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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第82回選抜高校野球  優勝校をうらなう

2010年03月04日 | 高校野球
第82回選抜高校野球大会、
その2です。

今日は優勝校の予想をしながら、
今大会をうらなってみたいと思います。


【選抜大予想】

本命なき大混戦の選抜か

東の東海大相模を追撃し、西にはズラリ有力候補が並ぶ


第82回を迎えた選抜高校野球。
夏の選手権大会と比較して、予想がしづらい大会であることは間違いない。

ここ数年の傾向を見ても、
【秋の日本一】といわれる明治神宮大会の優勝校は軒並み早い段階でつぶれてしまっているという波乱が、毎大会演出される。
それだけ、高校生が一冬越すとグ~ンとその力をアップさせてくるということなのだろう。
しかし、そういっていても始まらない。
今大会の予想を、秋の大会をベースに、各チームの伝統やこれまでのチームの”伸び代”も考慮に入れた上で行いたい。


大型チームの東海大相模は一二三次第
エース君臨のチームがはまると面白い

昨年の大会を見るまでもなく、
【春は投手力】の格言は、今も生き続けている。
昨年の決勝、
清峰・今村、花巻東・菊池のドラ1エース同士の稀に見る投手戦は、
見るものすべてにてに汗握らせただけではなく、
『打力偏重』の時代にあっても、
なおエースの存在が大きいことを垣間見せた。

エースが額面どおりの活躍をすれば、
チームは大きく浮上する。

しかしながら、
エースがその力を出せなかったときは、
昨年の神宮大会優勝・慶応の例を挙げるまでもなく、
チームに動揺が広がり、
実戦経験の少ない春の選抜では、
その修正が難しくなってしまう。

それゆえに、
”まさかの敗退”も現実味を帯びてくるのである。

【もろ刃の剣】である”エース君臨のチーム”は、
それだけに大会の序盤、
もっといえば初戦の入り方がすべてということもいえようか。


さて、
今大会のそんなチームは、
やはり東海大相模であろう。

エースの一二三は、
荒削りながらも力のある速球と変化球のキレで、
秋のドラフト1位が確約されそうなスケール感を持った選手である。

その一二三を擁する東海大相模が、
まず今大会の筆頭候補に上げられよう。

守備力には課題を残すもののの、打線の力・采配・甲子園慣れなどすべての面で、
今大会出場32校の中では上位にランクされ、一二三さえ本調子であれば十分に2回目のVを狙える布陣だ。
しかしながら、投手力が一二三次第というところに、昨年の慶応の悪夢がよぎるのもまた、神奈川高校野球ファンの正直な心理だろう。
また、意外にタフネスな選手ではないような感じがしており、決勝までを一人で投げきるのには無理がある気がする。かつて決勝に進出したときのエースである吉田、築川のようなタフさは、現在の一二三からは感じることが出来ない。優勝候補に上げられる大型チームではあるものの、完成度・充実度では”絶対”といえる存在ではないのも事実。
どのように大会中に成長できるのか、見ものだ。

西日本勢がわずかの差で追う。
その数は片手では足りないほど。
まずは近畿勢。今年はずば抜けたチームは見当たらないが、実力派が揃った。Aランクに上がる中で、やはり甲子園での戦いを熟知する大阪桐蔭智弁和歌山の2校は外す事が出来ないだろう。大阪桐蔭は、戦力的には近年のチームより大型ではないが、甲子園での戦いを熟知している点が強み。西谷監督の秋から春にかけてのチームの伸ばし方には定評があり、秋の近畿大会とはまったく別人となったチームで選抜に挑んでくることが予想される。潜在能力の高い左腕の大家が、どこまで復調しているか。エース福本との2枚看板になれば、頂点も見えてくる戦力だ。 智弁和歌山も、照準は夏に合わせてくるチームなので選抜時点でのチーム力はピークではないが、それでも勝ちに来ることは明らか。2年前が注目薄い中ベスト8入りし、今年はその上を狙う。チームの中心はなんといっても打線の軸・西川だ。彼が完全復調して打線を引っ張ると、智弁得意の相乗効果で、打線がどこまでもつながっていく攻撃が見られるはずだ。投手陣はやや不安を残すが、甲子園でVをつかんだときの智弁は、必ず投手は継投策で乗り切ってきた。そこに”高島采配の妙”も見られ、見ている方には楽しいチームだ。
近畿では、秋のNO1になった神戸国際大付もいる。甲子園での実績は上記2校に劣るものの、今年は戦力が充実。エース岡本を軸に、高いレベルで投攻守が揃ったチームになった。1番石岡から始まる俊足をそろえた打線も脅威。勝つパターンは岡本が最小失点を守りきるというゲームだが、一冬越して打線の破壊力が増しているようだと、いよいよV戦線に殴り込みをかけてくるかもしれない。

