 狩り場での捕食は人知れず行われている。





・危険度、戦闘能力
咆哮は岩をも砕き、溶岩を噴出させながら大地を潜行する。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525483257713741824?s=19
重量感溢れる尻尾は巨体のバランスを取る役割を果たす以外にも、側面の外敵を一瞬にしてなぎ払う武器と化す。
突進のスピードこそ遅いが、ハンターとの間合いを計りながら進むので、遠くから狙われた場合、 目測を誤れば逃げ場を失うことになるだろう。


また『ソニックブラスト』と呼ばれる竜巻状の衝撃波を吐く姿も確認されている。
龍の力を帯びたその衝撃波は壊滅的な威力を誇り、大型船を一撃で破壊・転覆させたという衝撃的な記録も存在する。
正面の獲物を牙で救い上げて動きを封じた後に強靭な前脚を用いて外敵を抑え込み、至近距離からソニックブラストを放つ荒業も見せることがあり、大地に向けた超音速の衝撃波を拡散させ、外敵もろとも周囲を巻き込んで木端微塵にしてしまう。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525483759222460422?s=19


怒りが頂点に達すると外殻の節々がマグマのような赤い光を放つと共に緑色だった瞳も赤々と輝き、口からは強力な酸性の唾液が分泌され、喰らい付いた獲物の甲殻や鎧を瞬く間に腐食させる。



・利用
アカムトルムから得られる素材は上等な鉱物を遥かに凌駕する圧倒的な堅牢さを持ち、その鈍く光る黒々とした上鱗や堅殻の加工は極めて困難。
また溶岩で熱されているために非常に熱く、特に上質な鱗は加工の際には冷却処理を必須とする。
なお、覇竜の体内に眠る宝玉はかつて世界を統べた王が手にしていた至高の宝とされ、何者も近づけない恐るべき覇気を漂わせるという。




覇竜の素材を用いた武器は黒き神の力を宿し、覇竜の素材を用いた防具は黒き神を打ち倒した証である。
溶岩の激流にも耐えうる強度と、見る者の魂を凍りつかせるほどの威圧感を持つ。
しかし、これらの武具は身につける栄光と引き換えに、“神殺し”を成し遂げた代償として、地の底からの咆哮を耳にすることになるとも言われ、心に雑念が生じてしまう危険性もあるという。
・ソース
MH4G
MHXX
復刻ハンター大全pg.130.131.209