第82回選抜高校野球。
いよいよ3月21日から始まりますが、
最後に注目される選手などを少し。
【注目の選手】
【投手】
一二三 慎太 (東海大相模)
今大会の注目度NO1投手。
昨夏の大会までは「素質はあるのだが」と言われ続けていながら開花しなかったが、秋の新チーム結成から完全に覚醒。184センチの長身から投げ下ろす速球に角度があり、球速は秋の時点で149キロをマーク。一冬越しての成長度が見もの。まだまだ伸び代はあると見ている。豪腕だが、意外に器用な面を持ち、多彩な変化球を自在に操る術を知っている。春は勝ちに徹する投球ができれば、東海大相模2度目の春Vが見えてくる。
島袋 洋奨 (興南)
一二三が右腕のNO1なら、左腕ではもちろんこの人。
3季連続の甲子園を掴み取った安定した投球は、相手に付け入る隙を与えない。昨春のセンバツでは富山商相手に19奪三振を奪い、観客の度肝を抜いた。171センチの小柄な体をいっぱいに使って投げるトルネード投法で、秋には球速もMAX145キロを計測。甲子園での実績がある分だけ、一二三よりも期待されているといっても過言ではない。打線の爆発力が期待できないチームだけに、島袋の左腕にかかる比重も大きいのだが、重圧に感じず本来のピッチングが出来れば、相手にとっては難攻不落だ。
有原 航平 (広陵)
秋の公式戦の防御率が0.60。安定感抜群の豪腕だ。
イメージとしては、昨年の清峰・今村を思い起こさせる。
186センチの長身ながら、制球力は安定。また変化球のキレも良く、硬軟自在のピッチングが身上だ。その潜在能力は全国トップクラス。西村、野村と安定感抜群の先輩投手が成し遂げてきた甲子園での好投を、この有原も受け継ぎ、”春の広陵”の異名を括弧たるものにしたい。
伊藤 拓郎 (帝京)
昨夏の甲子園で「1年生投手最速」を記録して、観客の話題を独占。その男が、更に成長した姿を見せるため、甲子園に帰ってくる。
大ベテランの前田監督をして「育てた投手の中で最も素質にあふれる」と言わしめた右腕は、高校入学前から各校の争奪戦が繰り広げられた逸話を持つ。今大会はエースナンバーをつける鈴木、豪腕山崎と共に【帝京3本柱】を形成するが、残り数イニングの抑え、または大事な試合での先発を任されると予想される。
いずれにしても、まだまだ本格化するのは来年と思われるピッチャーの現在がこれほど楽しみなことも珍しい。松坂・ダルビッシュ級の豪腕が、進化した姿を見せる。
岡本 健 (神戸国際大付属)
プロのスカウトが、その身体能力にホレボレするほどの右腕。
MAX144キロはさほど驚く数字ではないが、1試合すべてを通じて安定してこのボールが投げられる能力を持った投手は、そうは見当たらない。1試合を通じて考えれば、まさにNO1投手ということが言えよう。
まっすぐは見た目以上に手元で伸びる球。わかっていても高めに手が出てしまう、打者にとってやっかいなボールだ。それ以上に、切れ味鋭いスライダーは高校生レベルでは打ち込むのは難しいボール。投手としての総合力を兼ね備えたエースだ。146イニングを投げてわずか31四球の制球力も抜群なだけに、その期待はMAXにまで高まっている。
【打者】
磯村 嘉孝 (中京大中京)
既に昨夏、頂点を極めた男が再度甲子園の大舞台へ。
昨夏、甲子園に強烈なイメージを残した5番が、4番・捕手・主将というすべての重責を引き受けて連覇に挑む。秋は新チーム作りが遅れた中で、キッチリと甲子園切符は取って大舞台への準備を整えてきた。昨年の堂林のような軸がいない投手陣を引っ張る力、そして自分で決めるバットの力。すべてを兼ね備えている。彼のどっしりとした風格のあるたたずまいは一見の価値あり。
伊藤 諒介 (神港学園)
通算61本塁打を誇る神港学園の主砲。
エースの前仲と共に、投打でチームを引っ張り、大舞台で爆発を誓っている。
秋は腰痛から本調子ではなかったものの、それでも36試合で12本塁打の成績を残した。171センチとスラッガーとしては小柄だが、スイングのスピードは超速。打球はグングン伸びて外野の頭を超える。監督の話では、敬遠が多すぎて打順の入れ替えも考えているということ。もし1番にはいると、相手投手はプレーボール後の第1球から緊張を強いられる場面の遭遇することになり、大変だろう。
西川 遥輝 (智弁和歌山)
強打・智弁和歌山が誇る歴代でも屈指のスラッガー。
