昨日、ある場所へ行った。
そこは、某区役所で保険制度を扱っている部署
だった。
そこに、私は派遣で勤務していた。
あらたに、窓口業務として民間から
派遣を採ったので
保険制度を一ヶ月学んだ。
年度が変わるころ、年間保険料のお知らせを
届ける辺りが一番忙しくて
あとは窓口にいるだけ。
スマホをいじれるわけでもなく
とにかく待つだけ。
おまけに、素人同然なので
人が来たら緊張する。
なるべく、りーダーに聞いてはいけない
空気があった。
私は週5日で一番長く窓口に
いる時間が長かった。
もう一人、私と同じ立場にいる人間がいた。
30代の女性だ。一見人当たりが良く冷静な
人なんだが、やってることが、ん?と
思うことばかりだった。
とにかく、すぐ体調が悪くなるので
区役所の上にある保健室のところへ
行っていた。
職員さんは、みんな親切でいい人なので
心配そうに気を使ってくれた。
最初の頃はそこで休んでも時給が発生して
いたようだが、あまりにも
繁盛にするので、もう休んでいるときは
時給発生しませんから、みたいなことを
言われてからは、上の階で休まず
自分達の職場の側で
すごくまぶしくなるみたいで
スカーフを被りながら休んでいた。
同じ立場である私が一番皺寄せが来たのだが
当の本人が病気で苦しんでいる以上
何も言えなかった。
その子はとてもメンタルが強いのか
遅刻してもなんでも、休まず来ていた。
そんな職員さんにも迷惑かけているのに
若い区役所職員の男性を好きになって
その人が公務員だから好きなんじゃないか
と思ったが、
その人に昼休み、食堂で、区民の皆様も
来るところだが、そこで私の気持ちです
みたいな感じでメルアド渡したりして
すごい大胆なことをしていた。
そんな彼女を直属の上司は可愛がっていた。
かばっていた。
それで、何故か私には、対応が遅いと言われて
説教された。
私はお年寄り相手の仕事なので
対応は遅くても、しっかり聞いてあげる
ことが大事だと思っていた。
時間は余りすぎるほどあったので
現役世代とは全く違うのだから。
その時、私はもう切れた。
もう、じっといているだけの業務で
不公平な上司のもとでは
一秒たりとも仕事したくない
と思い、さっさと辞めてしまった。
最後の日は、職員さんと親睦会が
あったので、カラオケなど盛りに
盛り上げてさよならした。
「君、いいもん持っているね」って
言われた。
そうでしょうとも、本当は芸能ごとに
向いていて、事務とか向いていないのよ。
まっそれで、辞めたのだが
私は彼女の行動があまりにも許せなくて
ずっと根に持っていたことは
確かだった。
でも、昨日近くに寄ったので
区役所に立ち寄り初期メンバーに
会うために見に行った。
その時、居たのが例の彼女だった。
初めは、仲良かったのでみんなの元気そうな
顔でも見れればと思ったが
なんと一番調子悪かった彼女が今でも居て
ちゃんと仕事をしていた。
どんなに調子悪くても
人からどんな評価をされようが
ここまで継続してがんばってきた
彼女に対して私は許す気持ちになった。
むしろ、無責任にすぐ辞めた私の方が
駄目だろう。
それに、非難するべきは
不公平に取り扱った上司である。
悪意があって私に迷惑かけた
わけではないし、所詮体調が悪かった所以だから。
私は昨日気付かされたので
昨日のことで彼女に対する見方も
変わった。
考え方も変わった。
自分が間違った方向で彼女
を非難していたのである。
昨日の再会がなかったら
自分は心の片隅で
嫌な感情を残していただろう。
神に感謝したい。