今年は、中国地方に好チームが多い。開星関西広陵の3チームは、いずれもV争いに絡むだけの力を持つ。
開星は、白根の右腕が軸。チームが長く望んだ”頼れるエース”だけに、昨年慶応を破ったときよりも、戦力が充実しているのは明白だ。破壊力と機動力のバランスが取れた打線は、高い水準にある。上位の戦いになったときに力負け、位負けしなければ、かなりやれる戦力と見る。関西は、バランス感覚抜群。チームはダース・中村を擁して春夏連続出場したチームに近づきつつある。春の時点では優勝争いには絡まないと見るが、どうか。エースの堅田は春の時点では攻略されにくい左腕の技巧派。しかし2年生なので、連投となったときのピッチングなどがどうかという懸念も若干は残っている。広陵は、『近年では戦力的にはNO1』と辛口の中井監督をうならせるほどの充実した戦力。145キロを計測したエース・有原は大会でも注目の右腕だ。選抜V腕の西村(巨人)、選手権準Vの野村(明大)よりも上との評価を、選抜で実証できるか。チームの持つ力でみると、東海大相模と双璧との見方が出来る。

そのほかで優勝候補を拾うと、帝京大垣日大興南の3チームがあがる。
帝京は145キロトリオといわれる分厚い投手陣が軸。相変わらずごっつい体から力でねじ伏せる”帝京野球”は健在。太田・垣が原・中村らを擁した超大型チームでも成し得なかった2度目の選抜Vを狙っている。エースは注目の伊藤ではなく鈴木ななると見ているが、いずれにしても豪快な野球で勝ち抜くつもりだ。大垣日大は、秋の神宮大会で一足早く【日本一】を成し遂げたチーム。崩れにくいエース・葛西の投球に幅が出てくれば、自慢の攻撃力が生きてくるだろう。スタメン9人中8人が左打者ということで、屈指の左腕である島袋(興南)堅田(関西)などと対戦したときにはどうなるのかという面も、興味深い。その島袋を擁する興南は、言い方は悪いが島袋にすべてを託すチーム。昨年春・夏と甲子園に進出してきたが、いずれも打線がつながらずに初戦敗退。”島袋頼み”を脱却できれば、甲子園の大声援に乗って沖縄尚学が渡ったVロードを、同じように歩いていける可能性を秘めている。


実力派が多い今大会。思わぬチームの出現も


上記10校をあげたが、この10校だけが優勝候補だというつもりは、もちろんない。なにが起こるかわからない”センバツ”だけに、中位のチームにもチャンスは転がっている。
その中では、まず昨夏の選手権優勝チーム、中京大中京をあげないわけにはいくまい。昨年のチームから4番で捕手の大黒柱・磯村が残ってチームを支える。甲子園ではリリーフで好投のエース森本が調子を崩しているので評価が下がっているものの、相手校にとって中京大中京という名前は脅威だろう。滑り込みでの嬉しい出場となった日大三も、強力な打線で上位を狙っている。特にノンプレッシャーで臨む今年の大会は注意が必要。しかしながら、投手陣の整備が遅れているのもまた事実だろう。開幕までにどう整えてくるのか。ドラフト候補の前仲・伊藤という投打の軸がガッチリしている神港学園も、楽しみなチームだ。そのスケールの大きい攻守を本番でも発揮できるか。今大会最長の4年連続出場となる今治西も、秋の新チーム結成以来46試合でわずか5敗の”負けない”チーム。秋の大会で破ったチームが明徳義塾・済美・高知・神戸国際大付・開星と聞けば、いかに質の高い野球をやっているかがわかろうというもの。有力校にとって”甲子園ではあたりたくないチーム”の筆頭だろう。3年連続で大舞台に臨む天理も、相変わらずの大型選手を揃え、4強以上を狙っている。天理というチーム、注目されないときの方が力を発揮するというジンクスもあるため、今年はチャンスなのではないかと見る向きも多い。
そのほかでは、攻守にまとまりを見せる花咲徳栄も波に乗れば面白い戦力を持つ。特にエースの五明には注目。接戦に強い高岡商の戦いぶりにも注目。


その他、注目のチームは

そのほかで注目されるチームとしては、秋の九州大会で優勝を飾った嘉手納の戦いぶりに注目が集まっている。八重山商工、宜野座など、沖縄の新顔は甲子園に強烈な印象を残していくチームが多いため、今年の嘉手納にも期待が大きい。立命館宇治は甲子園初白星を狙うが、その力は十分に持っている。秋は好投に次ぐ好投でチームを甲子園にまで導いた秋田商・片岡の右腕にも注目。186センチのエース・又野が出番を待つ北照は、河上監督の就任30周年の記念イヤー。何とか白星で恩に報いたい。
初出場の東海大望洋、自由が丘、宮崎工などは何とか1勝をもくろんでいることだろう。初勝利を目指す盛岡大付属なども同じこと。常連といわれる高知、三重、敦賀気比、前橋工なども冬の間にじっくりと実力を蓄えてきたはずだ。

21世紀枠で出場の3チーム、山形中央・向陽・川島には、例年の21世紀枠チームほどの戦力は感じられない。しかし、波に乗れば一気に突っ走ることが出来るのもセンバツならでは。ぜひ頑張ってほしいところ。

さて、
駆け足で追ってきた優勝予想だが、ある意味”大外れ”であって欲しいとも思っています。早春の甲子園に新しい風を吹き込むチーム、どこがそうなるのか、期待を持ってみています。



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