1年の夏から甲子園に出続けているものの、五体満足で大舞台に立ったことはいまだ、ない。どこかに故障を抱えながらの参戦だったのだが、この春はどうやら大きな故障をせずに大舞台に臨めそうだ。その素質は早くから注目され、大ベテランの高嶋監督の期待も熱いものがある。現在はライトに回っているが、もともとはサードの選手。どのポジションで使われるのかにも注目が集まろう。
とにかく、打球の速さは高校生では並ぶ者がないほど。マッハの打球が左中間、右中間を鋭く抜けていく光景が、今年も見られると思うとぞくぞくする。
丸子 達也 (広陵)
投手の有原と共に、広陵躍進のカギを握る4番打者。
3拍子揃った好選手を毎年輩出しながら、いまひとつ大砲が育たない感じのあった広陵のイメージを一新させる長距離砲。「広陵史上最強の長距離砲」と呼ばれることもあり、土手ファンの歓声もひときわ高い選手。まだまだ三振が多いなど改善する余地もあるが、それでも打率を残しているところなどに非凡さを感じることが出来る。甲子園でキレの良い変化球にどう対応できるかがカギ。彼が爆発するようだと、広陵にとっては、頂点がハッキリと見えてくる。
山崎 福也 (日大三)
エースも務める、強打・日大三の看板選手。
まさにピンポン球のように打球を遠くに飛ばす能力を備え、打線の中核を担っている。185センチ、84キロの恵まれた体格だがパワーだけでなく瞬発力も兼ね備え、”プロ向き”の選手といえるかもしれない。冬場の徹底的なトレーニングで春から夏にかけてグーンと実力のアップする日大三の選手達。山崎もその潜在能力を存分に発揮する舞台に恵まれたため、全国にその名前をとどろかすべく、腕を撫す。
又野 知弥 (北照)
投げては141キロ超を記録するエースだが、打撃でも輝きを放っている。
打率.421 HR11本を放った秋の成績にも、本人はまだ満足していない様子。全国の舞台で打ってこそ、の思いは強い。その全国大会である明治神宮大会では、大会屈指の帝京投手陣からある程度打ち込むことが出来、春への自信を持つことが出来たようだ。長身の4番だが、状況に応じたバッティングが出来るのも特徴。大型打線が看板倒れに終わることも多い北海道代表だが、北照の主砲は大舞台でも輝きを放つ。
いよいよ3月21日から始まりますが、
最後に注目される選手などを少し。
【注目の選手】
【投手】
一二三 慎太 (東海大相模)
今大会の注目度NO1投手。
昨夏の大会までは「素質はあるのだが」と言われ続けていながら開花しなかったが、秋の新チーム結成から完全に覚醒。184センチの長身から投げ下ろす速球に角度があり、球速は秋の時点で149キロをマーク。一冬越しての成長度が見もの。まだまだ伸び代はあると見ている。豪腕だが、意外に器用な面を持ち、多彩な変化球を自在に操る術を知っている。春は勝ちに徹する投球ができれば、東海大相模2度目の春Vが見えてくる。
島袋 洋奨 (興南)
一二三が右腕のNO1なら、左腕ではもちろんこの人。
3季連続の甲子園を掴み取った安定した投球は、相手に付け入る隙を与えない。昨春のセンバツでは富山商相手に19奪三振を奪い、観客の度肝を抜いた。171センチの小柄な体をいっぱいに使って投げるトルネード投法で、秋には球速もMAX145キロを計測。甲子園での実績がある分だけ、一二三よりも期待されているといっても過言ではない。打線の爆発力が期待できないチームだけに、島袋の左腕にかかる比重も大きいのだが、重圧に感じず本来のピッチングが出来れば、相手にとっては難攻不落だ。
有原 航平 (広陵)
秋の公式戦の防御率が0.60。安定感抜群の豪腕だ。
イメージとしては、昨年の清峰・今村を思い起こさせる。
186センチの長身ながら、制球力は安定。また変化球のキレも良く、硬軟自在のピッチングが身上だ。その潜在能力は全国トップクラス。西村、野村と安定感抜群の先輩投手が成し遂げてきた甲子園での好投を、この有原も受け継ぎ、”春の広陵”の異名を括弧たるものにしたい。
伊藤 拓郎 (帝京)
昨夏の甲子園で「1年生投手最速」を記録して、観客の話題を独占。その男が、更に成長した姿を見せるため、甲子園に帰ってくる。
大ベテランの前田監督をして「育てた投手の中で最も素質にあふれる」と言わしめた右腕は、高校入学前から各校の争奪戦が繰り広げられた逸話を持つ。今大会はエースナンバーをつける鈴木、豪腕山崎と共に【帝京3本柱】を形成するが、残り数イニングの抑え、または大事な試合での先発を任されると予想される。
