The Alan Smithy Band

The band is on a mission.

HR/HM好きの話

2016年05月07日 | もとやん氏ブログ
先日、再確認したことがある。
ハードロック/ヘビーメタル(HR/HM)ミュージック好きは、
自分が好きで聴いてる音楽は他人も必ず好きである
という確信を持っている者が殆どである説。

モトヒロです。

あなたのお近くにもしHR/HM好きがいれば是非とも確認してもらいたい。
アランスミシーバンドでは、
ヒデとヨウジは、あまり興味を示さなければ無理に勧めてはこないのだが、
HR/HM好きのヒゲにいたっては、この気質を備えている。

先日など、練習の休憩中にYouTubeで、「これどう?」と、
とあるバンドを観せてくる。
「いや、あんまりやなぁ」と返すと、
「この曲はどう?」などと別の曲を紹介してくる。
それでも興味がそそらない態度でいると
ヒゲ氏のプレゼンは終わるのだが、
暫く日にちが経った後で、時間差という大技にうって出てきたりするのだ。

メンバー同士で個々に登録しているApple Musicで、
それぞれ気に入った曲やアーティストを紹介しあったりするのだが、
ヒゲはその機能を十二分に活かして、
「この前、あんまりやっていうてたヤツやけど、セカンドアルバムが出て、
わりとええ感じやから聴いてみてくれへん?」と、

俺が気に入った音楽はお前も絶対に気に入るものだという、
言わばジャイアン魂を示してくるのだ。


そして今回また改めて確信できた。
それは先日、仕事で得意先のKさんと同行した時のことだ。
Kさんとは数回しか話した事がなく、同行するのはこの日が初めてだった。
同行には1件だけの訪問もあれば、
1日や半日かけて数件を集中して訪問したりといろいろあるが、
今回は1日に何件も周る段取りであった。

そして移動はというと、1台の車で乗り合わせるパターンが多い。
そうなると、
お客さんの所へ行く道中、車の密室な空間の中でずっと2人なわけである。
お互いの共通点が見つかり、話が続けばいいが、中にはそうでない事もある。
だが今回はドンピシャだった。


移動はKさんの車でという事になり、
「お邪魔しまーす」と助手席に乗った瞬間、
ダッシュボードの上に、
その日は完全に話のネタに困らないというアイテムが目に飛び込んできたのだ。

そこにはジューダスプリースト


のCDが。
(以下どんなバンドか、そのバンドの代表曲をYouTubeですが添付してます。
知らない方は1分、、、いや30秒で構わないので、
どんなバンドなのか確認してもらえると幸いです。)

思わず
「あ、Kさんヘビメタ好きなんですか?」と尋ねると、
この人こんな顔するんやという笑顔で、
「そやねん、あれ、、自分も好きなん?」と
「いやぁもう中学の時からハマってましたよ〜」
という感じで大いに盛り上がったのである。

こういう時、先ず聞かれるのが、
「どんなん好きなん?」だ。

彼のようなHMを熟練した人と話すと、好きなバンド名を挙げる中で、
その人がどういうHMを好きなのか、テンポの速い、ゆったり、
また重低音の効いた重い、軽い音楽など、更に細かくジャンルを分けれるのだが、
同じHR/HMでもセンスを問われるので、
初めに挙げる好きなバンド名は慎重に気を遣わないといけない。

このKさんとの場合、私が発言する前に気に留めたのは
Kさんがジューダスプリーストを聴いてるというところだ。
このバンドは全体的に曲のテンポはアッパー気味で、
相当な重金属音なのである。
だから自分の好きなバンド名を挙げる時もそこそこな重金属系のHR/HMを言ってみる。


「そうですね〜、
メタリカ、


アイアンメイデン、


モトリークルー、


とかが好きですね〜。」

とここでモトリークルーを入れるのは、相手に合わせるばかりでなく、
自分に嘘もつきたくないので、
あえて自分の好きなソフト感のあるHRを入れて緩和しようとしたのだ。

するとKさんが、
「オレ、アイアンメイデンみたいな軽いのは聴いてないねんなぁ」と言うのだ。

なるほど、普通に聴くとアイアンメイデンも十分に重金属音系なのだが、
Kさんはそれ以上のかなり重めのヘビーメタルが好みと判る。

そしてもう一つ、基準となる名盤がある。
それは、バンド名を挙げて行く中、話の流れは自然とどのライブに行った、
行きたかったという話になるのだが、その会話の中で、

Kさん「メタリカは一回観たかったなぁ」
モトヒロ「僕行きましたよ、メタリカのメタリカツアーのライブ」
Kさん「えぇー、アレ行ったん?大阪城ホールやった?
   オレ、あのアルバムあかんねんなぁ〜」
と言うのだ。

