
先週に引き続いて、今回もX-MENの話。今回は、形容詞の付かないX-MEN 14号、15号の2冊について。添付画像は14号のものにした。Ed McGuinnessの作品で、若いころのEmma Frostが薬漬けにされて、病院に幽閉されているシーン。
2号とも筋書きをChristopher Yost、現在について語られているシーンの画をPaco Medina、過去の経緯が語られているシーンの画をDalibor Talajicが担当している。Pacoの画は号数を重ねるごとにだんだん良くなってきている。先週紹介したUncanny X-MENの画家Greg Landに比べると格の差は歴然としているけどね。そして、今回レビューを書くきっかけとなった画家Daliborの画。久し振りの期待の新人だ。MarvelではDeadpoolを描いていたらしい。http://desperadopublishing.com/CREATORS/TalajicD.htmによると、彼はクロアチア人、学校では音楽を専攻し、クラリネットの先生らしい。面白い経歴だ。クラリネットの腕だけでなく、画も良いぞ。昔、X-MEN Classicsで表紙とか中身の画を描いていたJohn Boltonを彷彿とさせる画風だ。インクも彼が入れているのだが、良いね。落ち着いた画で。
古代人がミュータントを繁栄させるために送り込んだ謎の軍団Evolutionaries。彼らの目的は、ミュータントに比し生物学的に劣った人類を滅ぼし、ミュータント繁栄すののを助けようとしている。過去にもProfessor XやMagnetoと接触したが、X-MENのお陰で唐ウれている。そして、また現代に彼らが出現して、ミュータントのリーダーCYCLOPSを不適格の烙印を押した上、抹殺しようとする。CYCLOPSが理想としている人類との共存はEvolutionariesの選択肢にないからだ。
今回も気に行ったシーンを書こう。まず、過去にEvolutionariesが接触したMagnetoは彼らの口車に乗せられて、人類を抹殺する決心をするのだが、自分の子供のSCARLET WITCHとQUICK SILVERの二人に裏切られてしまう。X-MENに敗れた際、Evolutionariesは全ての関係者から記憶を奪うのだが、自分の娘、息子に裏切られてた悔しさだけは、ずーっと残っていた。それ程悔しかったんだね。Magnetoはもう少し情に動かされない人間かと思ってたけど。
Evolutionariesに全ての関係者が記憶を奪われるのだが、CYCLOPS記憶だけには、かれらの存在が残っていた。その立役者は亡くなったJean Greyだ。この辺、上手いね。駒(登場人物)を上手く使っている。
そして、Jeanと言えば最後の方のシーンも良い。CYCLOPSことScott Summerを気遣う彼女の姿も良いのだが、彼を信頼し、ミュータントの将来には必ずCYCLOPSがいるから大丈夫と伝えるところ。ここ、心の温まるクライマックス。Jeanだからこその台詞。