いずれにしても、まだまだ本格化するのは来年と思われるピッチャーの現在がこれほど楽しみなことも珍しい。松坂・ダルビッシュ級の豪腕が、進化した姿を見せる。
岡本 健 (神戸国際大付属)
プロのスカウトが、その身体能力にホレボレするほどの右腕。
MAX144キロはさほど驚く数字ではないが、1試合すべてを通じて安定してこのボールが投げられる能力を持った投手は、そうは見当たらない。1試合を通じて考えれば、まさにNO1投手ということが言えよう。
まっすぐは見た目以上に手元で伸びる球。わかっていても高めに手が出てしまう、打者にとってやっかいなボールだ。それ以上に、切れ味鋭いスライダーは高校生レベルでは打ち込むのは難しいボール。投手としての総合力を兼ね備えたエースだ。146イニングを投げてわずか31四球の制球力も抜群なだけに、その期待はMAXにまで高まっている。
【打者】
磯村 嘉孝 (中京大中京)
既に昨夏、頂点を極めた男が再度甲子園の大舞台へ。
昨夏、甲子園に強烈なイメージを残した5番が、4番・捕手・主将というすべての重責を引き受けて連覇に挑む。秋は新チーム作りが遅れた中で、キッチリと甲子園切符は取って大舞台への準備を整えてきた。昨年の堂林のような軸がいない投手陣を引っ張る力、そして自分で決めるバットの力。すべてを兼ね備えている。彼のどっしりとした風格のあるたたずまいは一見の価値あり。
伊藤 諒介 (神港学園)
通算61本塁打を誇る神港学園の主砲。
エースの前仲と共に、投打でチームを引っ張り、大舞台で爆発を誓っている。
秋は腰痛から本調子ではなかったものの、それでも36試合で12本塁打の成績を残した。171センチとスラッガーとしては小柄だが、スイングのスピードは超速。打球はグングン伸びて外野の頭を超える。監督の話では、敬遠が多すぎて打順の入れ替えも考えているということ。もし1番にはいると、相手投手はプレーボール後の第1球から緊張を強いられる場面の遭遇することになり、大変だろう。
西川 遥輝 (智弁和歌山)
強打・智弁和歌山が誇る歴代でも屈指のスラッガー。
1年の夏から甲子園に出続けているものの、五体満足で大舞台に立ったことはいまだ、ない。どこかに故障を抱えながらの参戦だったのだが、この春はどうやら大きな故障をせずに大舞台に臨めそうだ。その素質は早くから注目され、大ベテランの高嶋監督の期待も熱いものがある。現在はライトに回っているが、もともとはサードの選手。どのポジションで使われるのかにも注目が集まろう。
とにかく、打球の速さは高校生では並ぶ者がないほど。マッハの打球が左中間、右中間を鋭く抜けていく光景が、今年も見られると思うとぞくぞくする。
丸子 達也 (広陵)
投手の有原と共に、広陵躍進のカギを握る4番打者。
3拍子揃った好選手を毎年輩出しながら、いまひとつ大砲が育たない感じのあった広陵のイメージを一新させる長距離砲。「広陵史上最強の長距離砲」と呼ばれることもあり、土手ファンの歓声もひときわ高い選手。まだまだ三振が多いなど改善する余地もあるが、それでも打率を残しているところなどに非凡さを感じることが出来る。甲子園でキレの良い変化球にどう対応できるかがカギ。彼が爆発するようだと、広陵にとっては、頂点がハッキリと見えてくる。
山崎 福也 (日大三)
エースも務める、強打・日大三の看板選手。
まさにピンポン球のように打球を遠くに飛ばす能力を備え、打線の中核を担っている。185センチ、84キロの恵まれた体格だがパワーだけでなく瞬発力も兼ね備え、”プロ向き”の選手といえるかもしれない。冬場の徹底的なトレーニングで春から夏にかけてグーンと実力のアップする日大三の選手達。山崎もその潜在能力を存分に発揮する舞台に恵まれたため、全国にその名前をとどろかすべく、腕を撫す。
又野 知弥 (北照)
投げては141キロ超を記録するエースだが、打撃でも輝きを放っている。
打率.421 HR11本を放った秋の成績にも、本人はまだ満足していない様子。全国の舞台で打ってこそ、の思いは強い。その全国大会である明治神宮大会では、大会屈指の帝京投手陣からある程度打ち込むことが出来、春への自信を持つことが出来たようだ。長身の4番だが、状況に応じたバッティングが出来るのも特徴。大型打線が看板倒れに終わることも多い北海道代表だが、北照の主砲は大舞台でも輝きを放つ。