今日は、2019年度のグッド・トイ(※)に選ばれた「スピンアゲイン」というおもちゃを紹介します♪
(※)グッド・トイとは
グッド・トイとは、東京おもちゃ美術館認定おもちゃコンサルタントが選ぶ良質なおもちゃのことです。1985年に、認定NPO法人 芸術と遊び創造協会(東京おもちゃ美術館の母体)がグッド・トイ選考会を始めました。この選考会を経て選ばれたおもちゃを「グッドトイ」として認定しています。
このカラフルなおうちのマークが目印!
販売されているおもちゃにこのマークがついていたら、グッド・トイです。
以前、私も選考に関わっていました🤗
興味のある方は、こちらのHPをご覧ください✨
https://goodtoy.jp/about/
★スピンアゲイン★
小さな手でも扱いやすい大きさのディスクは、思わず手に取りたくなる絶妙なサイズ。想像以上のスピード感でクルクル回るディスクは、もう一回もう一回といつまでも遊びたくなる魅力があります。小さいお子様だけでなく、高齢者や障害のある方でも扱いやすく、6枚のディスクを全て回し終えた時の達成感は、きっとやみつきになるでしょう。
最初は甥っ子のK君(3歳)もこの遊び方のように、ディスクを棒に入れて、くるくる回転しながら落ちる様子を面白そうに見ていたのですが・・・。
何度か遊んでいるうちに他の遊び方を突然思いついたらしく、ディスクを床に並べ、その上にシロフォン付き玉の塔の玉を乗せ始めました。
その後、ディスクの上にきれいに置かれた丸い玉を1粒ずつつまみながら穴に落とし、
「どん・ぐ・り・こ・ろ・こ・ろー」と歌い始めました。
最初は、ディスクのくぼみにシロフォンの玉を乗せることを思いついただけでも、「面白い発想!!」だと思ったのです。
しかし、その歌がいつものどんぐりころころのテンポとだいぶ違うので、あれ?なんだろうこの違和感と思いながら、Kくんの手の動きと声をよく観察してみると・・・。
どうやら、1つの玉を穴から入れて、「どん」と2文字の言葉を発したあと、その玉が3段目のスロープに差し掛かった頃、新しい玉を追加し、「ぐ」「り」 と続けて歌っていることが発覚‼️
そうです。どんぐりころころの歌のリズムを、玉の動きに合わせてとっていたのです!恐るべし3歳児!!と思いました。
他にも、スピンアゲインの入っていた透明なケースの穴にシロフォンの玉を入れる遊びに夢中になったり・・・
1粒ずづ入れるたびに、コロコロと良い音を立てて落ちていく様子を上から眺めては、
「おーーーー!!✨」とひとり感動していました。
本体で遊ぶよりも、とっても楽しそうです(笑)
単なるこれだけの出来事ですが・・・。
子どもがおもちゃの特性を理解し、おもちゃとおもちゃをコラボして遊ぶ、童謡のリズムとシロフォンの玉の動きを合わせて遊ぶなど、決まった遊び方を基本としながら、自分で遊びを発展させることができるということは、実はとても大切なことなのです。
今は、自分で判断し、考え、行動できる大人が減っていると言われています。
指示をされたことは忠実にできても、「自分で考えてみて」「自由でいいよ」「適当で大丈夫」など、あいまいな指示をされると途端に何もできなくなってしまうのです。私が授業を教えている学生の中にも、そのような人が増えています。
だからこそ、幼児のうちからたくさん遊び、その中でいろいろな遊び方を自ら作り出し、実践していく。こうしたことの繰り返しが必要なのではないかと思います。