そのアルバムタイトルが“メタリカ”というバンド名をタイトルとした、
世界で2,300万枚という驚異的な売上を記録したモンスターアルバムである。
ジャケットが真っ黒なので、通称“ブラックアルバム”と呼ばれる名盤だ。

このアルバムが基準となるというのは、
今までの速くて重い曲というのを覆した作品で、
楽曲はシンプルかつ重い音を追求した音源に仕上がっている点である。
早くて重い曲が好きな往年のメタリカファンにとっては、
期待はずれの残念なアルバムだとの声があるのだ。


まぁしかし、仕事しながらこんな話が出来るとは、、
そんな充実した時間も終わりに差し掛かった頃、
Kさんが最近推しのバンドというか、グループがあるというのだ。

本人も言うのを躊躇いながら、今までの軽い口調はどこへやら、
おそるおそる

「オレ最近BABYMETALにハマってるねん。」と。


自分の中ではアイドル系のヘビーメタルとしか認識は無かったが、
彼が言うには
その辺のアイドル系のグループではないらしく、
やれ先日もイギリスのウェンブリースタジアムで単独ライブをした、
またアメリカのビルボードチャートで50位以内にランクインしたなど、
世界中で人気が出ているグループという内容を
熱心に語ってくるのである。


そう、この感じ、、、
HR/HM好きのK氏も、やはりこのタイプの人間だった。


そして仕事も終わり、帰り際に
「藤原くん、コレCD-Rやけどあげるわ。
オレも初めは何やねん!っていう感じやってんけど、、
アレ、なんか気になるなぁ〜と聴き直したらハマってもうたんよ。」
とBABYMETALの音源を受け取った。


この日は徳島で仕事のこともあって、
帰る道中も長いし、
後でCDの感想を聞かれた時のコトを考え、
帰り道にBABYMETALを聴いてみた。


確かに、伴奏はカッコいい。
でも歌が入ると「あぁ〜あ」となってしまった。
暫くは聴いたが、
鳴門大橋を渡る頃にはもう堪えれず、聴くのを断念し、
別の音楽を聴いていた。


でもどうしてか、
訳のわからない感情に押し寄せられた。

なんか気になるのだ。
そうBABYMETALが気になるのだ。

コレがK氏が言ってた、なんか気になるとは
この感情か、、、、、

自分の中でハンパない葛藤があった。
オレ、、そっち側にいってまうんかな、、、

でもこの感情を抑えることは出来ず、
淡路島の洲本辺りに差し掛かったぐらいか、
もう一度BABYMETALを聴いてみた。


あれ、んー
あ、ええんちゃうん、、、


どうやらハマってしまったのか、、、、、
気がつけば、
週末の金曜日、一週間の疲れを癒すべく、
飲食店ではサラリーマンが賑わう19時半頃に、

オレは
明石海峡大橋を渡りながら
BABYMETALを大音量で聴いていた。

[parts:eNozsjJkhIPUZENDA6Nks6hM3Qi30ChTVx8TJlMzAyZjQ1MmAyYEcHBwAAD4ZQhE

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2 コメント

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マイノリティが故 (通りすがりカンタベリー)
2016-05-07 13:38:48
楽しく拝読いたしました。
未だHRHMから抜け出せないものからすると、この人ならわかってくれるんじゃないかという期待が、やや図々しさを生むのだと重います。

なんせHRHMのくくりだけでいいのに、やたらと細分化され、そもそもが少数派なのにさらに分断されてしまい、ダメ出しすることは容易なわりに、共感したりされたりが極めて少なく、常に国境問題を抱えてるジャンルになってしまってますよね。

なんで、ベビメタはそのあたりをHRHMひとくくりでのアイドルという、ナイスアイデアにより問題を解消してるんじゃないでしょうか?好き嫌いはさておき、「なるほど!」みたいな、切望していたHRHMによる共感とでもいうか。

正直いまやメタルのアルバム一枚聴くとわりと疲れますが、ベビメタって疲れないというか、体に優しいdethよね。
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Unknown (モトヒロ)
2016-05-08 23:17:16
マイノリティが故さん、
コメントありがとうございます。
確かにおっしゃる通りですね!
この話の中のKさんも、家族からはだいぶ非難され続けており、命がけでファンクラブに入っているようです。笑
ベビメタは何しろバックの神バンドが鬼巧すぎるので、ヒシヒシと速くて正確なリズムを叩き込んでくれるのは有難いです。
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